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序章
連載コピペの続編を開始します。
題名が仮題ということで変更の可能性が大です。
<序章>
早紀が原因不明の難病で眠りについた。
だんだん睡眠時間が長くなり、やがて目覚める事がなくなるという奇病で患者数も世界で数えるほどらしい。
早紀のお腹の中には、俺たちの子供がいる。
永い眠りにつく前の最後の言葉は「この子を生みたい」という言葉だった。
せめて、ドラマや小説みたく「お兄ちゃん、愛してる」くらい言ってからの方が絵になるだろ。
俺は、毎日仕事が終わると早紀のいる大学病院に行き、一日の出来事や周りの出来事などを話して聞かせる。
当然反応はないのだが。
そんなある日、担当の先生から呼ばれた。
「ちょっとお話があるのですが、よろしいでしょうか?」
「え、ええ」
「実は、私の後輩にこの病気を研究している神経科の医師がいます。」
「その先生に診て頂けるんですか」
俺は少し興奮気味で聞いてみた。
「その先生は今アメリカにいます、アメリカの方が研究が進んでますし施設も整ってますから」
「そうなんですか」
「ただ、早紀さんのお話をしたところ二つ返事で担当したいと」
「また、どうして」
「私にも解りませんが、今週中に帰国するそうです」