12月2日土曜日。空にはこの日の晴天を予感させる青空が広がるものの、小雪がちらつく豊丘の朝。
そんな凍てつく寒さの中、農業小学校の先生たちは早朝からせっせと作業中です。
そう、この日はとうとう第19期農業小学校の最後の授業日!
さあ今日も寒さをものともせず元気に子どもたちが集まってきましたよ
昔ながらのやり方を体験してきた米づくりと、タネから育ててきた様々な野菜についての問題が出ました。みんなよく覚えていたね
そして最後の授業が始まります。
朝早くから先生方が準備してくれていたこちら。
これは薪を使った昔ながらのかまどとせいろです。蒸していたのはみんなで育ててきたもち米。今日はこのお米を使ってもちつきをするのです
蒸したての熱々のごはんをちょっと味見
それではいよいよもちつきに挑戦です! 杵が重くて持ち上げるのも大変な子どもたちは先生といっしょにぺったんぺったん。
順番についていくうちにだんだんお餅らしくなってきました。子どもたちが終わったら大人も挑戦!
最後は先生が仕上げをしてくれたら完成です。
もちつきだけではありません。こちらでは、もち米を蒸すときに使っていたかまど用の薪割りにも挑戦しました。
クワの時とは違い、足は横にパーの形に開きます。けがをしないように、先生が一人一人やり方を教えてくれました。
杵よりも重いマサカリは持ち上げるのがもっと大変。ようやく叩いても全然割れそうにありません。ところが先生と一緒にやると…
見事! きれいに割れました。周りで見ていたみんなも思わず拍手! 歓声が上がりました。
だんだん慣れてきた子どもたち。一人でも上手に割れる人もいましたよ。
もちつきも薪割りも「もっとやりた~い」という声が続々とあがります。そんな元気いっぱいの皆さんの次なる作業は、大豆の脱穀。
前回の授業では枝ごと刈り取った枯れた大豆を干しました。
この枝についたさやから大豆の実だけ取るのです。どうするかというと…
叩く! とにかく叩く!
シートの上に落ちた実を集めると、葉やさやなどがたくさん混ざっています。そこで登場したのはとうみという道具。
上の口から入れてハンドルを回すと、中の風車で葉などのごみを飛ばして実だけを下から出す仕組み。
さっそくやってみましょう。
出てきた出てきた!
順番待ちしている間にも、落ちた大豆を拾ったりさやに残った大豆を取ったり、大事に育てた作物、一粒一粒をみんなで大切に集めました。
大豆の脱穀を終え、今期の農作業は終了。
さあ、いよいよ第19期信州すざか農業小学校の修了式です。
校長先生から代表児童が修了証を受け取ります。
続いてみんなで育ててきた野菜の授与。かぼちゃや白菜、ねぎ、大根。そしてもち米や農家先生お手製のみそも入った山盛りのかごは、今期の農業小学校を表すようですね。
たくさんのことを教えてくれた校長先生からは、作物の出来や久しぶりにできたひんのべのおやつのことなど、今期の農業小学校の作業を振り返ってお話をしていただきました。
三木市長からもお祝いの言葉をいただくとともに豊丘地域だからこそできた農業小学校という存在の素晴らしさのお話をしていただきました。
次は春からの活動のおもいで動画たくさんの体験が思い出されますね。
子どもたちからは代表児童が授業を通して感じたことを発表し、
先生へのお礼の言葉とともに先生一人一人にお礼のカードを渡しました。
保護者の方からも農業小学校を通して作物を育てる体験で得たことをお話しいただきました。
修了式の後には先生もいっしょに全員で写真撮影。
最後のおやつは、みんなでついたお餅です。
自分たちの手で苗を田んぼに植えるところから昔ながらのやり方で大切に育ててきたもち米。お餅だって自分たちの力でつきました。先生の手で美味しく仕上げてもらったお餅はごまときなことあんこの三種類。農家先生お手製のたくあんも入っていましたよ
それから農家先生の手作り味噌もいただきました。授業でも仕込みの様子を見ながら「みそのはなし」をしてもらいましたね。
さらにおみやげはもち米にたくさんの野菜! 抱えきれないほどりっぱに育った野菜はどれもみんなが植えてお世話をしてきました。
子どもたちのために授業以外の時間も畑や田んぼの世話をしてくれてきた農家先生たちといっしょに記念写真してお別れです。
農家先生、いろんなことを教えてくれてありがとう
信州すざか農業小学校豊丘校第19期生の皆さん、修了おめでとう! 楽しかったね