毎年秋の恒例となっていました「アンティークきもの 秋の大虫干し会」と「きもの日和」ですが、今年2015年はお休みさせていただきます。
楽しみにしてくださっていた皆様、大変申し訳ございませんでした。
今年度は「きものイヤー」として開催中の着物展や東京・泉屋博古館分館にて開催中の銘仙特別展「きものモダニズム」をぜひお楽しみください。
詳細はこちら
http://www.culture-suzaka.or.jp/classic/exhibition.html
虫干し会は次回、春(5月)に予定しております。
これからも、着物を楽しむ企画をしていきたいと存じますので、
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

クラシック美術館の母屋には、「取次の間」「中の間」「座敷」(仏間)「奥座敷」と
いうお座敷が続いています。
長押には、釘隠しがつけられていますお座敷によって違うモチーフが使われているんですよ。(取次の間にはありません)

矢印が示しているのが「釘かくし」です。
長押と柱やつり束(鴨居や長押がたわまないように上から吊り支えている木材)が交差した部分には大釘を打つのだそうです。その釘の頭を隠すための化粧金具です。
中の間は松です。

接写してみると、細かい描写まで施されているのが分かります。
座敷(仏間)と奥座敷は鶴です。
鶴は長寿の象徴で縁起が良いですね。
鶴と松の組み合わせも、着物などでもよく見られる身近な吉祥文ですね。

近寄って見ると、わっ、迫力・・・

これは、「柏の葉」をかたどっています。新しい葉が出るまで、古い葉が落ちないということから、子孫が途切れなく繁栄していくことを願ったものといわれます。

ほかの釘隠しは一部屋にいくつもつけられていますが、
柏の葉だけは奥座敷のさらに奥のガラス障子の場所につけられています。
しかも、ただ一つだけ。
そこに特別に大切な願いがこめられているように感じられます。

母屋座敷の傍らにずっしりと構える階段。
段の下が物入れになっており、とても便利です。

こんな三角スペースにまで律儀に扉がついています。

ケヤキの材を贅沢につかっています。
一段ごとに、「滑り止め」が彫り出されています。
一枚板の表面をこのためだけに彫りだすというのは、大変贅沢なつくりです。
ここには、鯉の埋め木細工が![]()

木目を水の流れに見立てて”鯉の滝登り”です。
節目やキズを隠すためといわれていますが、縁起もかついで、いいですね!
職人さんのアイディアに感服です。
ぜひ探してみてください。
さらに、表からは目立たない、段の裏部分をご覧ください。
ここには、大きな一枚板が使われているから驚きです。

階段だけでも、こんなに見どころがたくさんあり、日本家屋の奥深さを改めて感じます。
手すりのつけられない階段なので、申し訳ありませんが、滑り止めをしっかりと踏みしめて、くれぐれもお気をつけてお上がりくださいね![]()
建物のみどころをご紹介します。
こちらは縁側です。
廊下の役割だけでなく、ひなたぼっこや夕涼みなどの時間を楽しめる場所でもあります。
旧・牧家の縁側はガラス戸になっています。

歪みや気泡がある昔のガラスで、眺める景色も違って見えるような気がします。

腰板は「無双腰板」といって、

このように、板がスライドして換気ができるようになっているスグレモノです。

この縁側をつたっていくと、お座敷の裏に出ます。
なんとここには、2階からつながる抜け道の出口が!!あるのです。

出口がどんな風になっているかは、お楽しみとしておきましょう。
そして庭へと続きます。ここは奥座敷とつながっていて、
このガラス障子の戸を開いて行き来することができました。
(現在はガラス保護のために締切となっています。)
例年より早く雪が積もりました。
雪景色の館内をスナップしてみました。

屋根の形がそのまま雪で包まれました。

庭にある祠も綿帽子をかぶりました。

主家座敷。お休み処として、お炬燵を用意しています。

組子細工の書院から、光がうっすらと差し込みます。

奥座敷のガラス格子から見える景色。
明治時代の歪みあるガラスから見る景色は趣があります。
寒い冬ですが、この日本家屋だからこそ楽しめる贅沢な風景です。
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