市制施行60周年を記念して、須坂市出身で最後の紙芝居絵元である塩崎源一郎氏から、昭和54年に寄贈を受けた『東海道五十三次』66点ほかの展示をいたします
塩崎源一郎(しおざき げんいちろう)氏の略歴
明治45年6月21日、須坂市九反田生まれ。10人兄弟の長兄に生れましたが17歳で上京し、単身ブリキ問屋に奉公しました。実学を通じて世に出ようと間もなく独立、勧められて当時流行りだした紙芝居の世界に入り、深川・神田・早稲田を廻って街頭を賑わし奮闘しました。昭和14年に大阪西成区に転居、本腰を据えての紙芝居稼業時代に入り、昭和22年、大阪西成区で紙芝居を制作・配給する三邑(さんゆう)会を設立。後に全国に配給する絵元に発展させました。絵元は、紙芝居を企画し、画家に原画を、作家に文章を書かせ、できた作品を紙芝居屋に貸し出す仕事です。
手塚治虫と長編漫画「新宝島」を共作した酒井七馬や、所蔵作品の中で傑作と評価されている「孫悟空」の作者、小寺鳩甫(きゅうほ)ら多くの才能豊かな画家が塩崎氏の下に集まりました。
平成7年に自宅を改装して『塩崎紙芝居博物館』を開き、かつて日本のあらゆる町や村で子供たちの心をとらえて離さなかった『街頭紙芝居』は今も生きています。平成12年5月25日、87歳で亡くなりました。
◎塩崎源一郎氏の詳細は、こちらをご覧ください
http://blog.suzaka.jp/bunkazai/2014/03/18/p26059
昭和54年10月8日に紙芝居原画「山中鹿之助」(10枚×50巻)が須坂市に寄贈され市立博物館で所蔵しています。
また、昭和55年5月1日には、絵画「東海道五十三次」66点(F6号サイズ)ほかが寄贈され、昭和54年に竣工した須坂市文化会館(現臥竜山公会堂)の所蔵となりました。現在は、南部地域公民館に引き継がれています。
須坂市への寄贈は、塩崎さんの「故郷に作品を寄贈して役立ててほしい」との強い思いからでした。その塩崎さんは生れ故郷の須坂を生涯愛し、「須坂の地でいつか街頭紙芝居をやりたい」が口ぐせだったと言われていますが、実現しないまま平成12年にこの世を去りました。
今回の展示では、東海道五十三次66点のほかに、紙芝居原画「山中鹿之助」20点を公開いたします。
豊かな色彩と繊細な表現をお楽しみください
【会期】平成26年4月15日(火)~5月2日(金) (土日・祝日は除く)
午前9時から午後5時
【場所】須坂市南部地域公民館(臥竜公園内) 展示室
℡026‐245‐0273
【入場】無料
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