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投稿の詳細: 「確誓録」と奥田神社敷地の寄進

2024/03/27

「確誓録」と奥田神社敷地の寄進

14:54:16, カテゴリ:  

もんじょ紹介№19(黒川真家文書から)
「確誓録」と奥田神社敷地の寄進

前回は、旧須坂藩館(陣屋)跡地などを旧藩士に払い下げたことの文書などをご紹介しましたが、今回は荒無地として旧藩士に払い下げた土地に、旧藩士たちが初代直重及び13代直虎を祭る奥田神社の創建及び招魂社の移転建立するために、共有地として取得する経過の文書をご紹介します。

明治4年(1871)の版籍奉還により旧藩の所有土地(館跡地や藩士の屋敷地・耕作地)はいったん国所有の土地になりました。その土地が明治6年以降に旧藩士などに払い下げられたことは前回の通りですが、「確誓録」は、明治12年(1879)5月25日に奥田神社創建及び招魂社移設のため、荒無地を旧藩士174人で買い上げて共有地とし、奥田神社などの境内地として寄進することの誓約書です。
「確誓録」では、一反五畝十五歩(約1,535㎡)を奥田神社敷地として、五畝十四歩(約㎡)を招魂社敷地、一町四反三畝(約14,157社へ永世作徳(小作人が地主へ納める小作料)として寄進することとしています。
確誓録を受け、同年8月に荒無地一町六反三畝十九歩(約16,200㎡)を旧藩士の地権者6人から、駒澤貞永外173人が、明治8年から22年までの15年季で買い取って共有名義とすることに同意した文書が「用書留」です。
なお、用書留には共有者174人が記名・押印しているのに対し、確誓録では178人の記名・押印となっています。

【用書留】
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【確誓録】
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