須坂市動物園日記

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投稿の詳細: 烏骨鶏(ウコッケイ)の日とは?

2023/07/16

烏骨鶏(ウコッケイ)の日とは?


今年は南園の鶏舎に住むシロウコッケイ舎にて「ウコッケイの日」に合わせてウコッケイを深堀しています。
看板や実際のシロウコッケイを見に来てください。

烏骨鶏(ウコッケイ)の日とは?
1942年(昭和16年)7月21日に烏骨鶏が日本の天然記念物に指定されたその日にあやかって、岐阜県の企業である「烏骨鶏本舗」、「デリカスイト」、香川県の「松本ファーム」、「東かがわ烏骨鶏ファーム」の4社が日本記念日協会に申請し、2017年7月18日に授与式をおこない、7月21日が烏骨鶏の日と認定されています。

「烏骨鶏」は、ニワトリの仲間として分類されますが、
日本の天然記念物に指定されています。
保護されるべき天然記念物ではなく、もちろん食用として流通し卵や肉を食材として
楽しむことにも問題はありません(他にも食用に飼育されている牛や鳥なども存在します)。

烏骨鶏とは?
立った時の高さは約45㎝で、体重は1.0㎏前後とニワトリの中では小柄なほうで、寿命は15年。メスに比べ、オスのほうが大きく、「コケコッコー」と大きな声で鳴き、メスは「コッコッコ」と小さな声で鳴きます。野生下では葉物や種、穀類、果物、昆虫を食べているそうです。

名前の由来
皮や肉、骨も黒く、烏(カラス)の色のような骨の鶏ということから烏骨鶏(ウコッケイ)という名前になりました。

原産地
烏骨鶏は中国原産でインド、ベトナムなどでも生息し、17世紀(1600年代)に日本に渡来したと言われているようです。

種類
羽毛は大きく分けて白と黒があり、成鳥でもヒヨコでも同じで綿毛でフワフワとした毛が魅力的です。さらに詳しく色で種類を分けると、次のように分類されます。
・白烏骨鶏(White Silky)
・黒烏骨鶏(Black Silky)
・パートリッジシルキー(Partridge Silky)
・バフシルキー(Buff Silky)
・ブルーシルキー(Blue Silky)
・スプラッシュシルキー(Splash Silky)
また色で種類分けがされている他にも、あご髭のタイプによって分類もされています。
烏骨鶏のあご髭(肉髭とはくちばしの下に垂れ下がった部分のこと)に肉髭がある烏骨鶏のことを、「肉髭種」と呼び、肉髭がなく、くちばしの下が毛に覆われているタイプが「毛髭種」と言います。

生態について
烏骨鶏はとても温厚で大人しく少し臆病です。 餌を持っていくとフワフワした体でぴょんぴょん喜んで寄ってきます。また家族で行動し、共に移動しフワフワが一緒に動くのでとても可愛いです。賢さと優しさとキュートさでとても可愛い鳥(鶏)なのです。

足の指の特長
一般的な鳥類は指の数が4本であるのに対し、5本(又は6本)の多指であることが大きな特徴です。具体的には、足の指が、普通のニワトリと同じ前向き3本に加え、後ろ向きの指が普通のニワトリの1本に対し2本(3本)あります。5本(以上)ある種類は本ウコッケイのみです。
※鳥類の足の指を、人間の足の指で例えると、後ろにある指が「親指」で、前にある指が「人差し指」と「中指」と「薬指」で「小指」は退化しています。烏骨鶏は後ろにある「親指」が2本ある事で5本指になっています

タマゴの特長
ウコッケイの生後8か月くらいから産卵をし、大きさはほかのニワトリとほぼ同じで、薄いオレンジ色又は薄い茶色をしています。1か月産卵したら2か月程度休み、それを繰り返し3~4年間卵を産みます。通常の採卵用のニワトリは、年間約350個以上産むのに対し、烏骨鶏はたったの60個ほどです。
栄養価の高い卵は産卵数が少ないためとても高価です。肉の方も中国では昔から王侯貴族の薬膳に欠かすことのできない食材として重宝されてきました。

卵の栄養価が高いのが特徴的
烏骨鶏の卵は、一般的な鶏の卵と比べると栄養価が高く貴重だとされています。その理由は、烏骨鶏が産む卵の数が関係しています。ビタミンや鉄分、亜鉛などを豊富に含んでいるようです。
烏骨鶏の卵に含まれる主な栄養素
ビタミンA:243,000IU(うなぎ:25,000IU)
ビタミンB2:5.46㎎(牛レバー:3㎎)
鉄分:35.7㎎(ほうれん草:3.7㎎)
亜鉛:107ppm(大豆:32.5ppm)

卵を摂取して期待できる効果
動脈硬化予防
肝硬変、慢性肝炎、急性肝炎予防
認知症予防、記憶力アップ、自律神経の強化
血小板を増やし、血液をサラサラにする
コレステロールの正常化
糖尿病予防
腎臓病の予防、改善
妊娠中毒の予防
痔の改善と予防
皮膚の健康と美容
烏骨鶏はニワトリのように、多くの卵を頻繁に産むことができない為、1つ1つの卵の栄養価が高く、市場等でも高値で取引される傾向があるからだそうです。