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投稿の詳細: 二ホンイヌワシ「竜胆」発信機・マーカー試着について
2026/07/08
二ホンイヌワシ「竜胆」発信機・マーカー試着について
現在宮城県南三陸地域では、かつて生息していた「二ホンイヌワシ」の野生復帰プロジェクトが進んでいます。
その名も「南三陸イヌワシ野生復帰プロジェクト」!!!
二ホンイヌワシは絶滅危惧種に指定されており、全国でも生息しているのはわずか500羽以下...
近い将来絶滅すると言われている希少な生き物です。

全国の11の動物園で二ホンイヌワシの飼育・繁殖・研究に取り組んでおり、今回の野生復帰プロジェクトは「動物園で生まれた子供を南三陸地域へ放鳥し、野生復帰を目指す」という取り組みです。
二ホンイヌワシを野生復帰させるというのはこれまで日本では前例がなく、初めての試みとなります。
動物園で生まれた子供をすぐに野生へ放つのではなく、山の中の飼育小屋で人が見えないように飼育・トレーニングし、位置情報を得るための発信機と個体識別が目視でできるように目印のマーカーを装着させ、放鳥させる。という手順で行われます。
二ホンイヌワシへの発信機・マーカーの装着例が日本ではまだないということで、当園の飼育個体であるまだ幼鳥で小柄な二ホンイヌワシ「竜胆(オス)(2025年3月生まれ)」に試着し、今後野生へ旅立つ二ホンイヌワシへ装着するためのデータの取得に協力をしました。


竜胆の捕獲は当園の飼育員で行い、発信機・マーカー装着は猛禽類への発信機装着経験が豊富な方に行って頂き、発信機装着中の竜胆の様子観察や、身体測定などは他園から獣医さんも駆けつけてくださり、慎重に行って頂きました。
2026年3月
竜胆を捕獲し、体長、翼長、体重、脚の大きさなど、二ホンイヌワシの基準となるそれぞれのデータを測定し、発信機2種類と目印マーカーを装着しました。
二ホンイヌワシでは装着例がなく、竜胆の試着の様子を見守り、危険があればすぐに外す予定でしたが、
装着後飼育獣舎へ放鳥した後すぐに1つの発信機の紐を引っ張ってしまい、再び捕獲しこの発信機は取り外しました。
くちばしはここまで届かないと想定されていましたが、竜胆はこの場所に発信機を付けると二ホンイヌワシは自力で外せるということを証明しました。
その後竜胆の様子を観察し、特に気にする様子はなく普段どおり生活していましたが、もう1つの発信機も1週間もたたずに外され落ちていました。
発信機に通した紐の結び目が解かれており、二ホンイヌワシのクチバシの器用さに驚かされました...。
餌の鶏頭の骨だけきれいに残して食べていますが、紐も解けるとは予想外です。マーカーは白色を1ヵ月ほど装着して過ごし、日中の観察ではマーカーを気にする様子は見られませんでしたが、マーカーの接着部分を引っ張っていた痕がありました。
また、幼鳥は羽に白い部分が多く、マーカーの色が白色だと確認しにくいということも分かりました。
外した後の翼の状態などを確認し、プロジェクトメンバーの皆さまの迅速なサポートのおかげで
人も竜胆もケガなく無事に任務を終えることができました。
発信機・マーカーは竜胆の試着によって得られたデータから改良され、南三陸地域へ放鳥される動物園で生まれた二ホンイヌワシの幼鳥へ装着されました。
現在は、1羽の幼鳥が南三陸地域の飼育小屋で飼育されていましたが、先日無事に放鳥されました。
このプロジェクトは日本で初めての試みであり、二ホンイヌワシが再び南三陸地域に飛び立ち、今後の二ホンイヌワシ界を支える大きな1歩となります。
「南三陸地域イヌワシ復興プロジェクト」は膨大な資金がかかるため、クラウドファンディングで資金を募り、目標金額の10,000,000円を大きく上回る15,603,000円を集めることができました
また、当園で行われた「春の動物園まつり」ではプロジェクトメンバーの皆さんと一緒にイベントも行いました。
毎年このまつりでは「代表動物選挙」が行われ、1年間の動物園の顔を決める大事な選挙!
今回は竜胆も出馬し、プロジェクトメンバーの皆様も、イヌワシファンの皆様も、たくさん応援してくださいました!!!



選挙結果は、なんと3位!!
二ホンイヌワシの出馬でここまでランクインしたのは初めてです!!
二ホンイヌワシの写真展やプロジェクトの概要を来園者へ向けてお話ししてくださり、関心を向けてくださる方が多く感激しました。
国産林を使用することの大切さを伝えるためのイベントとして「杉の木のノコギリ丸太切り体験」も行い、参加費の100円はプロジェクトへ寄付されるチャリティーイベントとして開催しました。
無償で寄付していただいた方も含めて、12,018円の寄付を集めることができました!!
使用している杉の木は「長野森林組合」さんから提供していただいた「間伐材」です。
間伐材を利用することは二ホンイヌワシにとってもとても重要なことで、その必要性もイベントを通してお伝えしました。





たくさんの方が二ホンイヌワシに関心を持ち、力を貸してくださり、何より応援してくださることが最大の励みになります。
動物園は動物を飼育するだけでなく、「動物を知っていただく」「研究をする」場でもあります。
二ホンイヌワシを飼育する動物園として、このプロジェクトを引き続き応援すると共に、
二ホンイヌワシが置かれている現状を皆さんに知って頂くための活動を続けていきます。
協力していただいたプロジェクトメンバーの皆さま、応援してくださった皆さま、ありがとうございました。
これからの二ホンイヌワシの行く末を見守ってください。












