投稿の詳細: 「鳥刺し注水」
「鳥刺し注水」
消防マニアです。。。
今回は、建物火災のお話。
住宅火災、あまりその消火活動を目にする機会も少ない・・・無い方がいいわけですが。
住宅の通路側(大体は正面)から火が噴出しているのに、全然水をかけてない!
燃えてる住宅の裏や横など、我々から見えないところにホースが延びている。
これについてお話を聞きました。
そもそも、煙が流れる方向=火が延びてく方向。
一番は中に人がいないか、その次に隣家への延焼防止を主眼に消火活動をするそうです。
よって、隣家に近い部分から火が噴出さないように、空間が広いほうへ火を追い込むんだそうです。
我々が見ているのは、大体道路とか空間が広い(延焼危険が少ない)側から見てるんですね。
その我々が見ている側から火が出てる、これに放水すると火が押し戻されて隣家に延焼する危険もあるそうなんです。
ということで、消防隊の放水は、大体我々から見えない、火災住宅と隣家の間で活動してるそうです。
そこで急に反対側から放水されると、活動中の消防隊員側に炎が噴出して危険な状態になることがあるそうなんです。
そこで、我々のような見物人が「おい、火でてるぞ!なにやってるんだよ!!」
といって騒ぎになったり、また勝手に放水されてしまうことがないように、正面からも放水することがあるそうです。
できるだけ消火活動に影響がないように、ということでした。
この放水を「鳥刺し注水」というそうです。
火災に対してはほとんど効果は無いそうですが、周りで見物されている方の心情を察しての放水なんですね。
なぜ「鳥刺し」?
あまり火災住宅に影響がないように、極端に言えば空に向けて放水するような形にもなるので「空を飛ぶ鳥を刺す」ような注水(放水)ということらしいです。
が・・・最近は水損に対しても配慮しているのであまりやらないそうです。
まあ、何はともあれ、火災にならないのが一番ですよね。
火の用心です。