今!太子町がすごい!!
太子町区、ある親子の会話
母(美代):今年の子ども神輿(みこし)は2回も町中をねり歩くんだ。
娘(光):え?えー?大変だ!!夏と秋の2回回っているんじゃないの?夏祭りと秋祭りの2回。
美代:そうだね。太子町はお金がないから、今年は2回も回ったのさ。
光:えっえ? だって今年は、新しい神輿にしたのでしょ!!お金あるでしょ!!
美代:そうだね。太子堂の屋根も茅葺き(かやぶき)屋根からトタンをかけてきれいにしたのに、神輿の屋根は茅葺きのままだから、新しくしたかったのさ。
光:太子堂の屋根って「茅葺き」って屋根なの? 「かやぶき」って何?
美代:河原に行くと、葦(アシ・ヨシ)のようなものが生えているけど、それだよ。
太子堂の屋根は、かやぶきなので、神輿もそれに似せて、中村大工さんが造ってくれたんだ!!
他のまちとはちがって風情があって特色が出ているだろう。
光:なんだか古くさいって感じかな?でもどうしてお金のない太子町が、神輿を買い替えるようになったの?
美代:それはね、ある人が寄付をしたんだよ。「子ども達のために!!」って。
光:それってだれ?
美代:太子町の信号近くの北村恭雄(やすお)さんっていう人なんだよ。
光:へえーすごいね。そんなにたくさんの寄付をしてくれた北村さんて、すごいね!!!!
美代:すごい人なんだけれども、子ども達のためにって、自分の貯畜の中から、切り崩して出してくれたんだよ。
他にも滝澤さんがお金を出してくれたんだよ!!
光:そうなんだ。感謝しなきゃね。大切に使いたいね。御利益(ごりやく)があるね、きっと。
ところで、他の町の神輿の屋根の上には、きれいな金色の鳥が飾ってあるんだけど、太子町のものは、ちょっと違うよね。橋の欄干にあるような形をしたもの神輿の上にあるよね。
美代:擬宝珠(ぎぼし)っていうんだよ。ねぎの花の形をかたどったもので、宝珠(ほうじゅ)をかたどったものだよ。宝珠は、災難を除き、汚れた水を清くする徳があると考えられているんだよ。
要するに魔除けや安全祈願をしたもので、願い事を叶えてくれるものだよ。
光:要するに神様には鳳凰を、仏様には、擬宝珠をつけて、神が宿った神輿を巡回したの?
聖徳太子って神様なの??
美代:そうだね?聖徳太子って皇太子だよね!仏教を敬えって言っているから仏様のほうかな?でも建築の神様であったり学問の神様であったりするでしょ。昔は、仏様も神様も一緒であったから。神様が仏様の姿になって現れた(権現様)などいうくらいだから、神も仏もごちゃ混ぜだったんだよ。
光:じゃ、今は神様なの?聖徳太子って!!
美代:神様は、罰が当たるけど、仏様は、罰はあたらない。仏さまの世界では、この世とあの世があるけどあの世では生前の罰を受けることもあるとさ。
光:じゃあ、神輿(みこし)っていうくらいだから、神様なんだね。
美代:みこしは、「神輿」(みこし)とも書くし、御輿(みこし)とも書くからどちらとも言えないな。
光:でも擬宝珠をわざわざ入れたんだから仏教なの?
美代:そうだね。仏師に擬宝珠の製作を頼んで、神官(宮司)さんを呼んで御祓いをしているから神輿なんだろうけれども……。仏様でもあるかな?
光:どっちなの?お母さん!!
美代:お母さんもよく知らないからだれかに聞いてきて!!
光:本当によくわかんないな!!これやばいよ。どっちなの?中村区長さんに聞いてこようっと!!
中村:えー、どっちだろ?わかんない!!両方だろ!!
仏さんて男か女かと聞いているようなもので、男と女の中間みたいなものではないか?
あるときは男で、あるときは、女みたいなものさ!!
光:じゃあ、おかまだね。
中村:だからいっぱい御利益があるのさ。
光:じゃあ頭が良くなって(学問の神様)て災難を除いてくれて、病気にならず長生きできるってこと?
そうなんだ太子町の子どもってみんな頭が良くて賢くて病気にならず、健やかに育つんだね。私みたいに!!
中村区長:そうとは限らないよ。いっぱいお賽銭をあげて、努力しないと報われないよ。
とまあ、めでたし!めでたし!
今、太子町がすごい!!太子堂がすばらしい!
(太子町がやばいよ、やばいよ。)
「え?え? お祭りがあるの?」
と、通りかかったのは、大きなゴルフバッグを抱えた
元太子町区長さんの高森さん。
「あーそうだったなあ!」「ランタンってこれかあ?」
とばかりに、ランタンの取り付け作業をしている
中村区長らを横目で見ながら通り過ぎました。
その夜、取り付け作業をしたあと、電気を点けてみると、
「まあ、すごいこと」中村区長が思わず「素晴らしい」と
声をあげました。
これは、須坂市の生涯学習推進センターで主催した
「まちづくり実践講座」の一環で、小学生が「吊りランタン」
の取り付けをお願いされたものです。
「ぼくたちが作った吊りランタンを飾っていただけませんか?」
と地元の太子町の小学生白澤さんと新町の小学生中岫さんが
お願いにあがったものです。
近所の片桐さんや岸田さんが、夕方訪れたとき、「すごいじゃないの」
「きれいだなあ」「こんなにきれいな『ランタン』だと太子堂に来る人が
増えるね。」「まちでは、こんな取り組みをしているのかい?」
「もっと地域の人に回覧などで紹介したらどうかな?」「広報誌にでも
掲載するといいよね。」とのこと。
「まちづくり実践講座」では、小学生や高校生・大学生も一緒に
なって、こんな取り組みしてるんだあ。」
「これが、もっと町中に広がるといいね。」と思って町中を
歩いていたら、新町のあちこちのお家、宮本設計事務所さん・横の
荒井さん、前の勝山さん、小布施さんにも、浦野酒屋さんにもあったよ。
そして山下薬局さん、ラノッキオさん、中村レコード屋さん、北島さん
・神林さんの玄関にもあるじゃないですか!
高津屋小布施さん宅や、中沢デザイン事務所さんにもあったりして、すごいよね。
今、すざかのまちは、活気づいているよね。
「子ども達が、みんな廻ってお願いしたんだ。」と思うと、「小学生がすごい
活躍してんだあ!!」と感激しました。
新聞社も「須坂新聞社」のみだそうだよ、掲載されたのは。
他の新聞社にはこの間、善光寺のランタン作りの話があったけど、
この取り組みの方が、幻想的で、すざかの「まち」だけに「まっち」するね。
今日も長野の紳士が太子堂にお参りに来て、「このランタンは、善光寺のものより
いいね。」って褒めてくださいました。
「もっとたくさんの賛同者があるといいね。」と思う、秋の夜長のひとときでした。
今年11月の夕方2時間は、太子町公会堂の吊りランタンが観ることができます。
17:30~19:30までは明かりが灯っていますので、是非太子堂へお越し下さい。
そして、吊りランタンで幻想的な世界のひとときをお楽しみください。
お待ちしております。
太子町おもしろ話
太子町クリーン作戦でのできごと
5月26日(土)・27日(日)
5月27日には、老いも若きも八木沢公園結集し、
一汗流しました。
「今日は八木沢公園の草取りだなあ。」
「なんだ、これしか、居ないのか?」(役員3人に顧問1人)
「今日草取りだって、宣伝したかあ?」
「鈴を鳴らして、町内回った?」
「あ?え?え?」「鈴なんか鳴らしたっけ?」
「鈴ならしは、今までやってたじゃん?」
「すずなんてあったけ?」「おら、広瀬すずなら知ってる!!」
「それなら、おらも知ってるさ。」
「とにかく鈴鳴らしてくれや!!」
「だれに行ってもらうかい?」「あと開始までに15分しかないよ。」
「今日は担当者が市のゴミ拾いクリーン作戦でいないからだれにいってもらうかい?」
(分館長)「おれ自転車で回ってくる!!」
「ありがとう」
と、まあ心配をよそに、しばらく経つと、ぞろぞろみんなが集まってくる。
子ども達まで集まって手伝ってくれたのだ。
はじめは、そんなに集まらないだろう。せいぜい集まっても、50人足らずであろう、
と予想をしたが、予想を遙かに超えて、75名も集まった。
お礼に渡す、お茶も80個あったが、6つ余った。
「ええ?75人じゃなかったの?」
「ああ、1人お茶をもらわず帰っていったからなあ!!」
分館長の鈴ならし、振鈴が効果をあげた、といえるのだろう?
分館長に感謝。 そして集まっていただいた太子町区のみなさんに感謝。
また、重いざるに一生懸命捕った草を詰めて運んでいただいた小学生にも感謝したい。
いつも、こんなに協力していただける太子町って、なんてすごいのだろう。
めでたし、めだたし。
ええ?おもしろくないじゃん!!
それが、続きがあってね。
前日、太子町区の役員で、ビーバーで八木沢川堤防の草刈りをしたのだ。
ところが、太子町区長は、「みんなが安心して住みやすい、まちづくり」をめざすために、
咲いている雑草の花は切らずに残したのだって。
クローバーの花が大きい丈になって花がピンクに色づいている。また、野菊のような雑草まで
黄色い花を咲かせていたので切らなかったそうだ。
お陰で、草刈りの跡をみると、虎刈り状態で、やり直しを迫られるほどだ。
「いくらなんでも、これでは避難ゴーゴーだ。時間はかかるし、きれいには仕上がらないし、さんざんだ」と、ブー垂れまくられた。オイオイ!!
雑草にもやさしい区長は、みんなの人気者。話題にことかかない太子町であった。個人的に慰労をした区長のお酒はぐいぐいと進んだそうだ。
満足!!満足!!(話はつづく)
太子町秋葉社例祭のおもしろ話
~秋葉社例祭行われる~ 平成30年4月26日
太子町の公会堂手前にある秋葉社をご存知だろうか?
先日、太子町で4月26日に区役員の他にも、区民の自主参加を募って例祭を行った。
太子町区の役員、祭典部の主催で春と秋に行われている。
「あれ?太子町の太子堂ってお堂なんだから、お寺だよねー。」
「なんで、秋葉社ってあるの?」「神様だろう?」「お寺に神様がいるの~??」
「だって、毎年、芝宮の宮司(神官)さんが来て、祈祷してもらっているから神様が宿っているんだろう!!」
「秋葉社って、火事から建物を守る神様がいるんだよ。」
「へー?でも、秋葉さんのご神体って、きつねなんだ?」
「え?え?どこから聞いてきたの?」 「太子町の古老から…。」
「だって、本郷の蓮生寺には、この大元の「秋葉社」さんがあって…。
「江戸時代、堀の殿様4代直佑公が、江戸から神様を譲ってもらって、あそこに置いたんだと?」
「それが、何関係あるんだい?」
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「そこから、須坂藩などを始めとした12の村々に勧請(かんじょう)(分けられた)されたのだそうだ。」
「その一つが太子町にもある秋葉社なんだそうだ。」「他の村々にも1つずつあるのだそうだ。」
「だから、火(ひ)伏せ(ぶせ)(火坊)の神なんだそうだ。」「火事から町を守ってくれるんだよ。」
「それが狐とどうかかわりあるんだい?」
「あそこへいくと(日瀧村の本郷にある蓮生寺の秋葉社)きつねが祀(まつ)られていて三尺坊という坊がキツネの上に乗っかって祀られているんだ。」
「きつねは、商売繁盛をもたらす神じゃないの?」
「芝宮の勝山宮司に尋ねてみると、“神になる存在は、たたりをおそれて祀り上げられる”のだそうだ。」
「それじゃ、きつねは、人間をだますんかい?」「だまされるから人間が殺してしまうのだろう?」「そのたたりを恐れて祀ったのだろう?」
「この間、この太子町にもキツネを見たよ。昼も夜もぴょんぴょん跳ねてるよ。」
「それって、火と(人)をだまして銭をむしりとる、〇〇屋の〇〇さんかい?」
「はあ?」「おら家にもかみ(神)さんが、いる。早く帰んねえと、神さんが角を出すんだい!!」
「それで、火伏せ(火坊)の神なんだ?」
「え?え?よくわかんなくなってきた。」「とにかく、キツネの上に坊がいるみたい?」
「たたりを恐れて祀るって、天満宮の菅原道真(すがわらのみちざね)公(こう)のことだい!!」
「彼は、右大臣から左大臣へ左遷され、かつ又、九州太宰府に左遷されて死んだことから、そのたたりで疫病や不審な貴族の死があったのだ、と恐れていたんだと。」
「だから、人々は、菅原道真公を祀り上げて、神様にしたのかい?」
「堀直虎公も、33歳の無念の死を遂(と)げた(将軍に諫言(かんげん)
:苦言(ぐげん)を呈(てい)して申し上げた)ので、無念の思いを残して祟(たた)られ
ないように祀られているのだそうだ。」
「もう一つは崇高(すうこう)(気高くて、尊い)な人が祀られるのだそうだ。」
「そうか!! おれ毛深いから気高いよな。おれも神様になれるかな?」
「なれるんじゃない?」「早く死なないと神様に成れないよ。」
「死ぬんかい?神様って死なないのじゃないの? 神様でなくて仏様になっちゃうよ!?
よくわかんない?なあ」「けど!わかってきたような、わかんないような気がする。」
とまあ、とんでもない話になった。
秋葉社のお祭りのあとの直会(飲み会)での会話の一コマであった。
めでたし、めでたし。(話は続く…。)
みんなで太子祭を盛り上げる
須坂市太子町区の太子祭
★平成30年3月21日(水・祝)
22日(木)
太子町ってすごいんねん。みんな笑いながら
気持ちを一つにしてがんばれる区なんだよ。
その一つに「太子祭」がある。
太子町区の役員、太子町聖徳太子奉賛会はもちろん、
分館職員やサークル、クラブ、先輩顧問まで。
老骨むち打って、みんな一丸となって「祭り」を
盛り上げるのだ。
だだ高齢化の波は、ここにも押し寄せてきている。
お彼岸だというのに、まだ雪降る寒い太子堂にみんな集まって
一生懸命販売してくれる。
分館の「おでん」や「焼きそば」「ビール」「ホットドック」。
中には無償で配る「綿アメ」には、中学生が「キャー、キャー」
騒ぎながら自分で箸棒を持って大きな綿アメをつくり自慢げに
周囲の知り合いや友達に見せる、ほっと休まるひとときだ。
役員は、ストーブの周りに集まって、ビールを片手に、世間話。
その世間話も自慢話でなく高尚な話へと変わっていき、
いつの間にか、人生哲学にもなっていく。
そんなひととき、長老から「今年は、子ども神輿を新しくしたいと。」
「へえー、神輿を新しくするのはいいが、神輿って
神様のものだよなあ?ここ太子堂ってお堂だからお寺か?」
てな話になる。
「いやいや、ここはお寺さ、法要のときに、和尚
さんを呼ぶだろ!」「神輿の屋根はやはり擬宝珠(ぎぼし)か?」
「あれ?でも秋葉社ってあれ神様か?」「あれは、おまえ、火伏せ
の神だ~あ!」「そんじゃ、太子堂は、神社か?」
とまあ、奇妙な会話が飛ぶおもしろい町だ。
「まあ、一度は、こらっしゃい!」「歓迎するよ!!」と近所の
老爺がいう。