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投稿の詳細: 冬のツキノワグマどうしてる?寝床の様子を初公開!!
2024/02/10
冬のツキノワグマどうしてる?寝床の様子を初公開!!
冬期、野生のツキノワグマは冬眠します。
期間はだいたい12月中旬頃から3月・4月中旬頃までと言われています。
ツキノワグマの冬眠の主な理由は、食べ物が足りなくなるからです。
冬期はツキノワグマの食糧となる広葉樹の葉や果実・木の実などの採取できなくなるため
エネルギー消費を少なくし、食糧が採取できる時期になるまで
大木の下などに穴を掘ってじっと過ごすのです。
冬眠中は全く食べず、もちろんうんちやおしっこもしないと言われています。
では、須坂市動物園のツキノワグマのケン♂はどうしているのか…??
正解は、
冬眠していません
須坂市動物園では「冬眠」をさせておらず
エサも食べます、うんちやおしっこもしますし、毎日展示場へ出舎させています。
※他の動物園で「冬眠」をさせている園館もあります。
ここ数年のケン♂の様子では…
8月下旬辺りから食欲が増進して落ち着きが無くなり、12月上旬辺りまでそのようすが続きます。
この時期は「いくらでも食べられます!!」という感じで、食べるスピードも速いです。
誰も競争相手がいないのに早食い競争のごとく
12月下旬くらいになると、食べるスピードが落ち着き周りのようすを確認したり通常モードになってきます。
そして、1月中旬くらいになると、なかなか起きなくなってきます。
通常は開園時間に間に合うように展示場へ移動させるのですが、この時期になるとそうはできなくなります。
今がちょうどその時期です。
なので、この時期はケンの行動に任せるようにし、展示場と寝室との扉を開放して自由出勤制にしています。
だいたい午後には起きてきているのでこの時期クマをご覧になりたい方は午後がお勧めです。
「冬眠」をしなくても体調に不具合は無いようですが、
やはり本来の生態に近い様子がみられ「眠気」が増してくるようです。
そんな眠い眠いケンは寝室でどんな様子かを今回初公開!!
敷料はススキと麻袋です
まずススキを下に敷き、その上に麻袋をドカッと置いただけにしました。
シーズン初めのうちは寝室に戻っても散らかすことが多いのです↓↓
しかし、そのうちにこんなのをつくるようになりまして↓↓
居心地がいいようにしているようです。
自分の周りを包むような配置で真下には敷かないようです。
ポイントは食べた後のミカンの皮も交じっているところです★
たまにハクサイも入ってます
そして、日によって少しですが麻袋の配置が変わったりしています。
今日はどんな寝床をつくったのかな?と毎日たのしみに覗いています
残念ながら寝室をご覧いただくことはできないのですが、
展示場にケンが出てきていないときは、
今日はどんな寝床ができたかな~と想像してみてください。
逆に展示場へ出てきている時は、
ごわごわでぼわぼわな冬毛になってとっても大きな体のようすをご覧ください。