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2008/03/30

23:17:43, カテゴリ: 取り扱い商品  

4月28日付けで以下の様なコメント頂きました。
29日に返信を書いたのですが、タイムアウトでアップできず
メッセージも消えてしまいました。遅ればせながら本日お答え
致します。

『コメント: ハッチ王子 [訪問者]
湘南に住んでおりますが、ハッチの存在を知る前から
葡萄は須高と(巨峰)表記のものを買っています。
私の地域では、巨峰は須高とY県産のものと2種類しかないのですが、
須高のものは本当に美味しいです。
須坂にお住まいの方から一度送っていただいた葡萄は
残念ながら葡萄園の名前がわかりませんが、
JA須高のものよりも更に美味でした。
「須高」のものが須坂のものとは知りませんでした。
「須高」とはどういう意味なんでしょうか。 』

須坂市・高山村・小布施町をあわせて上高井郡といいます。
上高井郡はかつて多くの町村からなりたっていたのですが、
須坂町を中心に合併が進み現在の3市町村になりました。
平成の大合併を経てもこの3つはそのままです。一方
農協は、行政の先をいったのか(?)この3市町村で一つの
単位をなしています。それが『JA須高』なのです。この
須は須坂ですが、高は高山村ではなくて上高井の高です。
合併が進んでいくなかで、『須坂上高井』という
言い方をしていた時期もあり、そのせいかもしれません。

というわけで、『JA須高』の名前で出荷される巨峰は、
この3市町村に住んでいて『JA須高』に所属する組合員
が作り、『JA須高』のどこかの集出荷場に出した巨峰です。
やや言い方が回りくどいですが、例えば須坂市に住んでいる
『JA須高』の組合員が、長野市の畑で作ったものでも
その葡萄を『JA須高』に出荷すれば、それは『JA須高』
として出荷されます。

魚沼産コシヒカリの様に、魚沼の住人が別の土地で作ったお米でも
魚沼のJAに出荷すれば 魚沼産となるようなものです。
ただ、現実的に(畑が遠ければ作業の効率が悪いですから)『JA須高』
がついていれば、少なくとも須坂市・高山村・小布施町のどこか
でつくられた巨峰だと考えて間違いありません。
尚、単一農協ベースではJA須高が
巨峰の出荷量については日本一です。それだけここは葡萄の里
なのです。

さて、須高の巨峰と山梨県の巨峰を比べてみます。
ここではあえて須坂の葡萄を取り上げます。というのも、
須高といっても広いので、私がよく知る地元の
須坂の巨峰と比べます。

そうすると、須坂の巨峰の方がかなりの確率で美味しいと思います。
もちろん山梨産も高品質なものはありますが、おそらく須坂に軍配が
上がると思います。なぜかというと、栽培期間を通じて
1) 須坂の方が一日の温度差が多きくしかも平均気温が山梨県
より低い(甲府や勝沼と比べて)。
植物は昼間光合成をしてエネルギーを蓄えると
同時に呼吸をしています。夜は呼吸だけですが、呼吸は
温度が高いと激しくなります。したがって、夜の温度が高い
と呼吸のために消費するエネルギーが多くて、光合成で
得たエネルギーのうち糖分や色その他の風味成分の生成に使われる
量が少なくなるのです。また、昼間余り温度が高いと光合成
の効率が落ちてしまってエネルギーの生産量が少なくなります。

2) 降水量が須坂の方が少ないため、粒の大きさが制限されて
成分が濃縮される。大粒の葡萄を、粒が大きく見栄えがよくて
ジューシーな葡萄ととるか、それを色乗りも悪く水っぽいと取るか
は、消費者の判断でしょう。また、降水量が多いということは
雨がおおく日照量がすくなくなる可能性があります。

3) 須坂地域は、その多くが扇状地上にあります。つまり
畑には石が多く水はけがとても良いのです。葡萄は乾燥地域
原産の植物ですので、湿潤な土地より乾燥気味の方があっているのです。
また、湿気も比較的少なく病気になりにくいという利点があります。

こういう理由により須坂の葡萄はおいしくなるのです。
ここが日本でも葡萄の栽培最適地の一つと考えていいと思います。
かの『小布施ワイナリー』の畑が広がるのも
須坂市から高山村にかけての日滝原一帯です。
私のワイン葡萄の畑もほとんどが日滝原にあります。
小布施町や遠くは中野市からわざわざ須坂市の畑に通って
葡萄を作っている方も大勢います。

さて、JAの巨峰と農家直販の葡萄についてですが。果物は何でも
そうですが、農家直販の方がはるかに良いものを手に入れられます。
なぜなら、農家のほとんどは直販をしており当然自分のお客さん用
には一番良い品を選びます。収穫した直後に直販用と出荷用を分けて
しまいます。巨峰の場合は、『色・形・味』の良いものをより分けます。
また、直販品は収穫当日に出荷しますので新鮮さも違います。

さて、JAや出荷用には『色と形』が一定以上のものをまわします。
『味』は市場・JAともに判断しようが無いので問われません。
ただ、『色』の着きようである程度の判断はつきます。
『味』については、直販用のものの方がより高い頻度で味見します。
一旦は贈答用に選別したものでも、味によって出荷用にまわす場合
もあります。ただ、市場やJA用には品質の劣るものを、というのではありません。が、一番良い品が自分で直接販売するものに向けられるのは当然のことです。

クレームがあれば直接自分に帰ってくるし、なにより自分を信じて
発注してくれるお客さんを非常に大事にしているのです。もちろん値段も違いますから、同じものというわけにはゆきません。

私もそうですが、そういった直販用(贈答用と呼びます)の葡萄を
収穫する畑や樹が決まっている場合が多いのです。というのも、
どの畑のどの樹がおいしい巨峰をつけるかは経験的に分かって
いるからです。そういう樹には無理をさせずに(大量に房を
ならせることはありません)、より高品質な葡萄が収穫できる
用に一層注意を払い、作業もより丁寧になります。
私の場合は、草生栽培にして有機質を土に返したり、
収穫量をかなり制限しているので、どの樹でもかなり品質
には自信がありますし、お客さんからも『いままでで一番美味しかった』
という声を頂きます。

また、到着日指定をしない方が安定した品質のものを入手できます。
葡萄は収穫前に雨が降れば食味は落ちます。
私は雨が降った場合は3日くらいは贈答用を
収穫しません。ですから、絶対この日に着くようにという
ご希望の場合は仕方なく収穫しますが、これはお薦めできません。
『美味しくなったら届けて下さい』というのが、一番おいしいものを
手に入れられます。私たちも『出荷日はお任せ下さい』とやりたい
ところなのですが、『どうしてもこの日に届けたい』という
強い要望が多々あるので悩ましいのです。

ただ、農産物はお天気次第なところがありますから、
天候不順の年や当たり年があります。そういう理由で品質に
差が出るのはどうしようもないのです。その辺のご理解もお願い
致します。

いずれせにせよ、おいしい巨峰なら、
生産者からの直販が一番です。



楠ワイナリー 

私の葡萄つくりワインつくり

北信州の土地と気候に適した栽培方法で、自然の恵みを最大限取り込んだ葡萄からのワインづくりを目指しています。健康的な葡萄からできた、高品質で本物の、優しくて上品なワインを追求しています。日本の食事にもよく合う、思わずにっこりしてしまうワインです。

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