9月に入り、季節もいよいよ後半。畑では、夏にじゃがいもやとうもろこしを収穫した場所に秋冬野菜を育て始めます。
ところが…例年にない暑さと雨不足のため、今年は植え付けや種まきなどは1週間遅らせたほうが良さそうとのこと。
自然を相手に作物を育てる農業では、天気や気温、風や湿度などに作業が大きく左右されます。本当なら日々天気予報や空の様子を見て、作物の植付けや収穫、お世話をする時を決めるのです。しかし日程が決まっている農業小学校。農家先生たちは悩みながらも、子どもたちに体験してもらいたいし…とみんなで前の日に相談し、“予定通り作業は行う。そのかわりたっぷり水をやる!”ということに決まりました。
そしてむかえた9月2日土曜日、信州すざか農業小学校第8回目の授業です。
空にはうっすら雲が覆うもののもよく晴れて暑い日になりそう。全部で10種類ほどある雲も修了式までには全部教頭先生に教えてもらえるかな?
この日も須坂創成高校から先生と2人の生徒さんがきてくれました。はじめの会では大根の問題を出してくれましたよ。
芽はどんな形? 辛い部分はどこ? なかなかむずかしいぞ。
発芽や収穫がますます楽しみになった大根。早速蒔きに行きましょう
大根を植えるのはじゃがいもを収穫した後の畑。先生がきれいに耕してくれていました。
ここにうねを作って、種を蒔きます。大根は浅く植えるので掘りすぎは厳禁。くわを使って、まっすぐに浅く土を掘ってうねを作ります。
土が乾燥しているので出来上がったうねの上へ、先生が水をたっぷりくれました。そこへ1か所に2粒ずつ種を蒔きます。
小さい大根の種、なくさないように注意して蒔きました。ハートの芽、見られるかな?
こっちの種はもっと小さい種
春菊です。
とても小さい種なのでバランスよく蒔くために道具を使います。春、かぶの種蒔きのときにも使ったね。
みんなも挑戦させてもらいました。
続いて植えるのは2種類の苗。
白菜の苗と
ブロッコリーの苗です。
手で穴を掘って、ポットから出した苗を植えます。芽の真ん中にある「成長点」に土がかかると育たなくなってしまうので注意が必要。慎重に植えました。
そして植える前には忘れずにた~っぷり水を入れ、植えた後もしっかり水をやります。
じょうろに何度も水を補充しました。このあと、さらに先生が機械を使って水やり。雨がないとこんなに大変なんだね。
植える作物があれば採れる作物もありますよ。春に植えたかぼちゃは大きく育って今が採り頃
今年は良い出来で、みんなとても大きなかぼちゃを採れたようです。
白い皮が特徴のこのかぼちゃは白爵(はくしゃく)という種類で、皮がとても固いそう。その代わり長持ちするので、丸のままなら来年の初めまでもつ「年越しかぼちゃ」なんですって。
さて、この日は作業後に離山(はなれやま)という山を散策する予定でしたが、一生懸命畑の作業をしているうちに時間が足りなくなってしまったので、散策はせず離山に伝わる民話『離山伝説』の紙芝居を聞くことになりました。
竜が岩になったという離山の伝説。みんな真剣に聞いていました。
おはなしに出てきたぜひ竜が口を開けている形の「蛇の口」はそのさとホールから歩いて10分ほど。頂上にあるお堂には今回読んだ紙芝居が飾ってあります。展望台からは須坂の町もよく見え、ふもとにはアスレチック遊具のある「わんぱく広場」もあります。ぜひ行ってみてくださいね
さて、楽しみのおやつは先生お得意のおやき。
中身は、今日収穫した白爵かぼちゃ! とっても美味しくできたと先生が太鼓判を押してくれました。それからこの時期の定番の大きな丸ナス入りのおやきです。
ひとりひとり先生から声をかけてもらいながらいただきました。
さらに須坂市地域おこし協力隊の方からスイカの差し入れ! 暑い畑作業後には最高ですね
おみやげに先生からきれいな盆菊もいただき、この日は終了。
今日植えた作物たち、雨不足が心配ですが無事大きく育ちますように
次回はいよいよ稲刈りです! おやつはいよいよ………
楽しみにしてくださいね
全12回の今年度の農業小学校も折り返し、後半に入りました。そんな第7回目となる授業が夏本番の8月5日土曜日に行われました。
快晴のこの日は豊丘でも朝から厳しい暑さ。空には「綿雲」が浮かんでいます。前回の授業で教えてもらったこの雲は、だんだん積乱雲に変わり雷や夕立を降らせる雲。教頭先生がわかりやすく写真を使って詳しく説明してくれました。
はじめの会の農小クイズでは「とうもろこしの花はどれ?」という問題が出題
正解は、とうもろこしの茎のてっぺんについている穂と、実の先にある「ひげ」と呼ばれるところの2か所。みんなよく知っていました
ここで校長先生からもクイズ。
「ではどっちが雄花でどっちが雌花かな?」
…う~ん…
正解は茎のてっぺんの方が雄花。穂が出ると花粉を落とし、実から出ている「ひげ」の雌花に受粉するんだそう。勉強になりました
それではそんなとうもろこしを収穫に行きましょう!
大きくて実がしっかり入っているのが食べごろ。虫や鳥もよくわかっていて先に食べられたあとがあるものも。
よーく選んで特大のとうもろこしをゲット!
他の作物も順調に成長しています。
黄色い可愛い花は落花生。この花のところから出た根が土に入っていき実をつけるのだそう。じゃがいものように根っこに実ができるのではないんですね
さて、今日のテーマは「野菜を守れ~草取り大さくせん~」。雑草はぐんぐん成長しています。前回の授業できれいに草取りしたはずの畝も、あっという間にたくさんの雑草が生えていました
暑いのでわずかな時間でしたが、みんな一生懸命に草取り!
手ごわい草も協力して抜きました。
この日は、畑作業だけではありません。後半は田んぼへ行って鳥よけをします。
田んぼの稲は順調に成長し穂が出始めています。その穂には、よーく見ると、とてもとても小さい花が咲いていました。
この稲の花は、朝のほんの数時間だけしか咲かないのだそう。そして穂の中はまだ空っぽ。これから籾の中に「お米のもと」が生まれます。指で押すとミルクのような液がでるほどやわらかい「お米のもと」はとてもおいしいので鳥たちが大好きなんですって。
そこで、鳥たちにお米を食べられないために田んぼに網をかけます。
大きな網を、先生の指示に従いながら子どもも大人も先生も全員で協力して田んぼ全体にかけていき、端をしっかりしばったら完成。
それだけではありません。覚えていますか?第5回の授業で作ったかかしも登場。田んぼの周りで鳥たちからお米を守ってもらいます。
この日は、もうすぐ月遅れの七夕。願い事を書いた短冊をみんなで笹につけました。
飾りをつけた笹は田んぼの入り口に立てました。
美味しいお米がとれるまであとひと月半。楽しみだね
たっぷり汗をかきながら戻った子どもたちを迎えてくれたのはふかしとうもろこし!
とれたてですよ~!
いっしょに活動してくれた三木市長にも味見していただきました
おみやげには、とうもろこしの他にも前回収穫したじゃがいもの小芋もありました。
暑い中全力で頑張ってくれてありがとう。次回は来月。少しは過ごしやすくなるかな?
連日30度を越える真夏日が続き、いよいよ梅雨明けとなった7月22日土曜日、第6回目の信州すざか農業小学校授業が行われました。
はじめの会で教頭先生と一緒に見上げた空にうっすら浮かぶのは綿雲。
この雲は発達すると積乱雲になり夕立などの雨を降らせるそう。夏らしい空模様です。
今回も須坂創成高校から先生と4人の生徒さんがきてくれました
はじめの会で出題してくれたのはじゃがいものクイズ
「じゃがいも掘りは、いつがいいでしょうか?」
正解は、「葉が黄色に変わり、茎が萎れてきたとき。」
そして今の農業小学校のじゃがいもは…
まさに掘りごろ!!!
という訳で、今日の授業はじゃがいも掘りです。
長い畝に横1列に並び、4畝分のじゃがいもを掘っていきます。
移植ごてで掘ってみると…
「あったー!」 あちこちから声が上がります。
どんどん出てきますよ。とっても小さいものから、特大サイズまでごろごろ。
「ひとつのタネイモから14個もいもがとれたよ!」
とれたじゃがいもは全部で約350Kg!
今年度の農業小学校のテーマは【大きく育て たくさん実れ】。
たくさんの実りが採れましたね!
畑作業の後には、自分で3Kgずつ量っておみやげにしました。
とうもろこしも、少し早めでしたが食べごろのものを先生に教えてもらって1本ずつ収穫しました。
この日のおみやげにはじゃがいもととうもろこしのほかにも、前回雨で収穫できなかった玉ねぎやにんにくを先生方が収穫し準備してくれていました
収穫の一方、この時期に種をまく作物もあります。
とっても小さいこの種はな~んだ?
正解はブロッコリーです。
「カブの種に似てるね」
とっても小さい種は4月に蒔いたカブの種とよく似ています。よく覚えているね。
この小さい種はポットに1粒。なくさないようにそっと土をかけます。大きく育ちますように。
さて、この日は甲信越地方の梅雨明けとなりました。今年の梅雨は、常にも増して雨の多い年でした。この雨と強い太陽の日差しは、作物だけではなく雑草をどんどん大きく育てます。農小の畑も、作物以上に元気のよい雑草がたくさん生えていました
作物の成長を邪魔をする雑草はこまめに取らなければいけません。そこでこの日は落花生やさつまいもの周りを中心にみんなで草取り!
暑い中ですが、立派に育てるためにがんばりますよー
みんなでがんばって草取りをしたあとには山盛りの雑草。畝はとてもきれいになりました。みんなお疲れ様。ありがとう!
授業の後半は、そのさとホールの中に移動して農家先生のみその話。
去年農小の畑でとれた大豆を使って5月に先生方がみそを仕込んでくれていました。その仕込みの様子を写真で見ながら、先生からお話をお聞きしました。
5月に仕込み、おいしくなるのは11月ごろ。ゆっくり時間をかけて麹が大豆をおみそに変身させるんだそうです。
時間はかかるけど、材料も大豆と麹と塩だけ。難しいこともないのでおうちでも作ることができます。興味がある人は農家先生に聞いてみると、丁寧に教えてくれますよ
盛りだくさんの授業の後のおやつは、掘りたてのじゃがいもを使ったおやつです。甘辛だれの味付けには去年農家先生が作った手作りみそも入っていました。
汗をたっぷりかいてがんばったのでおなかもペコペコ。「今すぐ食べたい!」の声もたくさん聞こえました
次回は夏休み中の8月5日です。ますます暑くなってきますので、水分や帽子を忘れず、熱中症対策を充分にしてください。そして作業をするので長袖・長靴で来てくださいね。
次回も汗をかきつつ一緒に楽しくがんばりましょう!
前回授業から3日。大雨から一転30度を超える暑い日が続きます。
晴天が続いたということは…玉ねぎを掘るチャンス!
先生方が集まって、授業でできなかった玉ねぎの収穫を行いました。
照り付ける太陽の中、汗をかきながら収穫した玉ねぎは345Kg!
みなさんに配ったおみやげの分やおやつに使った分を含めて、今年の玉ねぎの収穫は約400Kgほどになりました
これから風通しの良いところでしっかりと干して保存します。
さて、作業はこれだけではありません。雨上がりの後の晴天で、農小の畑では作物だけではなく雑草がぐんぐん育っています
そこで先生方は草取りも行います。
汗をかきながら丁寧に草を取りつつ、作物の様子もチェック。
土を寄せたり、脇芽を欠いたり…。そして今後のお世話について先生方で相談しながら作業をします。いつもこうして、先生方は子どもたちが楽しく農業小学校の授業ができるように作業をしてくれているんですよ。
次回の授業も楽しみにしていてくださいね
7月1日土曜日は、信州すざか農業小学校豊丘校 第5回目の授業日。
ところが数日前から天気予報は雨それも長野県内は警報級の雨!
そしてハラハラしながら迎えた当日の空は…
くもり空!教頭先生によるとこの日の雲は低いところにある乱層雲。黒い雲は雨を降らすそうですが、まだ豊丘の空の雲からは雨も降りださず一安心です。それでも向こうには黒い雲が見えていて油断できない空模様。
そこで、この日はそのさとホールの中でかかしを作ることにしました。農小のもち米の稲を田んぼで鳥たちから守る大切な役目のかかしです
はじめの会の農小クイズでは、どんなかかしを作りたいかインタビュー。
みんなが作りたいのは大きいかかし?怖いかかし?
それではさっそく作ってみよう!
班ごとに分かれて2体ずつ作ります。
まず、長い木の縦棒に洋服を着せます。次に洋服の袖から竹の横棒を横に通して、服をめくって棒を十字に固定します。先に棒を固定してしまうと服を着せられなくなるから気を付けてね。
先生に教えてもらいながら、子どもも大人も力を合わせて骨組みを作り、胴体にわらを詰めるとだんだん形になってきました。
顔はビニール袋に新聞を詰めます。いろんな表情のかかしがいますね。
服は?飾りは?
みんなで相談しながら工夫して作っていきます。
そして……完成!
個性豊かなかかしがずらり。
こんな面白いかかしも
校長先生が宙に釣ってくれて、まるで飛んでいるようにしてくれました。
最後はみんなそろって記念撮影。
8月5日にみんなでこのかかしたちを田んぼに立てに行きます。
かかしが出来上がった頃、外ではぽつぽつと小雨が降り出してきました。
この日の授業では玉ねぎの収穫もする予定でしたが、雨の日に収穫すると腐りやすくなってしまうので今回は行わないことに
それでも、子どもたちにとりたての玉ねぎを食べてもらいたいと、おみやげの分だけとりに行くことに急遽決定!
小雨の中、おみやげの玉ねぎを選びます。
実はこの日の農小クイズで「どの大きさの玉ねぎが美味しいかな?」という問題が出ました。みんな答えは覚えている?
小雨の中玉ねぎを収穫して帰ってきた子どもたちに、さらにサプライズがありました。立野先生がおうちでとれた大根を子どもたちにみんなへプレゼントしてくれたのです。
立派な大根ありがとうございます!
この日の授業はこれで終わり。今回のお楽しみのおやつは、農小の畑でとれた玉ねぎのおやきとあんこのおやきです。
玉ねぎおやきの味付けのみそも、昨年農家先生が作ってくれた手作りのおみそです。先生方が手間をかけ、愛情もたっぷりつまった農小のおやきはふっくらつやつやあちこちから、「すぐ食べたい!」という声も聞こえてきました
この日はあいにくのお天気とは言え、予想を覆し授業中は雨もほとんど降らず暑くもなく活動しやすい日となりました。みなさんの普段の行いの良さのおかげですねちなみに授業後は大雨。
さて、次回は7月22日。じゃがいもを掘ります。お天気が良くなるようにお祈りしていてくださいね。