須坂市動物園日記

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投稿の詳細: シチメンチョウ「晴(せい)」が亡くなりました。

2026/02/06

シチメンチョウ「晴(せい)」が亡くなりました。

Permalink 17:30:00, カテゴリ: 動物園つれづれ日記  

2026年1月23日に南園の鶏舎で生活していたシチメンチョウの「晴」せい(メス)が亡くなりました。
シチメンチョウ晴
死因は「老衰」です。
シチメンチョウの平均寿命は飼育下で15年ほどといわれる中、晴ちゃんは2025年で18歳になった須坂市動物園の中でもかなりのご長寿さんでした。
【ご長寿イベントの看板で「私です」と写真に写りこんでくれた晴ちゃん】
晴ちゃん
晴ちゃんは2007年に桐生が丘動物園から卵としてやってきて、当園の孵卵器にて孵化しました。
オスの風くん、雷くんと一緒に3羽で仲良く生活をしていました。
↓3羽でいたころの様子↓
【晴ちゃんと雷くん】
シチメンチョウ晴と雷
【晴ちゃんと風くん】
シチメンチョウ晴と風

私が晴ちゃんと出会ったのは、6年前です。
晴ちゃんの主担当になったのは、今年で2年目。
それまでは、副担当として関わってきました。
【水飲みの箱にすっぽり晴ちゃん】
晴ちゃん
私が1年目の時は、晴ちゃんはまだまだ若く元気で、掃除中にずっと後ろをついてきては、突いてきたり、体当たりしてきたりと1年目の新人にとっては少し怖い存在でした…
【突こうと勢いをつけている晴ちゃん】
晴ちゃん
飼育をする当番の日は、獣舎に入るのに少し深呼吸をして気合を入れて入っていたのを覚えています(笑)
どうしたら突かれないで掃除ができるのか、何度も何度も考えて試行錯誤していた記憶もあります。

2023年の春ごろから少しずつ右目が白く濁り始め、点眼で対策をしていましたが、2024年の夏ごろには完全に右目が見えていない状態になってしまいました。しかし、そんなことは全くもって気にしていないかのように、見えている片目で飼育員を見つけ、いつもと変わらず追いかけては、突いて体当たりをする日々でした。
【右目が白く濁ってきた頃】
晴ちゃん
その後、左目もだんだんと白く濁ってくる様子が見られ、飼育員のことも気配や音で何となく分かってはいるけれど、突く的を外してしまうようになりました。
しかし、左目もほとんど見えなくなってしまってからも飼育員が掃除に入ると大きな声で鳴きながら餌の場所を自分で探し、ちゃんと食べることができていました。
その姿を見て、晴ちゃん本当にすごいな。と感心する日々でした。
【右目を瞑っている晴ちゃん】
晴ちゃん

オスの風くん、雷くんが先に亡くなってからは、晴ちゃんは色んな種類の鶏たちと同居しました。
(私が入社した当時は、シチメンチョウはすでに晴ちゃんだけで、シロウコッケイのメスと同居をしていました。)
晴ちゃんの心が広いのか、あまり他人(他鶏)に興味がないのか、その他に理由があったのかは分かりませんが、今までシロウコッケイ、信州黄金シャモ、ゴイシチャボ等々、一緒に生活してきた鶏たちとも特に大きなケンカはなく、良い距離感で、時にはお姉さんのような存在で平和に暮らしていました。
【信州黄金シャモとスイカを食べようとする晴ちゃん】
晴ちゃんと信州黄金シャモ
【晴ちゃんと信州黄金シャモの甲ちゃんのツーショット】
晴ちゃんと信州黄金シャモ
【気持ちよさそうに寝ている晴ちゃんと後ろでひょこっと甲ちゃん】
晴ちゃんと信州黄金シャモ
【ゴイシチャボのお姫から慕われてるっぽい晴ちゃん】
晴ちゃんとゴイシチャボ
晴ちゃんとゴイシチャボ

来園者の方やSNSなどでもシチメンチョウの「晴ちゃん」が定着していて、実際に名前を呼んでくれる方や、コメントで応援してくれる方が多く、担当者としても嬉しく思っていました。
【体重計にきちんと乗ってちょっとご機嫌そうな晴ちゃん】
晴ちゃん

1月中旬ごろに朝立ち上がることができず、ずっとうずくまってしまう状態になりました。
その時は、午後には自分で立ち上がり、食欲は普段と変わらずにあったため、まだどこかで安心していました。
ちょうど大寒波が来る直前だったため、獣舎の中で寒くないように段ボールを使って暖かい居場所をつくり、回復するまでは、一緒に生活していたシロウコッケイの「ふわり」とゴイシチャボの「お姫」とは少しだけ離れて生活しました。
【隔離中の様子】
晴ちゃん
そこから数日間は、暖かくいられる場所にいてもらうため、夜間のみ隔離をし、日中はふわりとお姫と一緒に生活をする日々が続きました。

ふわりもお姫も晴ちゃんの近くにいたかったのか温かい電気の下ではなく、晴ちゃんを隔離している段ボールの真横で寝ている様子が何度も見られました。
【晴ちゃんの近くで寝るシロウコッケイのふわり】
晴ちゃん
【隔離する前3羽で寄り添って寝ていた様子】
晴ちゃんとゴイシチャボとシロウコッケイ

1年前にも同じように一度うずくまっている時間が長くなり、体調がすぐれない時期がありました。ですが、その時は徐々に回復をしてくれて、晴ちゃんの生命力に驚いたことを覚えています。
今回も前と同じようにきっと回復してくれると願っていたのですが、それは残念ながら叶いませんでした。
少し回復した日もあったのですが、再度立ち上がることができなくなり、エサも全く食べなくなってしまいました。
【最後まで頑張っていた晴ちゃん】
晴ちゃん

獣医さんと飼育員同士とで色々相談しながら少しでも晴ちゃんが元気になるように、できる限りのことをしました。
18歳という長寿だったことも関係していたとは思いますが、悔しい部分は沢山あります。
また、現在鳥インフルエンザ感染防止対策のため、11月から南園の鶏舎エリアは観覧を制限させていただいていたため、皆さんにもう一度会っていただくことが叶わずとても悔しいです。

晴ちゃんが亡くなって、須坂市動物園にはシチメンチョウがいなくなってしまいましたが、鶏舎で生活する鶏たちが元気に楽しく生活できるように、晴ちゃんと過ごしてきた時間で学んだことを今後しっかりと活かしていきたいと思います。

18年の間、シチメンチョウの晴ちゃんをたくさん愛してくださり、本当にありがとうございました。

晴ちゃん

「晴ちゃん」6年間たくさんの思い出をありがとう。天国でどうか元気でいてね。

お別れノートと献花台は南園コールダック舎横にて
2026年2月7日(土曜日)から15日(日曜日)まで設置しています。