須坂市動物園日記 - 須坂市動物園飼育スタッフから情報発信!
須坂市動物園日記
投稿の詳細: ハッカンのオス、ライス(21歳)が老衰のため 亡くなりました。
2025/03/18
ハッカンのオス、ライス(21歳)が老衰のため 亡くなりました。
2025年3月16日(日曜日)にハッカンのオス、ライス(21歳)が老衰のため
亡くなりました。
ライスは当園で生まれた個体で、21年間も須坂市動物園で暮らしてくれました。
キジの平均寿命は10年~15年ほどといわれているので、ライスはスーパーご長寿おじいちゃんでした。
若い時は飼育員に蹴りかかるほど攻撃力が高かったようですが、
高齢になってからはすっかりおとなしくなり、のんびりマイペースに過ごしていました。
ライスといえば、「とりっこ村の出口を塞ぎ、お客さんを出られなくする」鳥として
実は隠れファンも多く、その様子はアクリルスタンドにもなりました。
同じおじいちゃん仲間のキンケイのオス、ミカンとは絶妙な距離感で、
同じお皿からエサを食べられたくないミカンは、同じお皿からエサを食べたライスを
驚いた顔でジッ―――っと見つめてから一撃をお見舞いし、ぼーっとしたライスは突かれても
よく分かっておらず、動じずにエサを食べ続けていました。
だいたいミカンが嫌になってどこかへ行ってしまいますが、なんだかんだ同じストーブで寝ていたり、
冬の間は2羽で寝室で過ごしていました。
この2羽は「おじいちゃんず」としてSNSでもファンが多いコンビでした。
高齢になっても食欲はほとんど衰えず、最近のお気に入りはイチゴとミカンでした。
寝ていることが多いライスでしたが、特に大好きなイチゴの気配を察知すると
飼育員の足元を付いてきて、じっと見つめてきます。
白内障で目があまり見えていませんでしたが、食べやすいように1口サイズに切ったイチゴを
パクパクと食べてお替りを期待したまなざしで見てくるのも毎朝の光景です。
その光景を見られなくなるのはとても残念ですが、最後まで好きなものを食べられていたのは
きっとライスにとっても嬉しかったと思います。
ライスにとって須坂市動物園での生活が幸せであったことを祈ります。
たくさん可愛がっていただきありがとうございました。
