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求めたもの
小鳥は空を飛びたかった。
鳥篭から、青くて高い空に。
小鳥は鳥篭から逃げ出した。
でも自由に飛ぶことができなかった。
飛び羽が切られていたから。
小鳥はお腹をすかせて公園の木陰に隠れていた。
すると少女がエサを持ってきてくれるようになった。
少女は母親に相談した。
「公園に小鳥がいるの、飼ってもいい」
母親は「うちにも鳥、いるでしょう。病気とかに罹ってた大変。うちの鳥高かったんだから」
少女は毎日小鳥にエサをはこび、見つからないように小さな鳥小屋も用意しました。
小鳥は思いました。
逃げ出したのは自分なのに、結局エサをもらって鳥小屋から高い空を眺めてる。
ある日、小鳥は猫に襲われました。
幸い鳥小屋の入り口が小さかったんでその場で命をを落とすことはありませんでした。
少女は、血だらけの小鳥を手に乗せて泣きました。
そして「ごめんね、ごめんね」といいました。
でも小鳥は満足でした。
そして、逃げ出した自分に優しくしてくれた少女にとても感謝しました。
やっと小鳥は青く高い大空を自由に飛べるようになりました。
そして、少女は泣きながら小さなお墓をつくりました。
少女は小さな命の重さをしりました。
そして小鳥は優しさを知り夢を叶えました。