台風が立て続けにやってきて毎日しとしと雨の日が続きます。そんな中、9月23日の 秋分の日は農業小学校第8回目の授業でした。
授業の一週間以上前から農家先生はじめ農業小学校の大人たちは天気予報を見ながらハラハラしていましたなんといってもこの日はいよいよ稲刈り!
ところが23日の予報は雨それでも雨の切れ間があれば体験できるかもしれないと、小雨降る授業の前日、農家先生たちは稲刈りの準備をしました。
網をはずして杭や畔シートなどを片付け、子どもたちに体験してもらう分を残して稲を刈り、はぜにかけていきます。
もちろん最後の仕上げは子どもたち。短い時間でもひと通りの体験ができるようにと先生方は相談しながら作業を進めます。
そうして迎えた当日の朝。
……無情にも豊丘は朝から冷たい雨が降っていました激しい降りではないものの、少し離れたところにある田んぼには周囲に雨宿りするところはありません。
子どもたちに風邪をひかせるわけにはいかない、と先生方は苦渋の決断をし、稲刈りをやめて屋内での授業を行うことに。
ところが、子どもたちが集まり始めたころから雨は徐々に弱まり、授業開始の9時には止んでしまったのです!奇跡
次の雨雲がすぐ控えているそうなので、降り始めたらすぐ戻ることにして早速田んぼへ移動です。
校長先生の説明をよく聞いて、稲刈りに挑戦です。
はじめは上手に鎌を使えなかった子たちも、慣れてくると気持ちよく刈ることができるようになってきました。
刈った稲は6~8束ほどをまとめて束ねます。ここで大人たちの出番。稲をまとめるのは少し難しいので保護者の皆さんにやってもらいます。
稲の根元を藁でしっかりとまとめたら交差させ、そのままねじり、交差させたところへねじこみます。このまとめ方がなかなか難しい緩いとばらけてしまいます。責任重大!
後半は農家先生が機械で刈っていく様子を見学します。刈りながら自動的に束ねていく稲刈り機にはみんな興味津々
束ねた稲ははぜにかけていきます。
落ちている短い穂も拾って集めましょう。
おや、こちらで集めているのは落穂かな?
イナゴです!農小の田んぼにはイナゴやカエル、たくさんの虫もいて子どもたちはそちらにも夢中
稲刈り後にははぜかけを行う理由やこれから行う脱穀についてなど校長先生から教えてもらいました。
食べられるまでもうちょっと。美味しいお米になりますように
後半は屋内で農小クイズ特別版です。田植えから今日の稲刈りまでのお米作りを振り返りました。校長先生に詳しい解説もしていただき、子どもも大人も改めてじっくり学びました。
先生からは宿題も出ましたよ。稲穂1本にいくつ籾がついているかな?
実際に刈り取った稲穂が1本ずつ配られました。おうちで数えてきてね。
続いて元気象庁予報官の教頭先生による、お天気のはなし。
空に浮かぶいろいろな雲が登場しました。みなさんはどれくらい名前を知っていましたか?
天気は作物を育てる上で一番大事なもの。空を見て、これからの天気がわかるようになれれば良いですね。晴れた日、くもりの日、空を見上げてみましょう。そしてこれはどんな雲かなと考えてみてください。
盛りだくさんの授業のあとはお待ちかねのおやつです。
今日は昨年収穫した農小のもち米を使ったおこわ。先生の自信のある味付けは間違いなしの絶品です!
おみやげには、先日収穫したじゃがいもと枝豆が配られました。枝豆は、5月に植えた大豆の種が育ったもの。残りは大豆になるまでこのまま畑で育てます。
心配だった雨も授業中は降らず、終わってからしばらくして降り出しましたまるで農業小学校の授業の間だけ止んでくれていたようなお天気!
お天道様に愛されている農小の子どもたち。きっと今年のお米も良い出来ですよ♪
いよいよ次回は脱穀です。さつまいもの収穫などもしますので汚れてもよい服装で、ビニール袋をもってお越しくださいね
あっという間に夏が過ぎ、前回の授業からひと月空けて9月3日は久しぶりの農業小学校です。
夏の間早まった授業開始時間も元に戻って、元気にみんなが集まりました。
朝のお天気は曇り空でしたが元気象庁予報官の教頭先生によると「10時くらいから雨が降る」とのこと。カッパを準備して畑に行きます。
授業がなかった夏の間に畑はすっかり様変わりしていますよ
今日の授業は【秋冬やさいを育てよう】。
じゃがいもやとうもろこしを収穫した後、農家先生がきれいに耕してくれたふかふかの畑に、今度は寒くなってから収穫できる野菜を植えるのです。
冬の野菜といえば大根です。
大根の種を蒔くためにクワでうねを作ります。
みんなずいぶん上手になりましたね
うねを作ったら2粒ずつ蒔きます。
タネを2粒ずつ蒔くのはなんでだっけ?
土をかけたら肥料も蒔きました。りっぱな大根になりますように
白菜の苗も植えました。
植える前には校長先生から植え方や注意するところを教えてもらいます。
ポットから出すときはチョキの指でそっと出すこと。先端の「生長点」という芽の部分には土をかけてはいけないこと。みんな真剣に聞きました。
土を掘って穴をあけて、先生の言う通りチョキの指でじょうずにポットから出して…
苗を入れたらしっかり周りの土はおさえて植え付け完了です。
こちらでは先生が春菊のタネも蒔いてくれました。この種はとても細かいため、気を付けて蒔かなくてはいけません。そこで登場したこの道具
ちょうどよい具合にパラパラと蒔けるんだそうですよ
先生の見本を見たあとはちょっと挑戦させてもらいました
植えた後は収穫!
みんなでタネから育てたかぼちゃです。
ちょっと珍しい白い皮の“白爵”というこのかぼちゃは、皮が固く、その分日持ちもするのだそうです。そして、すぐ食べるより貯蔵した方が甘みが増すとのこと。
おうちでの保存の仕方も先生が教えてくれました。
でも…待ちきれないー!
そんな皆さんのために、農家先生が作ってくれた今日のおやつはかぼちゃのおやき!
旬のなすおやきも入っていました
おみやげに立野先生がみんなのためにきれいなお花も分けてくれました
教頭先生の予報通り小雨がぱらつく中でしたが、今回はいつもより1時間短い授業でしたので予定通り畑の作業を終えることができました。
さて、いつもより早く終わったこの日は授業の後【園里郷土資料館(旧園里学校)】へ見学に行きましたよ。
授業後なので希望者だけの自由参加でしたが半分以上の方が参加してくれました。
園里郷土資料館は、明治6年に開校した小山村止善学校の支校を建設当時のほぼ完全な形に復元した建物で、須坂市の文化財にも指定されています。中には昔の人々の暮らしの道具や教室が当時のままに再現され、貴重な歴史的資料がたくさん展示されています。それだけではなくなんと触れることもできるのです!
これには子どもたちも大喜び、気分は100年前にタイムスリップ?
特別に園里郷土資料保存の会の小林さんと田所さんが来てくださり解説や案内をしてくれました。
“跳ね上げ式”の机で授業を受けたり、“足踏み”オルガンを弾いたり、
脱穀機にも挑戦!
農機具は現役で使えるのだそうです
そしてこちらの2階には、豊丘に昔から伝わる首なし地蔵さんが安置されています。
他にも、さまざまな道具に触れたり昔の資料を見学しました。
子どもたちはもちろん、大人の皆さんも興味津々でじっくりご覧になっていた様子
(園里郷土資料館(旧園里学校)について興味をお持ちになった方はこちらもご覧ください)
いつもとはちょっと違う授業になりましたがいかがだったでしょうか?
次回はいよいよ稲刈りです!お天気が良くなること、そして豊作になることをお祈りしながら9月23日にお待ちしています
7月23日土曜日、農業小学校第6回目の授業が行われました。
今年度の農業小学校は全11回。早いもので今回で折り返し、半分の授業を終えました
この日は“土用の丑の日”。通常であれば暑い盛りですが、朝方に降った雨のおかげかいつもより過ごしやすい気温です
それでも熱中症対策で前回同様30分早く授業は始まりました。
この日はまずじゃがいもの収穫からスタート!
収穫の前には校長先生からじゃがいもの青い部分や芽に含まれる毒についてのお話を聞きました。
さて、今年度のテーマのひとつは「ひとつのたねやタネイモからどのくらい収穫できるだろう」です。
タネイモを植えた第1回目の4月23日から3か月。じゃがいもはどれくらいできているでしょうか?
校長先生が1株掘ってくれたじゃがいもをみんなで数えてみます。
20個!写真には入っていませんが、ひとつの小さなタネイモから、いろんな大きさのじゃがいもが20個もできました。
さあそれではみんなでじゃがいもを掘ってみよう
大きいじゃがいもとれた!
土を掘るとまだまだでてくるよ。よーく探してみよう。
本当はじゃがいもの収穫は天気が悪いと傷みやすくなるため晴れた日が続いた時が良いんだそう。それでも時折吹く雨の名残の涼やかな風が、夢中でいもを掘って熱くなった体を冷ましてくれます
可愛い赤ちゃんサイズから特大サイズまで、全部でこんなにとれました!
とれたじゃがいもは3Kgずつはかっておうちへおみやげ。美味しく食べてね
お次はこちら。
そう、とうもろこしです!
先から出ているひげが茶色く、身が大きく固くなっているものがとりごろだそう。(ちなみにこのひげはとうもろこしの雌しべです。実一粒に1本ずつあるので、実の数と雌しべの本数は同じなんですって)
今年は雨が続いた影響かとうもろこしの成長が悪く、この日は収穫には少し早め。まだ成熟とは言えないそうです
それでも自分たちで育てたとうもろこしを味わってほしいと農家先生が選んでくれた実をみんなで順番にもぎとりました。
日光や雨、土に虫…自然の力で育てる作物は私たちの思い通りにはいきません。
特に農業小学校の作物たちは農薬を使わないので自然との戦いですうまく育たなかったり虫がついたり、とがっかりすることも多く作物を自分たちで育てるということの難しさをあらためて感じますが、その分収穫の喜びがひとしお!採りたての美味しさを楽しみましょう!
ちなみに若くて小さいとうもろこしはヤングコーン。芯ごと食べられるとのこと
収穫作業はこれで終了。一休みして水分補給をしたら、今度は田んぼへ行きますよ。
小さかった稲苗が青々と大きく育っています。
おいしいもち米は鳥たちからも大人気。大切なお米を食べられてしまわないようにあみかけをするのです。
東西に並んで、大きな大きな網を田んぼへかけていきます。
前回の授業で作ったかかしも立てました。
田んぼを守るように立つ8体のかかしたち。心強い姿です
農業小学校のお米を守ってね。
これで作業は終了。今日のおやつは何かな?
農家先生お手製、農業小学校のじゃがいもで作ったじゃがいももちです
おやつも、収穫した野菜も家族で楽しんで食べてくださいね
8月は農業小学校はお休み。次回は9月3日です。
授業の始まる時間は元に戻って9時からになるので、8時55分までに受付を済ませてくださいね。
さあ、次回の畑の様子はどうなっているでしょう?
連日猛暑が続く7月2日、農業小学校5回目の授業が行われました
農業小学校の畑がある豊丘は、緑が多く標高が高いため街中より数度気温が低いといわれています。それでも次から次へと汗が噴き出る、うだるような暑さ……
そこで、少しでも涼しい朝の時間に授業を行うため、今日はいつもより30分早授業が始まりました
今日は、前半に畑作業を行い後半は木陰で田んぼのための鳥よけを作ります。
さっそく畑に移動して、今日もがんばるぞ!
今日の作業は、子どもたちだけではなく大人も楽しみな玉ねぎの収穫です。
玉ねぎといえば前回6/11日に新玉ねぎもとりましたね
ちなみにこちらがその時の畑の様子↓
そしてこちらが今回の玉ねぎ畑です。↓
上の葉が枯れてすべて倒れています。土の中からおなじみの茶色い玉ねぎの姿も見えますね。
収穫の合図です
密を避けるため、半分に分かれて2班ずつ収穫開始!
おおきい~!
こんなにとれました!
農家先生によると今年は例年より大きい玉ねぎがたくさんとれたそう。
全部で400Kg近く収穫ができました!
おみやげももちろん玉ねぎ!秤を使って自分で量ります。
大きいのがいいかな? 小さいのがいいかな?
玉ねぎをとったあとはこちらも収穫しました。
なんだかわかりますか?
ニンニクです。紫のものはニンニクの花。かわいいサイズでしたがニンニクもとれました
さてその一方、残りの半分の2班は……
草取りです。「え~また~!?」なんて声も聞こえましたが、これからの農作業は雑草との戦い。作物の生育のためせっせと雑草を取ります。
それでもみんな真面目にがんばってくれたので、あっという間にきれいになりました。
右が草取り前、左が草取り後です。一目瞭然!
そのあとは、農家先生といっしょに畑を観察。どんどん生長して見るたびに全く違う姿になっています。
なかなか芽が出ない長芋にも長~い芽が出ていましたよ。
かぼちゃには小さな小さな赤ちゃんがいました!
そして交代して作業を終えたら日陰に移動して、今度は鳥よけ作りです。
5月29日にみんなで植えた田んぼの見張り番です。
案山子だけではなく、音が鳴るもの、光が反射するもの……さまざまな材料を使って工夫します。
個性豊かな案山子が勢ぞろい!
大事なお米をしっかり守ってね
暑い中みんな汗だくになりながらの授業。お疲れ様でした。
そんな疲れも吹き飛ぶお楽しみのおやつ
農家先生お得意のおやきです。中身はあんこと農小の玉ねぎ! 先生方が前日の内におやつ分だけ収穫して準備してくださっていたんですよ。
暑い中でしたが、最後までみんな元気に作業できました。
次回は7月23日です。ちょっとだけ早起きして8時30分にみんなと会えるのを楽しみにしています熱中症対策をしっかりしてお越しくださいね
梅雨に入り、だんだんと雨の日が増えてきました。作物には恵みの雨です。
そんな梅雨の合間の6月11日土曜日、農業小学校では第4回目の授業が開催されました
今回は大豆の種まきとさつまいもの植え付けを行います。
はじめの会で校長先生から「とれたさつまいもは焼き芋にしましょう」とお聞きし、やる気が出てきます
これがさつまいもの苗?
ほかのイモは食べるイモと同じ姿の「タネイモ」なのに、なんだか茎のよう。でもよく見ると先の方からちょっと根っこが出ています。
手で横長に穴を掘り、苗を寝かせるように置いたら根っこの方にだけ土をかけます。
どこにおいもはできるのかな?
同じイモでもこっちのイモはこんなに育っていました。
1回目の授業で植えたじゃがいもです。
あちこちに甘いにおいの紫色の可愛い花も咲いています。が、このままだと栄養が花の方にいってしまうのでこの花は摘んでしまいます。
じゃがいもの花のブーケかわいいね。おうちに飾るのも素敵です。
こちらは大豆のためのうねづくり。クワを使うのは慣れてきたかな?
大豆は印のところに2粒ずつまきます。
今年度、農業小学校ではSBCこども未来プロジェクトの「大豆100粒運動」に参加しました。今回まいた大豆はその「大豆100粒運動」のナカセンナリという品種の種です。
(大豆100粒運動について詳しくはこちらをご覧ください)
今までに植えた作物たちはどうなったかな?先生と一緒に畑を一回りして様子を確認します。順調に育っているかな?
さて、作物が育てば当然雑草も育ちます。
みんなで草取りもがんばりました!
最後は新玉ねぎを収穫します。1人2つ。たまねぎは姿が土の上から見えるので、みんな、よーく大きさを吟味して選んでいました。
大きいの見つけた!
みんなが楽しみのおやつは端午の節句のよもぎだんごに色とりどりの寒天!
下には柏の葉が敷いてありました。
おわりの会では女性農家先生が端午の節句についてお話してくださいました。
次の葉が出るまで落ちないので「代々続く」と縁起を担いだ柏のほかにも、その姿が刀に似ていることから強い男の子に育つ縁起物とされたショウブ。お団子にも入っているヨモギはさまざまな薬効があり万病を払うとされ、ショウブといっしょに吊るすそうです。
いずれも「健康で大きく育ってほしい」という願いがかけられた植物たち。季節の文化や伝統を大切にし、地元の素材を使ったおやつには、農家先生のたくさんの思いが込もっています。
そして農家先生の市川先生から皆さんに野沢菜のプレゼント!
朝早くからみんなの分をとってきてくださったそう。とても新鮮で立派な野沢菜です。野沢菜の蕪も見せてくれました
野沢菜にこんな蕪ができるなんて知っていましたか?
今回は昨年収穫した大豆もおみやげで配られました。
大豆はみそになります。今年はコロナウイルスの感染拡大予防のため、農業小学校でみそを一緒に作ることはできませんが、昨年収穫した大豆で女性農家先生が仕込んでくれたそう。手作りみそ、楽しみですね
おみやげがいっぱいです
次回は7月2日土曜日。暑くなる季節ですので、7月の農業小学校は30分早まります。前の日は夜更かしせずに早く寝て、遅刻しないように早起きして元気に来てくださいね