須坂市動物園日記

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投稿の詳細: トラ舎の改修工事のおしらせ

2022/05/20

トラ舎の改修工事のおしらせ

トラ舎展示場の改修工事のおしらせです:idea:

5月23日(月)~7月中旬頃まで、トラ舎展示場の改修工事を行います。
工事期間中、トラを展示場で観覧できない日があります。
その場合、寝室内にいるトラの様子をご覧いただくことができます。
トラを展示場で観覧できる日もありますが、
場合によってはトラがみえにくいことがあるかもしれません。
何卒、ご理解とご協力をお願いいたします。

ところで、どんな工事をするのかというと…
古くなってしまった床を直したり、
トラたちが長年愛用してきた丸太のやぐら等の家財道具を新しく造り直します:)

やぐらは昼寝をするのに最適なようで日光浴を兼ねてゴロゴロしています。

1頭ごとに別々の時間に寝ていることが多いですが、
たまに2頭で同時に寝ていることもあります。
木製なので爪とぎをしたり、かじってみたりとトラたちなりの使い方もあるようです。

やぐらは上も下もごろ寝ができ、気分によって過ごしているようです。
こちらは下にいる様子

そのやぐらもだいぶボロボロになり、
木と木の隙間に長年少しずつ落ち葉や土などが溜まり、
最近少し草が生えるようになってしまいました。

このままでは木が腐ってしまうかもしれないこともあり、
新しい木で造り直すことになりました。

そしてもう一つ、新たなスペースとして水浴び場ができる予定です。
トラはネコ科の動物ですのでネコを飼っている方なら、
ネコが水浴びなんて嫌がるだろうと思うかもしれません。
しかしトラはネコ科の動物の中では珍しく、水に入ることを嫌がらないのです。
暑い時の体温調節として水に入って涼む目的もありますが、トラらしいもう一つの目的があります。
狩りの前に自分の匂いを消して獲物にみつからないようにするという目的もあります。
また、池に水を飲みにやって来た獲物を池の中から狙うという狩りをする場合もあるようです。
もしかしたら「仕事の前のひとっ風呂」みたいに気合いも入るのではないでしょうか。

現在のトラ舎展示場には飲水用の池はあるのですが、
残念ながらトラの全身が入る大きさではありません。
↓未桜♀がお尻だけ水に入っているところ

そのため、トラの全身が入ることのできる大きさの池を造ることにしました。
動物園では直接獲物の狩りをすることはないのですが、
飼育員がエサの入ったバケツを持っていくと
わざわざ飲水用の池に入ることがあります。
本能的な行動の現れなのかもしれません。
現状では池が小さいのでお尻しか入れないのですが…
新しい池ができたら全身に水を浴びてほしいです。

無事に完成できるよう見守ってください:P
完成したらまた報告します!