風薫る5月。田んぼに水を入れる季節となりました。
いつも当ブログをご覧いただきありがとうございます
さて、毎年好評いただいてきた信州すざか農業小学校豊丘校ですが、2023年度をもって終了いたしました。
こちらでお知らせするのが遅くなり申し訳ありません
平成17年度に第1期の入校生を迎えてから19年。信州すざか農業小学校豊丘校には市内外から全837名の小学生が入校しました。
須坂市豊丘地区にある田んぼと畑では、もち米やそば、色々な種類の豆やイモをはじめ、たくさんの作物を育てて収穫してきました。
また、収穫した作物を使ってそば打ちや味噌づくり、おやきづくりをしてみんなで食べたり、御射山祭のころに豆ごはんを手作りのカヤの箸で食べ郷土の伝承に触れたり、離れ山や五味池に遠足に行ったりするなど、子どもたちは大自然に囲まれた豊丘で季節を感じながら地域の農家先生とともにさまざまな体験をしてきました。
小さな種から立派に育った作物のように、この農業小学校の体験が参加した子どもたちにとって大きな実りにつながりますように農家先生とともに願っています!
ご参加いただいた皆さん、ご家族の皆さん、ご協力いただいた地域の方々、そしてたくさんのことを教えてくれた農家先生方、19年間本当にありがとうございました!
朝から晴天に恵まれ、11月とは思えないほどの暖かい陽気となった3連休中日の11月3日土曜日、信州すざか農業小学校の第11回目の授業が行われました。
半袖1枚でも良さそうな気温とはいえ、季節は秋。
そう、秋といえば……
「収穫の秋」です!
農業小学校の畑でも、春から植えてきた作物が収穫のピークを迎えます。この日はいよいよたっぷり収穫しますよ~!
さて、その前に、「食欲の秋」でもあるこの季節。実はこの日のおやつは、前回収穫したさつまいもでつくる焼き芋です! そこで、畑作業の前にみんなで焼き芋の準備をしました。
新聞紙でくるんださつまいもを濡らして、アルミホイルで包んだら完成。たくさん用意したさつまいもも協力して全部包めました。
熱々の灰に入れたらあとは農家先生におまかせ。おいしい焼き芋にしてくれますよ
さあそれでは、いよいよ収穫です!
こちらでみんなが掘っているのはなんだろう?
長いもです!
パイプに入れて植えたタネイモはこんなに長くなりました。
中にはへんてこな形のイモも
おなじイモでも、こっちは里いもです。
4月の一番初めの授業で植えてから7か月近く。ようやく収穫。
茎の根元の大きなイモが親芋。そのまわりについているのが小芋、さらに孫芋…といくつものいもが一つのかたまりになっています。ばらばらにしてみると一つの株からたっぷりの里芋がとれました。
葉っぱも大きく育って、みんながこびとみたいに見えますね
一方こちらで鈴なりにできていたのは…
落花生です!
イモのように土の中に初めからできるのではなく、花が咲いたあと「子房柄」というツルのようなものが土に入って実になるという、ちょっと不思議な育ち方をします。
今年植えたのはオオマサリネオという落花生の中でも特に大きな実になる品種。「こんな大きな落花生初めて見た」という声も
春から育ててきた作物の次は、夏に植えた作物の収穫です。
まずは春菊。こちらは葉っぱの先を折るようにして摘みます。するとまた伸びて、何回も収穫できるのだそう。
いつもはみんなのおやつを作ってくれている先生たちもきていっしょに手伝ってくれました。
続いては大根。たくさん育った中から2本選んで抜きます。
意外と抜けない…!
力いっぱい抜いた大根は、タネをまいてからまだたった2か月ほどですが、立派に育っていました。まだまだこれから大きくなりますが、あまり育ちすぎると「す」といって、真ん中に穴ができてしまうことがあるんだそう。外からはわからないので収穫のタイミングを見極めるのは難しいですね
さて、同じく2か月前に苗を植えた白菜はというと…
こーんなに大きくなりました
植えたころは夏真っ盛りの暑い時期。今年は雨が降らず、みんなでたっぷり水やりをしましたね。あの小さな苗が立派に大きくなり特に良い白菜に育ちました!
暑すぎたり雨が少なかったりと天候がおかしく作物への影響も多く心配だったのですが、農家先生たちが毎日水やりをしたり虫を取ったりしてお世話をしてくれましたそのおかげでどの作物も立派に育ち、みんなたっぷり収穫することができました
さて、収穫だけではなくこの日は玉ねぎの植え付けもしました。
玉ねぎは、じっと雪の下で長い冬に耐え甘みを増して春に育ち始めるため今のうちに苗を植えるのです。
まだ丸い実はついていなくて細いネギのような苗が玉ねぎの苗。
この苗をにぎりこぶし一つ分ずつあけて立てるように並べていきます。
今年も6月に収穫したのを覚えているかな? あの玉ねぎもこうして去年の生徒のみんなが植えてくれました。今日みんなが植えた玉ねぎも立派に育つと良いね。
作業の後の終わりの会では、元気象庁予報官の教頭先生から雲について教えてもらいました。
毎朝のきょうのそらでも登場する様々な雲。雲はいろいろな呼び方がありますが、実はたった10種類にわけられるのだそう。みんなも空を見上げて今日の雲はなにかなと考えてみてくださいね
そして秋の空と豊丘の山を彩る紅葉を見ながらのおやつタイムは…楽しみにしていた焼きたての焼き芋!
熱々の焼き芋はびっくりするくらい甘くてとろとろ前回の授業で収穫したシルクスイートというさつまいもは、もともと甘くて滑らかな品種ですが、やっぱりこれは農家先生の絶妙な焼き加減のなせる業です。
みんなおかわりもしておなかいっぱい。「味覚の秋」も楽しみました
いよいよ次回12月2日土曜日で今年度の授業も最終回となります。4月から始まった農業小学校もあっという間に修了式みんなで育てたもち米でおもちつきもしますよ。最後の授業も楽しみましょう!
そして、農業小学校の活動のお手伝いをしてくれた須坂創成高校のみなさんですが、参加は今回が最後となります。
今回も6名の生徒さんと先生方お2人が農小クイズや授業の補助をしてくださいました。色々なことを教えてくれてありがとうございました
前回授業から3日。大雨から一転30度を超える暑い日が続きます。
晴天が続いたということは…玉ねぎを掘るチャンス!
先生方が集まって、授業でできなかった玉ねぎの収穫を行いました。
照り付ける太陽の中、汗をかきながら収穫した玉ねぎは345Kg!
みなさんに配ったおみやげの分やおやつに使った分を含めて、今年の玉ねぎの収穫は約400Kgほどになりました
これから風通しの良いところでしっかりと干して保存します。
さて、作業はこれだけではありません。雨上がりの後の晴天で、農小の畑では作物だけではなく雑草がぐんぐん育っています
そこで先生方は草取りも行います。
汗をかきながら丁寧に草を取りつつ、作物の様子もチェック。
土を寄せたり、脇芽を欠いたり…。そして今後のお世話について先生方で相談しながら作業をします。いつもこうして、先生方は子どもたちが楽しく農業小学校の授業ができるように作業をしてくれているんですよ。
次回の授業も楽しみにしていてくださいね
あっという間に夏が過ぎ、前回の授業からひと月空けて9月3日は久しぶりの農業小学校です。
夏の間早まった授業開始時間も元に戻って、元気にみんなが集まりました。
朝のお天気は曇り空でしたが元気象庁予報官の教頭先生によると「10時くらいから雨が降る」とのこと。カッパを準備して畑に行きます。
授業がなかった夏の間に畑はすっかり様変わりしていますよ
今日の授業は【秋冬やさいを育てよう】。
じゃがいもやとうもろこしを収穫した後、農家先生がきれいに耕してくれたふかふかの畑に、今度は寒くなってから収穫できる野菜を植えるのです。
冬の野菜といえば大根です。
大根の種を蒔くためにクワでうねを作ります。
みんなずいぶん上手になりましたね
うねを作ったら2粒ずつ蒔きます。
タネを2粒ずつ蒔くのはなんでだっけ?
土をかけたら肥料も蒔きました。りっぱな大根になりますように
白菜の苗も植えました。
植える前には校長先生から植え方や注意するところを教えてもらいます。
ポットから出すときはチョキの指でそっと出すこと。先端の「生長点」という芽の部分には土をかけてはいけないこと。みんな真剣に聞きました。
土を掘って穴をあけて、先生の言う通りチョキの指でじょうずにポットから出して…
苗を入れたらしっかり周りの土はおさえて植え付け完了です。
こちらでは先生が春菊のタネも蒔いてくれました。この種はとても細かいため、気を付けて蒔かなくてはいけません。そこで登場したこの道具
ちょうどよい具合にパラパラと蒔けるんだそうですよ
先生の見本を見たあとはちょっと挑戦させてもらいました
植えた後は収穫!
みんなでタネから育てたかぼちゃです。
ちょっと珍しい白い皮の“白爵”というこのかぼちゃは、皮が固く、その分日持ちもするのだそうです。そして、すぐ食べるより貯蔵した方が甘みが増すとのこと。
おうちでの保存の仕方も先生が教えてくれました。
でも…待ちきれないー!
そんな皆さんのために、農家先生が作ってくれた今日のおやつはかぼちゃのおやき!
旬のなすおやきも入っていました
おみやげに立野先生がみんなのためにきれいなお花も分けてくれました
教頭先生の予報通り小雨がぱらつく中でしたが、今回はいつもより1時間短い授業でしたので予定通り畑の作業を終えることができました。
さて、いつもより早く終わったこの日は授業の後【園里郷土資料館(旧園里学校)】へ見学に行きましたよ。
授業後なので希望者だけの自由参加でしたが半分以上の方が参加してくれました。
園里郷土資料館は、明治6年に開校した小山村止善学校の支校を建設当時のほぼ完全な形に復元した建物で、須坂市の文化財にも指定されています。中には昔の人々の暮らしの道具や教室が当時のままに再現され、貴重な歴史的資料がたくさん展示されています。それだけではなくなんと触れることもできるのです!
これには子どもたちも大喜び、気分は100年前にタイムスリップ?
特別に園里郷土資料保存の会の小林さんと田所さんが来てくださり解説や案内をしてくれました。
“跳ね上げ式”の机で授業を受けたり、“足踏み”オルガンを弾いたり、
脱穀機にも挑戦!
農機具は現役で使えるのだそうです
そしてこちらの2階には、豊丘に昔から伝わる首なし地蔵さんが安置されています。
他にも、さまざまな道具に触れたり昔の資料を見学しました。
子どもたちはもちろん、大人の皆さんも興味津々でじっくりご覧になっていた様子
(園里郷土資料館(旧園里学校)について興味をお持ちになった方はこちらもご覧ください)
いつもとはちょっと違う授業になりましたがいかがだったでしょうか?
次回はいよいよ稲刈りです!お天気が良くなること、そして豊作になることをお祈りしながら9月23日にお待ちしています
今年一番の暑さとなった5月29日日曜日、信州すざか農業小学校の第3回授業が行われました
雲一つない青空と照り付ける太陽の下、はじめの会を終えた参加者たちが向かったのは……
田んぼ! そう今日はいよいよ田植えです
子どもも大人もみんなで一列になって田んぼに入ります。
素足で入る田んぼの感触に、あちこちから歓声や嬌声や奇声があがります。
束になった稲の苗から3本ずつとって2本の指で泥に植えていきました。
農家先生が張ってくれた水縄を目印に10㎝おきに植えていきますが、まっすぐ植えるのは難しい
後ろ向きに進みます。ただでさえ歩きにくい田んぼの中、気を付けて
あとちょっと!
そして、無事田植え完了!
大人も子どももどろんこになって夢中で植えました
校長先生からこれからの育ち方やお米のお話を聞いて、水神様に向かって、みんなで豊作祈願をしました。
「天候に恵まれて、おいしいお米がたくさんとれますように」
田植えだけではありません。移動してわらび採りにも挑戦です。
「どれがわらび?」「見つからな~い」なんて声も聞こえましたが、先生に聞いてみんな上手に採っていました。おうちのお土産になったかな?
校長先生からあく抜き用の灰もいただき、農家先生がわらびのあく抜きの方法も教えてくれました。
そして今日のお土産のおやつは、昨年農小で採れたもち米で農家先生が作ってくれた五目おこわ!
今日植えたお米もこんなにおいしく育つといいね
次回は6月11日土曜日、さつまいもや大豆を植えます。
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