投稿の詳細: 30・・・【3月31日 はれ】
30・・・【3月31日 はれ】
No30 連載コピペ
【3月31日 はれ】
朝起きて、整理されていない荷物を出していく。
とりあえず日曜だけど、今日は一日そういう作業でふさがるだろう。
時計やらテレビのリモコンやらが入ったダンボールに、
例の俺と姉貴のツーショット写真が入っていた。
なぜか姉貴の顔にはヒゲとおでこに「中」の落書きが・・・
たしかこのダンボールつめていたのは早紀だ。
あのバカ、小学生みたいなことしやがる。
でもとりあえず、その写真は財布の中にしまっておいた。
昼前、案の定、早紀がチャイムを鳴らした。
ドアを開けると「へへ、来ちゃった!」と、幸せ全開モードで、息を切らしながら早紀が立っていた。
駅から走ってきたのか?
引越しの整理の手伝いをいっしょにやってくれたんで助かったけどね。
おかげで、一日かかるかなと思っていた作業が、午後4時くらいにはきれいに片付いた。
「どっかでかけるか?」
「うん」
「どこがいい?」
「どこでもいいよ、お兄ちゃんの好きなところで。 このまま部屋でだらーっとしててもいいし。」と。
「あ~、・・・んまぁ、なんか疲れたし、ちょっと昼寝でもするか。」
「うん。寝よう。」
で、部屋でぽかぽかの夕日に当たりながら、一緒に丸くなって眠った。
そんな時間すら愛おしいと思った。