10月の3連休初日、10月8日土曜日は農業小学校第9回目の授業日でした。
ところが、このところお天気に恵まれない農業小学校。前回・前々回に引き続き怪しい雲ゆき……朝から小雨が降ったりやんだりです
授業が始まるころには雨が止んだものの、もと気象庁予報官の教頭先生によるとまたすぐ降り始めるとのこと。
それでは止んでいるこの貴重なチャンスを逃してはいけないさっそく畑へ行くことに。
なんといっても今日はお楽しみのさつまいも掘りなんです
あんなに伸びていたさつまいもの長いツルも、授業前に先生方が片付けてくださり、スッキリ掘りやすくなっていました。
まずは校長先生から掘り方を教えてもらいます。
スコップや移植ごてで周りをおこして、芋の周りは丁寧に手で掘り進めていきます。先生の言う通り傷つけないよう慎重に。
すると
大きーい!
みんなどんどん大物を掘り出していきます。
大きいおいもがたっぷり。約350Kgの収穫となりました。
美味しそう
美味しいのはいもだけではありません。先生によるとさつまいもは葉や葉柄も食べられるそう。というわけでそちらも収穫しました。
さて今日はもうひとつ大事な作業があります
前回授業でおこなった稲刈りから2週間。次に行うのは、お米が入った「もみ」をいねからとって集める脱穀です。
田んぼではぜかけをした稲は太陽の光と風をいっぱいに浴びて良い具合に乾きました。そこで先生方は数日前にビニールハウスの中へ運び、お天気が崩れても大丈夫なようにしてくれていたんです。なんといっても脱穀に水は大敵。案の定雨になってしまいましたが、先生方のおかげでビニールハウスの中で作業を行うことができました。
今は機械で脱穀を行いますが、今回農業小学校では機械だけではなく昔の農具のあしぶみ脱穀機と、もっと昔の千歯こきにも挑戦。3つの道具を体験します。
まずは千歯こき。大きな櫛状の刃で稲をしごいてもみをとります。シンプルだけど力が必要。少しずつ挑戦してみましょう。
おや、予想以上にみんな上手!
続いて体験するのは少し現代に近づいてあしぶみ脱穀機。
ペダルを踏んで大きなローラーを回して脱穀します。稲と一緒に体を引っ張られないように注意が必要。こちらも先生と一緒にやってみました。
最後は現代の脱穀機・ハーベスターです。
機械に稲を入れるとあっという間に、セットした袋にもみが入り、藁は束ねて出てくるのです。なんて便利なんでしょう驚くと同時に昔の人の大変さも改めて感じました。
その一方こちらでは、農小の田んぼを守ってくれたかかしの片づけも行います。
お疲れ様、お米を守ってくれてありがとう
冷たい雨が吹き込む中の作業となりましたが、みんなで力をあわせて無事、作業を終えることができました。
そんな疲れた体にごほうび。今日のおやつはこねつけです。
「めしやきもち」ともいわれるこねつけは、半殺しにしたうるち米にお味噌が入っています。なんとこのお味噌は6月に農家先生が仕込んでいてくれた手作り味噌!
さらに、食べたことがないかもしれないからと、さつまいもの葉柄のきんぴら風とさつまいもの葉のおひたしも作ってくださいました。今日収穫した材料で早速作りたくなるおいしさです。
校長先生からりんごもいただき、豪華なおやつとなりました。
こねつけに入っていた農家先生手作りのお味噌は、お土産としても配られましたよ。
おうちでも味わってください。
おみやげの作物は収穫したさつまいものほか、農小の畑でとれたポップコーンも
疲れも吹き飛ぶおやつと、みんなでとった大きなさつまいも。
どんな味か楽しみだね
さて、農業小学校も残すところあと2回となりました。残りわずかですが、これから収穫の時期。張り切って次回も楽しみましょう
台風が立て続けにやってきて毎日しとしと雨の日が続きます。そんな中、9月23日の 秋分の日は農業小学校第8回目の授業でした。
授業の一週間以上前から農家先生はじめ農業小学校の大人たちは天気予報を見ながらハラハラしていましたなんといってもこの日はいよいよ稲刈り!
ところが23日の予報は雨それでも雨の切れ間があれば体験できるかもしれないと、小雨降る授業の前日、農家先生たちは稲刈りの準備をしました。
網をはずして杭や畔シートなどを片付け、子どもたちに体験してもらう分を残して稲を刈り、はぜにかけていきます。
もちろん最後の仕上げは子どもたち。短い時間でもひと通りの体験ができるようにと先生方は相談しながら作業を進めます。
そうして迎えた当日の朝。
……無情にも豊丘は朝から冷たい雨が降っていました激しい降りではないものの、少し離れたところにある田んぼには周囲に雨宿りするところはありません。
子どもたちに風邪をひかせるわけにはいかない、と先生方は苦渋の決断をし、稲刈りをやめて屋内での授業を行うことに。
ところが、子どもたちが集まり始めたころから雨は徐々に弱まり、授業開始の9時には止んでしまったのです!奇跡
次の雨雲がすぐ控えているそうなので、降り始めたらすぐ戻ることにして早速田んぼへ移動です。
校長先生の説明をよく聞いて、稲刈りに挑戦です。
はじめは上手に鎌を使えなかった子たちも、慣れてくると気持ちよく刈ることができるようになってきました。
刈った稲は6~8束ほどをまとめて束ねます。ここで大人たちの出番。稲をまとめるのは少し難しいので保護者の皆さんにやってもらいます。
稲の根元を藁でしっかりとまとめたら交差させ、そのままねじり、交差させたところへねじこみます。このまとめ方がなかなか難しい緩いとばらけてしまいます。責任重大!
後半は農家先生が機械で刈っていく様子を見学します。刈りながら自動的に束ねていく稲刈り機にはみんな興味津々
束ねた稲ははぜにかけていきます。
落ちている短い穂も拾って集めましょう。
おや、こちらで集めているのは落穂かな?
イナゴです!農小の田んぼにはイナゴやカエル、たくさんの虫もいて子どもたちはそちらにも夢中
稲刈り後にははぜかけを行う理由やこれから行う脱穀についてなど校長先生から教えてもらいました。
食べられるまでもうちょっと。美味しいお米になりますように
後半は屋内で農小クイズ特別版です。田植えから今日の稲刈りまでのお米作りを振り返りました。校長先生に詳しい解説もしていただき、子どもも大人も改めてじっくり学びました。
先生からは宿題も出ましたよ。稲穂1本にいくつ籾がついているかな?
実際に刈り取った稲穂が1本ずつ配られました。おうちで数えてきてね。
続いて元気象庁予報官の教頭先生による、お天気のはなし。
空に浮かぶいろいろな雲が登場しました。みなさんはどれくらい名前を知っていましたか?
天気は作物を育てる上で一番大事なもの。空を見て、これからの天気がわかるようになれれば良いですね。晴れた日、くもりの日、空を見上げてみましょう。そしてこれはどんな雲かなと考えてみてください。
盛りだくさんの授業のあとはお待ちかねのおやつです。
今日は昨年収穫した農小のもち米を使ったおこわ。先生の自信のある味付けは間違いなしの絶品です!
おみやげには、先日収穫したじゃがいもと枝豆が配られました。枝豆は、5月に植えた大豆の種が育ったもの。残りは大豆になるまでこのまま畑で育てます。
心配だった雨も授業中は降らず、終わってからしばらくして降り出しましたまるで農業小学校の授業の間だけ止んでくれていたようなお天気!
お天道様に愛されている農小の子どもたち。きっと今年のお米も良い出来ですよ♪
いよいよ次回は脱穀です。さつまいもの収穫などもしますので汚れてもよい服装で、ビニール袋をもってお越しくださいね
あっという間に夏が過ぎ、前回の授業からひと月空けて9月3日は久しぶりの農業小学校です。
夏の間早まった授業開始時間も元に戻って、元気にみんなが集まりました。
朝のお天気は曇り空でしたが元気象庁予報官の教頭先生によると「10時くらいから雨が降る」とのこと。カッパを準備して畑に行きます。
授業がなかった夏の間に畑はすっかり様変わりしていますよ
今日の授業は【秋冬やさいを育てよう】。
じゃがいもやとうもろこしを収穫した後、農家先生がきれいに耕してくれたふかふかの畑に、今度は寒くなってから収穫できる野菜を植えるのです。
冬の野菜といえば大根です。
大根の種を蒔くためにクワでうねを作ります。
みんなずいぶん上手になりましたね
うねを作ったら2粒ずつ蒔きます。
タネを2粒ずつ蒔くのはなんでだっけ?
土をかけたら肥料も蒔きました。りっぱな大根になりますように
白菜の苗も植えました。
植える前には校長先生から植え方や注意するところを教えてもらいます。
ポットから出すときはチョキの指でそっと出すこと。先端の「生長点」という芽の部分には土をかけてはいけないこと。みんな真剣に聞きました。
土を掘って穴をあけて、先生の言う通りチョキの指でじょうずにポットから出して…
苗を入れたらしっかり周りの土はおさえて植え付け完了です。
こちらでは先生が春菊のタネも蒔いてくれました。この種はとても細かいため、気を付けて蒔かなくてはいけません。そこで登場したこの道具
ちょうどよい具合にパラパラと蒔けるんだそうですよ
先生の見本を見たあとはちょっと挑戦させてもらいました
植えた後は収穫!
みんなでタネから育てたかぼちゃです。
ちょっと珍しい白い皮の“白爵”というこのかぼちゃは、皮が固く、その分日持ちもするのだそうです。そして、すぐ食べるより貯蔵した方が甘みが増すとのこと。
おうちでの保存の仕方も先生が教えてくれました。
でも…待ちきれないー!
そんな皆さんのために、農家先生が作ってくれた今日のおやつはかぼちゃのおやき!
旬のなすおやきも入っていました
おみやげに立野先生がみんなのためにきれいなお花も分けてくれました
教頭先生の予報通り小雨がぱらつく中でしたが、今回はいつもより1時間短い授業でしたので予定通り畑の作業を終えることができました。
さて、いつもより早く終わったこの日は授業の後【園里郷土資料館(旧園里学校)】へ見学に行きましたよ。
授業後なので希望者だけの自由参加でしたが半分以上の方が参加してくれました。
園里郷土資料館は、明治6年に開校した小山村止善学校の支校を建設当時のほぼ完全な形に復元した建物で、須坂市の文化財にも指定されています。中には昔の人々の暮らしの道具や教室が当時のままに再現され、貴重な歴史的資料がたくさん展示されています。それだけではなくなんと触れることもできるのです!
これには子どもたちも大喜び、気分は100年前にタイムスリップ?
特別に園里郷土資料保存の会の小林さんと田所さんが来てくださり解説や案内をしてくれました。
“跳ね上げ式”の机で授業を受けたり、“足踏み”オルガンを弾いたり、
脱穀機にも挑戦!
農機具は現役で使えるのだそうです
そしてこちらの2階には、豊丘に昔から伝わる首なし地蔵さんが安置されています。
他にも、さまざまな道具に触れたり昔の資料を見学しました。
子どもたちはもちろん、大人の皆さんも興味津々でじっくりご覧になっていた様子
(園里郷土資料館(旧園里学校)について興味をお持ちになった方はこちらもご覧ください)
いつもとはちょっと違う授業になりましたがいかがだったでしょうか?
次回はいよいよ稲刈りです!お天気が良くなること、そして豊作になることをお祈りしながら9月23日にお待ちしています
夏休みも終わり暑い毎日が続きますがみなさんいかがお過ごしですか?
農業小学校も8月はお休みです。暑い中ですが作物たちはぐんぐんと生長していますよ。
5月にまいたひまわりはどんどん伸びて、2メートルを超えるものも!
今は花もこんなに咲き、鮮やかな大きな黄色い花たちが畑の周りを彩っています。
ではこちらは何の花でしょう?
何度かみなさんのおみやげにもなった、おなじみのアレです。
答えは……ニラ!
こんなにかわいらしい花をつけるんですよ。ご存じでしたか?
それでも匂いは立派に「ニラ」です
つぼみの頃は茎とともにおひたしや炒め物にして食べることもできるのですって。咲いてしまうと茎が固くなって食べられないので短い間しか楽しめない貴重なもの。農業小学校がお休みで残念です。
ほかの植物もぐんぐんと育っています。
1本の細いツルだった長いものツルはこんなに伸びました。
サトイモもこんなに大きくなっています。事務員と並ぶと葉っぱの大きさがわかりますか?みなさんの身長より大きいかもしれません
そして作物以上に元気いっぱいなのが雑草たち
こちらは暑い中先生方がせっせと抜いてくださっています。農業小学校の子どもたちが農作業を行うために見えないところで先生方がいつも畑や田んぼのお世話をしてくれているんです。
いつも本当にありがとうございます!
さて、次回の授業ではかぼちゃの収穫を予定しています。
以前の授業で生まれたばかりの赤ちゃんかぼちゃの観察をしましたが、その後もたくさん実をつけ順調に育っていますよ。
農業小学校で育てているかぼちゃは「白爵」という白い皮のもの。ほくほくした食感で、よく見かける緑の皮のものより皮は固めで日持ちがするそうです。早く食べてみたいところですが、とりたてよりもしばらく貯蔵しておいた方が甘みが増すとのこと。ますます気になります。収穫が楽しみですね。
さらに次回は秋野菜の植え付けも行います。
白菜と大根。いずれも寒くなってから大活躍する野菜たち。
植えるのはじゃがいもととうもろこしを収穫したあとの畑です。もちろんこのままでは植えられないので、農家先生が準備をしてくれています。
植えるための土づくり。大きな機械で耕耘します。
とうもろこしは丈夫な茎が残るため、刈り取って「藁切カッター」という機械で細かくしなくてはいけません
これから数度耕して、ふかふかの土にするんだそうです
おっと、こちらでは先生方がなにか植えてくれていますよ?
なんの苗かな?次回の授業のお楽しみですね
久しぶりの農業小学校まであと少し。次回の授業ではいったいどんな景色がみられるでしょう?
7月23日土曜日、農業小学校第6回目の授業が行われました。
今年度の農業小学校は全11回。早いもので今回で折り返し、半分の授業を終えました
この日は“土用の丑の日”。通常であれば暑い盛りですが、朝方に降った雨のおかげかいつもより過ごしやすい気温です
それでも熱中症対策で前回同様30分早く授業は始まりました。
この日はまずじゃがいもの収穫からスタート!
収穫の前には校長先生からじゃがいもの青い部分や芽に含まれる毒についてのお話を聞きました。
さて、今年度のテーマのひとつは「ひとつのたねやタネイモからどのくらい収穫できるだろう」です。
タネイモを植えた第1回目の4月23日から3か月。じゃがいもはどれくらいできているでしょうか?
校長先生が1株掘ってくれたじゃがいもをみんなで数えてみます。
20個!写真には入っていませんが、ひとつの小さなタネイモから、いろんな大きさのじゃがいもが20個もできました。
さあそれではみんなでじゃがいもを掘ってみよう
大きいじゃがいもとれた!
土を掘るとまだまだでてくるよ。よーく探してみよう。
本当はじゃがいもの収穫は天気が悪いと傷みやすくなるため晴れた日が続いた時が良いんだそう。それでも時折吹く雨の名残の涼やかな風が、夢中でいもを掘って熱くなった体を冷ましてくれます
可愛い赤ちゃんサイズから特大サイズまで、全部でこんなにとれました!
とれたじゃがいもは3Kgずつはかっておうちへおみやげ。美味しく食べてね
お次はこちら。
そう、とうもろこしです!
先から出ているひげが茶色く、身が大きく固くなっているものがとりごろだそう。(ちなみにこのひげはとうもろこしの雌しべです。実一粒に1本ずつあるので、実の数と雌しべの本数は同じなんですって)
今年は雨が続いた影響かとうもろこしの成長が悪く、この日は収穫には少し早め。まだ成熟とは言えないそうです
それでも自分たちで育てたとうもろこしを味わってほしいと農家先生が選んでくれた実をみんなで順番にもぎとりました。
日光や雨、土に虫…自然の力で育てる作物は私たちの思い通りにはいきません。
特に農業小学校の作物たちは農薬を使わないので自然との戦いですうまく育たなかったり虫がついたり、とがっかりすることも多く作物を自分たちで育てるということの難しさをあらためて感じますが、その分収穫の喜びがひとしお!採りたての美味しさを楽しみましょう!
ちなみに若くて小さいとうもろこしはヤングコーン。芯ごと食べられるとのこと
収穫作業はこれで終了。一休みして水分補給をしたら、今度は田んぼへ行きますよ。
小さかった稲苗が青々と大きく育っています。
おいしいもち米は鳥たちからも大人気。大切なお米を食べられてしまわないようにあみかけをするのです。
東西に並んで、大きな大きな網を田んぼへかけていきます。
前回の授業で作ったかかしも立てました。
田んぼを守るように立つ8体のかかしたち。心強い姿です
農業小学校のお米を守ってね。
これで作業は終了。今日のおやつは何かな?
農家先生お手製、農業小学校のじゃがいもで作ったじゃがいももちです
おやつも、収穫した野菜も家族で楽しんで食べてくださいね
8月は農業小学校はお休み。次回は9月3日です。
授業の始まる時間は元に戻って9時からになるので、8時55分までに受付を済ませてくださいね。
さあ、次回の畑の様子はどうなっているでしょう?