今日は巨峰アイスワインの蛋白混濁の試験を行いました。ワインは、葡萄ジュースの糖分をアルコール発酵させますが、糖分以外の成分はそのまま残っています。葡萄を葡萄たらしめているのは、プロテインと呼ばれる様々な分子量のたんぱく質群です。皮をむいても果肉が形を保っていられるのも、プロテインがしっかりと絡みあっているからなんです。野球のボールが紐をぐるぐる巻きしているのとちょっとイメージが似ています。ですから、ジュースを絞るとそのプロテインがいろんな長さで(いろんな分子量で)ジュースの中に溶け出しているのですが、これらプロテインは結構不安定な状態にあり、色々な温度で結合しあったりして、ともすると溶けていられないで析出してきます。それが、傍目にはまるでほこりが浮いているように見えるのです。クリアなワインの中にごみの様なものが浮いている、というのはやはり美的にはよくないですよね。で、その析出の可能性のある熱不安定なプロテインを除去する必要があるのか、ないのかを見るのが混濁試験なんです。
といっても大して難しいことではなくて、十分クリアなワインに熱をかけて一定時間置き、混濁が起きるかどうかを見るのです。オーストラリアだと80度で6時間ですが、日本では60度で30分程度の様です。つまり、ワインの運搬中や陳列中に温度が上がってしまったときに混濁が生じなければ問題ないので、そういう温度帯にワインをおいてやるわけです。オーストラリアでは炎天下に長距離を移動することがありますからより高温で実験するんでしょうね。
写真は、60度以上で5時間程度おいた結果です。左がそのワインで、右側(Controlと書いてあります)は、何もしてないワインです。結果からいうと混濁は起こらなかった。で、蛋白除去の操作を加えずに瓶詰めできそうです。蛋白除去の操作を行うと、ワインの風味が損なわれる恐れもあるため、やらないで済ませられるに越した事はないのです。 赤ワインの場合は混濁しても他の成分と一緒に澱として沈殿してしまうので蛋白除去の操作をする事はありません。樽の中に卵白を入れることはその役割の一端を担ってはいるのですが。
私の葡萄つくりワインつくり
北信州の土地と気候に適した栽培方法で、自然の恵みを最大限取り込んだ葡萄からのワインづくりを目指しています。健康的な葡萄からできた、高品質で本物の、優しくて上品なワインを追求しています。日本の食事にもよく合う、思わずにっこりしてしまうワインです。| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
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