クラシック美術館の母屋には、「取次の間」「中の間」「座敷」(仏間)「奥座敷」と
いうお座敷が続いています。
長押には、釘隠しがつけられていますお座敷によって違うモチーフが使われているんですよ。(取次の間にはありません)
矢印が示しているのが「釘かくし」です。
長押と柱やつり束(鴨居や長押がたわまないように上から吊り支えている木材)が交差した部分には大釘を打つのだそうです。その釘の頭を隠すための化粧金具です。
中の間は松です。
接写してみると、細かい描写まで施されているのが分かります。
座敷(仏間)と奥座敷は鶴です。
鶴は長寿の象徴で縁起が良いですね。
鶴と松の組み合わせも、着物などでもよく見られる身近な吉祥文ですね。
近寄って見ると、わっ、迫力・・・
これは、「柏の葉」をかたどっています。新しい葉が出るまで、古い葉が落ちないということから、子孫が途切れなく繁栄していくことを願ったものといわれます。
ほかの釘隠しは一部屋にいくつもつけられていますが、
柏の葉だけは奥座敷のさらに奥のガラス障子の場所につけられています。
しかも、ただ一つだけ。
そこに特別に大切な願いがこめられているように感じられます。
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