信州須坂移住支援チーム

「須坂市に住んでよかった」 「須坂市に住んでみたい」と思える魅力的なまちを目指しています。

カテゴリ: 移住者インタビュー

2018/06/05

先輩移住者に聞くVol.14/峰の原高原ペンションErste Liedeのオーナー木村信貴さん

みなさんこんにちは。このコーナーでは須坂市に移住した先輩移住者にインタビューをして、須坂の暮らしはどういうものか、須坂のいいところ、苦労しているところを聞いていくコーナーです。
今回は須坂市峰の原高原地区のペンションのひとつ、昨シーズンからペンションErste Liede(エアステ リーベ)のオーナーをはじめた木村信貴さんにお話を伺いしました。
◆2017年12月に福井県から奥さんとお子さん2人(小5、5歳)と移住

●ペンションオーナーになったきっかけ
これまでは10年間、隣の菅平高原に冬場の3ヵ月だけスキーのインストラクターとして働き、夏は地元の福井に戻りゴルフ場で働く生活をしていました。
その後、結婚もしたし、子供もできたのでスキーをやめるか、続けるかの選択を迫られることになりました。考えた結果、スキーを続けようと思い、続けるならどういった形で続けられるのか、ずっと考えていました。
ひとつは地元福井のスキー場で働くか、もう一つは峰の原高原に住むという選択です。菅平高原で働いていたので、峰の原高原の人たちとも親交がありました。ですので、こっちに来てみようかと相談したところ、たくさんの人が話を聞いてくれて、空きペンションを紹介して下さったり、ゴルフ場で働いてもいいじゃないかとかいろいろアドバイスをいただいたりしました。
最終的に峰の原高原に住むという選択をしました。
思ったより独立心が高かったのか、ゴルフ場で働くのは面白くないなと思い、それならせっかく峰の原高原住むなら自分でペンションをし、冬はスキーをするという生活をしたいと思ったのがきっかけです。

●須坂・峰の原高原で来て良かったこと、苦労したこと
峰の原高原は時間がゆっくり流れているところが良いですね。
ここに来る前までスキーをするのにも時間もお金もかかっていました。
朝6時から夕方5時までゴルフ場で働いて夜6時からバイトをするようなてんてこ舞いな生活でした。
ここに住んでからはゆっくり自分のペースで時間を使えるのが良いですね。
また、前から知っていた人はもちろん、来てから知り合った人もペンションの改修やペンションの仕事などでたくさん手伝っていただきました。そういうあたたかいところも良いですね。
逆に大変だったのは前のオーナーさんがペンションの管理が適当だったのか結構直すところが多く時間もかかっています。

●須坂市・地域おこしへの提案
協力隊にはもうちょっと峰の原高原の細かい情報を知っていてもらいたいですね。
どこが空きペンションで、どこのペンションが売りに出されているのかを把握してもらいたいです。
たとえば、今住んでいるペンションを売りたいという人がいて移住を希望する人とその人で直接売買交渉ができる架け橋かなんかがあれば良いですね。
須坂市に対しては移住してくる人に対して補助金をもうちょっと出してあげた方がいいと思います。
自分はペンションを開くので、店舗を開店するのに出される補助金を使うことができたのですが、これがもし店舗を開かず、ただ住むだけだったら大変だと思います。

●移住を希望する方へ「絶対後悔しない場所」
来たいと思ったら来た方がいいと思います。
どういった仕事があるのかと思いますが、来れば何かしらの仕事はできるので、例えば菅平もそうですし、冬の仕事もそうですし、ペンションやるやらないに限らず、須坂や上田で仕事するにしろ来ようと思ったら来てみて少しの間泊まってみるとかしたほうがいいと思います。
もし、いきなり来て住むとしても峰の原高原は絶対後悔しない場所だと思います。

(須坂市地域おこし協力隊  斉藤祐哉)

2018/05/21

<移住者インタビュー>市村卓也さん「東京都から須坂市の保育士になりました」

今年(平成30年)の4月に東京都から須坂市へ移住してきた市村卓也さん(35歳)は目黒区の職員で保育士として働いていました。
これまでの勤務経験を生かして須坂市職員採用募集の社会人枠に応募し採用され、須坂市初の男性保育士になりました。
今年度から須坂市立井上保育園で2歳児クラス「たんぽぽ組」の先生として奮闘する毎日です。
取材の日も園児から「たくせんせー!」と廊下で呼び止められるほど保育園に馴染んでいます。
市村さんが須坂市に移住するまでの経緯や仕事について、また奥さんの智恵子さんと生後10ヶ月になる息子さんとの須坂市での暮らしについて話を聞きました。

●移住の目的と須坂市との出会い
「父親の実家が長野県の北信地域にある山ノ内町だったことで、幼い頃からお盆や年越しなど年に数回訪れていました。成長とともに訪れる頻度は減っていきましたが、学生時代は友だちと度々北信地域へ遊びに来ていました。妻もアウトドアが好きで独身時代から長野県によく訪れていました。二人で結婚前から、いつか長野県で暮らしたい、子どもができたら自然の中で育てたいという夢を話していました。結婚後、子どもを妊娠してからは、より具体的に移住を考えるようになりました。北信をターゲットに長野県アンテナショップ銀座NAGANOで情報収集を始めました。何よりも重要視していた子育て環境が整っている須坂市の情報を知って、昨年(平成29年)5月に銀座NAGANOで開催された須坂市の移住個別相談会に参加しました」

●経験を生かして働く~須坂市保育士に応募
「移住先で働くなら、これまで経験を積んできた保育士の仕事に就くのが希望でした。ちょうど須坂市で社会人経験枠の保育士を募集していたこともあり、須坂市移住個別相談会を経て応募を決めました。子どもと妻と3人で夢を現実にするため『やらずに後悔するよりも、やって後悔したい』という自分の主義を貫きました。無事に採用が決まってからは、暮らす地域の検討や住まいの決定など移住に向けた準備を着々とすすめました。須坂市の職員採用試験を受けようと決めた時期は、目黒区の職員としても責任ある仕事を任されるようになっていたので葛藤もありました。35歳という区切りを目の前にして移住への最後のチャンスだと覚悟を決めた決断でした。当初、移住に反対していた妻の両親も最後は自分たちの固い信念を理解してくれました。今では旅行がてら、こちらに遊びに来てくれることもあります」

●通勤時間が3分の1になりました
「東京で働いていた時は職場まで自転車と電車を乗り継いで往復約2時間の通勤時間でした。帰宅は夜8時頃、生後間もない息子をお風呂にゆっくり入れてあげることも難しい毎日でした。けれど、今は自転車で片道20分の通勤時間。夜6時頃帰宅し、今は夫婦交代で息子をお風呂に入れています。東京の保育士の現場は、なかなか休みが取りにくい状況でした。今の職場は上手に休暇をとりながらやっていきましょうという方針で体制の違いを感じています。温かい言葉をかけてもらいホッとしています。周りは女性しかいませんが、園長先生をはじめ、みんなとても優しくて仕事がしやすいです」

●平屋の大きな園舎に驚きました
「なんといっても須坂市の保育園がきれいで驚いています。園舎は平屋の構造をはじめ、園庭の広さといい、とにかくサイズ感が大きいです。毎日生活する子どもたちにとっては環境も良く、公共の施設とは思えないです。すぐ隣が井上小学校なので、お散歩に行くと校庭の築山で遊ばせてもらったり、お兄さんやお姉さんたちと挨拶や交流ができて触れ合えるのがいいですね。2歳児と5歳児クラスがいっしょにお散歩できるのも、縦の連携が取りやすい柔軟性のある保育環境でありがたいです」

●男性の強みを生かした保育を
「須坂市で初の男性保育士ということでプレッシャーも感じています。けれど、思いっきり体を使って遊んだりできる、男性としての強みもあると思っています。保育士それぞれに適した役割があると思うし、子どもたちの成長に関わっていきたいという思いはみんなと同じです」
偶然にも結婚によって神奈川県から須坂市に移住した市村さんと同じたんぽぽ組を担当する先生は「家庭にはお父さんとお母さんがいるように、保育園にも男性と女性の保育士がいるのは家庭と同じで良いことだと思います。市村先生は、子どもたちと体を使った遊びがダイナミックです」と話し、市村さんの強みをすでに感じているようでした。

●須坂市に暮らして思うこと
「須坂市は隣の長野市に比べてごみごみしていないし、コンパクトで動きやすい町だと思います。須坂市に暮らして思うのは、人が温かいこと、そして何より食べ物が美味しいことです。野菜や果物など、食材が『安い!上手い!』の一言に尽きます。100円で売られている野菜の束の大きさには驚きました。新鮮で美味しいものがすぐ手に入るのもうれしいです。保育園のおやつのイチゴは、東京で月に一度出るくらいでしたが、須坂市ではイチゴ→○○○→イチゴ→△△△のイメージで頻繁に出てくるのも驚きでした」


「息子には自然にたくさん触れてほしいです。畑仕事だったり登山だったり、ここでしかできない体験をさせたいです。いろいろな物を見て感じて感性豊かな心を磨き、元気でたくましい男の子に成長してほしいです」
 

●移住を希望する方たちにメッセージ
「まず相談会などで情報を集めることも必要ですが、実際に現地を見るということが大事ですね。東京での暮らしは地価も高く、子どもを保育園に入れることも難しいため、若い家庭には厳しい環境かもしれません。仕事が上手くマッチングさえすれば、須坂市はほどよい便利な田舎で住むにはいい所だと思います。車は必要かもしれませんが、高額な駐車料金や東京ほどお金がかかるものが無いです。移住を控えた準備期間中も須坂市の方に時々メールで情報収集のために問い合わせたりもしました。相談に乗ってもらいながら徐々に不安を取り除いて決めていくのがいいと思います」

●さいごに
市村さんご夫婦と最初にお会いした時は、まだお子さんが奥さんのお腹の中にいました。ご主人が須坂市の職員採用試験に向けて一生懸命取り組んでいる期間中、お子さんが誕生したと知らせを受けました。
なんと私と同じ誕生日。私から「これはもう、頑張って試験に合格して須坂市に移住するしかないですね」とお伝えし、市村さんからは「ご縁を感じています」というメールのやりとりが、ついこの間のことのように思い出されます。
今回の取材からも人と人との繋がりを実感し、移住支援に携わらせていただいていることに感謝の思いでした。また新たにどんな移住希望者の皆さんに出会えるか期待に胸を膨らませている日々です。

(須坂市移住・定住アドバイザー 豊田貴子)

2018/04/05

先輩移住者に聞くVol.13/峰の原高原ペンション ファンタイムのオーナー鷲巣正幸さん

みなさんこんにちは。このコーナーでは須坂市に移住した先輩移住者にインタビューをして、須坂の暮らしはどういうものか、須坂のいいところ、苦労しているところを聞いていくコーナーです。
今回は須坂市峰の原高原地区のペンションのひとつ、ペンションファンタイムのオーナー、鷲巣正幸さんにお話をお伺いしました。
◆1993年10月に静岡県から移住

●ペンションオーナーになったきっかけ
もともとサラリーマン生活をしていた頃、その生活に嫌気というか辛く感じていました。
ちょうどその頃、峰の原高原のペンションにお客さんとして泊まりに来ていました。
夜、オーナーさんに仕事の悩みを相談したりしていました。
そんな時、オーナーさんが病気になってしまい、高齢だったこともあり「あんたたちここをやってみないか」と言われました。それなら是非やりたいと思い、はじめたのがきっかけですね。
ですから、ペンションオーナーになりたくて峰の原高原に来たとか、親がペンションオーナーをしていてそれを継いだからとかではなく、偶然、転職をしたいなと思ったときにペンションオーナーの話があったというのが、他のオーナーさんとは違うのかなと思います。

●峰の原高原で生活して良かったこと、苦労したこと
冬は寒いですが自然環境がとても良いです。また、村の雰囲気もガツガツしていないのでのんびり生活することができます。
四季を身近に感じることができ老後をのんびり過ごすには良い環境だと思います。
自然が好きな人はここで好きな仕事をすることができれば本当に良いところです。
苦労したことは、やはり経済面ですね。自分がはじめたころは丁度バブルがはじけた頃でした。
しばらくはスキー人口が多い状態が続き、2~3年は冬が忙しかったですが、その後、スキー人口も減ってしまい経営が大変になりました。
なかなか観光客も増えず、陸上合宿などのスポーツの合宿誘致にシフトしていきました。

●地域おこし協力隊への提案
みなさん外から来る人たちなので、新しい物の見方を取り入れて欲しいです。
何十年とここに住んでいる人は井の中の蛙のように見方が固まっています。
外から来た人の新鮮な目で見て欲しいです。例えば、白樺の木を見ても自分たちは木一本生えていると思うだけですが、外から来た人には違った見方があると思います。
外からの見え方と我々の見え方をうまく融合させて、何かできることを発案してもらえたら良いなと思います。そして、ここにある山や木といった自然にあるものを使って、年間通して続けられることを発見してもらいたいです。

●移住を希望する方へ
峰の原高原でペンションをはじめたいという人には観光客を相手にしようと思うと大変です。
自分は観光客メインにやっていないのでどれくらいお客が入るかわかりませんがスポーツ合宿メインでやると夏は盛況で冬は人口が少なくなったとはいえスキー客が入ります。
ただ、春と秋にお客がゼロになってしまうので工夫が必要だと思います。
スポーツ合宿に限らず、ペンション独自の特徴を出していかないといけないと思います。

ペンション ファンタイム
http://www.pensionfuntime.jp/
〒386-2211 
長野県須坂市峰の原高原3153-862
TEL 0268-74-3033

(須坂市地域おこし協力隊  斉藤祐哉)

2018/03/20

先輩移住者に聞くVol.12/峰の原高原ペンション マウンテンパパのオーナー池上晶光さん

みなさんこんにちは。このコーナーでは須坂市に移住した先輩移住者にインタビューをして、須坂の暮らしはどういうものか、須坂のいいところ、苦労しているところを聞いていくコーナーです。
今回は須坂市峰の原高原地区のペンションのひとつ、ペンションマウンテンパパの池上晶光さんにお話をお伺いしました。
◆1987年に東京都から移住

●ペンションオーナーになったきっかけ
ペンションオーナーになる前は会社員をしていました。
都会で生活しているうちに、たまたま夫婦2人で自然の中で住んでみたいということで意見が一致したことが最初のきっかけでした。
それから自然のことなどいろいろ勉強していくうちに、自然が好きだけでは生活が成り立ちません。
かといって、林業や動物の関係の仕事をするといっても、専門の知識は全くないので、そのような仕事に就くことはできませんでした。
そこで生活を成り立たせる一つの仕事として専門的な知識はあまり必要ないペンション経営もありだと思い、ペンションを勉強し全国をまわっていました。
たまたま前のオーナーさんが年配で退くということを開発会社から聞き、実際来てみて気に入ったので峰の原高原に決めました。

●須坂・峰の原高原で生活して良かったこと、苦労したこと
やはり夏が涼しく、水がうまいというのが第一です。
また生活面では上田市(旧真田町)との協力で、近くの菅平小・中学校に子どもたちを通学させられたことが一番でした。
大自然の中といっても子育ての面は充実しています。
地方の生活を調べてみると、やはりバスで一時間かけて下界に降りて学校に通わなければならないというところも多いと聞きます。
ちょっとした田舎でも自転車で30、40分かけて通うとか、電車で一時間かけて通うとかがざらにあります。
峰の原高原では田舎でも中学までは近くにあり子どもをゆっくり育てられるいい場所だということです。
意外にここは大自然といっても車で30、40分ほどかけると長野市や上田市に行けるので生活するのに不便を感じることは少ないと思います。
ただ、冬が寒いので、環境的に年をとっていくほどつらくなったり、下で暮らすよりもお金がかかってしまうので金銭面で苦労したりすることは否めないですね。

●須坂市・地域おこし協力隊への提案
生活する面では好きでここに住んでいるので文句は全くないのですが、これから来る移住者の方々に空きペンションがあったり、増えたりするとちょっとどうかなあと思います。
ここはペンション経営で生活が成り立つ場所です。どんどん若い人が移住してきて循環できる環境ではありません。
担い手が育つ環境を作って、空きペンションを少なくしてもらいたいです。
先ずは、夏が涼しい水がおいしいでやって来ても良いと思いますが、そこから「ここに住み続けたい」に繋げてほしいです。

●移住を希望する方へ
自然を楽しんでください。水や空気はおいしい、病院も想像よりも近い、街中にも近い、行政もしっかりしている、子育てにも優しいと他の田舎と比べてみても便利だと思います。
ほかのところだと新幹線の駅に行くにも何時間もかかったりしますが、峰の原高原は1時間弱で上田駅に行くことができます。
そういう面では意外と自然といえないかもしれないです。
夏は涼しく過ごし、冬はウィンタースポーツを楽しむという生活も楽しいかもしれません。

ペンションマウンテンパパ
https://www.mtpapa.jp/
〒386-2211
長野県須坂市仁礼峰の原3153-720
電話0268-74-2730 FAX0268-75-2127

(須坂市地域おこし協力隊  斉藤祐哉)

2018/03/05

須坂市で頑張る新規就農者を支える家族Vol.12「心身ともに健康で豊かな暮らし」を目指して

◆田中久子さん
2015年2月に埼玉県上尾市から移住
本人、夫、子ども3人(中2、小4、1歳半)の5人家族

須坂市豊丘上町。五味池破風高原への林道へ続く集落の一番上に一軒の古民家があります。
来訪者には元気な犬たちが賑やかにお出迎え。
建物の奥に目をやればヤギたちがのどかに草を食んでいる。
住宅横の作業場兼直売所では、ぶどうなどの農産物のほか、こちらで飼われている鶏たちが産んだ卵やヤギミルク石鹸などが季節により売られています。
今回は、「自然豊かなところで丁寧な暮らしがしたくて」移住したという田中久子さんにお話しを伺いました。


1月に産まれたばかりの子ヤギ

●移住、農業を目指すまで
以前は、夫は造園業、私はヨガやピラティスのインストラクターをしていました。
仕事として生徒の皆さんが心身を健やかに保つお手伝いはもちろんのこと、自分たち家族にとっても「心身ともに健康で豊かな暮らし」を目指していました。
数年前から家族の楽しみとしてキャンプに出掛けるようになってからは、山遊びの楽しさや、開放感、新鮮な空気にすっかり魅せられ、それらは私たち家族にとって都会暮らしの便利さよりも代えがたいものになっていきました。
山で過ごす時間は心躍る楽しみもゆったりとした安らぎも与えてくれる。「山に帰りたい!」「山に住みたい!」、そんな想いが募るばかり。
都会の良さもわかるけれど、それはもうおなかいっぱい味わったから、これからは自然が豊かなところで暮らしたい。いっそ、田舎暮らしを始めてしまおう!と、具体的に動き始めました。

●どうして須坂を選んだのか
田舎暮らしを始めるにあたり、まず解決しなければならないのは「住居」と「仕事」です。
「住居」については、まずはインターネットで物件情報を収集、検討しました。
目についた物件をいくつか内覧してみると住むには問題も多く、家探しだけでなく田舎暮らしの実現のむずかしさを感じ始めたころ、現在住んでいる古民家を見つけました。
私たちの希望する条件にも合致し、まさに一目惚れでした。
家探しと同時にどうやって生計を立てていくか、田舎での「仕事」を模索するなかで、農業をひとつの選択肢と考えていたのですが、一目惚れした古民家物件のある須坂市では農業を志すひとのために里親研修制度があることを知り、自分たちが田舎暮らしを始めるにあたり理想的な状況、引き寄せられたかのようなめぐり合わせの縁を感じ、須坂への移住と同時に夫婦で就農することを決意しました。

●須坂で生活して良かったこと、苦労したこと、須坂市への提言、移住者希望者へメッセージ
須坂は豪雪地帯ではなく、「雪は降っても一晩で膝の高さ程度」と聞いていたので、寒さも厳しくないかも、と思っていたら大間違い。信州では雪の量が少ないからといって温かいわけではないのです。
さらに我が家は築100年近い古民家、断熱材や二重窓などの寒さ対策リフォームは充分に施したつもりでしたが、それにもかかわらずどこからともなく隙間風が吹きこんできました。
最初に迎えた冬は予想を超える寒さに相当参りましたが、今では業務用ストーブを備えたり、寒ければたくさん着込めばいいことだと気づき、寒さにもだいぶ慣れてきました。
大好きな山が身近にあり、自然豊かな環境で、子どもたちものびのびと育っています。
しかし、須坂市は経済的な子育て支援は他の地域より厚くはなく、移住してから子育てにかかる家計の支出が増えたのは事実です。
少子化対策を重要視されている地域では、たとえ限界集落といわれているような地域でもあっても、子育てに対し経済的な支援が厚いところもあり、地域全体で子育て世代を応援していて子どもを産み育てやすい社会環境を整えているように感じます。
須坂市はまだ人口減少や過疎といった問題は切実ではないのかもしれませんが、現役世代が子供を産み育てたくなる制度を整えてもらえたらと願います。
寒さがつらいとか、子育て支援が厚くないとか挙げましたが、決してネガティブなメッセージではありません。不便な点を認識しほかの人と共有することは、暮らしをより良いものとしていく小さな一歩だと思うのです。
私は心から、ここに移住して良かったと思っているし、ここでの暮らしを楽しんでいます。

●インタビューを終えて
目指したのは「自然豊かな地で心身ともに健やかに丁寧な暮らし」。その実現のために歩んでいたら結果として田舎暮らしや就農へと繋がりました。
ご主人の哲さんは古民家のリフォームを始め鶏小屋にヤギ小屋を自らの手で作り上げます。
卵のおすそ分けをもらうために飼い始めた鶏は、久子さんが心をこめて世話をし、ここで産まれた卵を孵化させ育てた鶏も含め現在では全部で50羽を超えるほどになりました。
久子さんの愛情を感じているのか、手のひらに卵を産み落とすほどに懐いています。
久子さんの次の夢は、自分たちが育てたりんごやぶどう、卵を使ったスイーツを提供できるカフェを営むこと。
そこではきっと、“心温まる、手作りの丁寧な暮らし”を私たちも感じることができるのではないでしょうか。楽しみでなりません。


引っ越してきた頃から育てている鶏たち


「食べる漢方薬」とも言われる烏骨鶏

【信州須坂 田中果樹園】
Address 須坂市大字豊丘1878
Tel 026-247-8917 / 090-1763-2526
Email Suponjibob1120@gmail.com

★久子さんが愛情こめて育てている田中果樹園さんの産みたて卵は、
 Aコープすこう店 生産者直売コーナーでも販売されています。

(須坂市地域おこし協力隊  田島和恵)

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