信州須坂移住支援チーム

「須坂市に住んでよかった」 「須坂市に住んでみたい」と思える魅力的なまちを目指しています。

カテゴリ: インタビュー記事

2019/07/22

豊洲フルーツハリウッド農ガール物語vol.7「夫婦お互いのいたわりが大切」

みなさんこんにちは。2017年6月から須坂市豊洲地区で活動している地域おこし協力隊の成田あゆみです。私が活動している豊洲地区は長野県でも有数の果樹地帯です。そこで、豊洲地区に嫁ぎ農家となって活躍する魅力的な女性を紹介します。

●きっかけはお見合い
今回ご紹介するのは、(私も住んでいる)南小河原町のBさんです。
Bさんは長野県千曲市の出身で、ご主人との出会いのきっかけはお見合いでした。ところがこのお見合い、Bさんにとっては仲介人の顔を立てるためのもので、結婚まで話を進めるつもりはありませんでした。しかし実際に会ってみればとんとん拍子に話が進み、そのまま結婚するに至ったそうです。ただ、お見合い後は時間がたつにつれ、自分に農家の嫁が務まるのかという不安な気持ちと、当時の風潮として農家だけでは食べていけないというものがあり、思い切ってご主人に相談したそうです。しかし、それを聞いたご主人の「大丈夫!」という力強い言葉に「この人がここまで言うのなら」と、結婚に踏み切る決意をしました。
結婚したあとは、他の仕事にお勤めしながら繁忙期にお手伝いできれば良いかな程度に思っていて、実際お子さんが生まれるまでは外で勤めていたそうです。しかし子育てが始まり、家にいる時間が長くなると、少しずつ、少しずつ畑に出ることが増え、気づけば20年、今では立派な果樹農家です。

●苦労した分嬉しい収穫
Bさんの家ではぶどう・りんご・プルーンを主に栽培・出荷しています。そのため、今の時期は特に忙しく、あとからあとからやることが出てきます。今でこそ20年の実績や経験があり、なにより体も慣れていますが、最初の2~3年は毎年最初の3日間を乗り切るまでがつらかったそうです。ぶどうで例を挙げるならば、畑での作業は常に上を向く体勢です。しかもBさんの家の当時のぶどう棚は現在より低く作られていて、足を大きく広げて踏ん張って上を向くという体勢でないと作業が出来ませんでした。私もぶどう畑で作業したことがありますが、ずっと上を向いているのに加え腕もずっと上げているので作業に参加した日の夜はすぐに寝落ちしてしまうくらい体が疲れてしまいます。私は、ときおり参加する位だからかもしれませんが、体はなかなか慣れないです。Bさんは、それでも毎年苦労する分、無事に収穫を迎えると、それだけでとても嬉しく、またどんな風に成長するのか考えながら作業するのは楽しい、1年かけてこの日のために働いているようなものだと言いました。だから台風や大雨の予報が出ると、それだけで憂鬱になるそうです。実際に結婚してすぐのころ、とても勢力の強い台風がきて地面が真っ白になるくらいりんごが落ちた年がありました。当時はまだ畑に出てはいませんでしたが、それでも今でも記憶に残っているくらい強烈な出来事だったそうです。

●これからやりたいことは?
「畑で流すラジオから行楽シーズンの話が聞こえてくると、あぁ自分には縁のない話だなと思ってしまうから、そんな風に思わずに主人と2人でゆっくり旅行に行けるようになりたい」と答えてくれました。
これまではお子さんのために、そしてお子さんがいるからこそ頑張ってこられた部分があるといいます。だからこれからご主人と2人になったらいろんな所へ行ってみたいそうです。
農家は夫婦がお互いにいたわりあうことが大事、一人では難しくても二人なら何とかなる。お互いに支えあい、大切にしてこそ毎年収穫までこぎつけることができると感じるそうです。

これまで取材してきたみなさんにも言えることですが、「仲が良い!」と思います。同じ目標(収穫)に向かって協力しながら進んで(作業して)いるからなのでしょうか?うらやましいですね。是非、お二人でこれからいろんな所へ出掛けて行ってほしいと思います。

(須坂市地域おこし協力隊 成田あゆみ)

2019/07/05

【移住者受入れ協力求人企業紹介】オリオンシステム株式会社

<須坂しごとラボVol.28>
オリオンシステム「経験を活かして活躍できる仕事」
代表者名:山中義夫
従業員数:83名
創  業:昭和57年(平成28年社名変更)
事業内容:総合ソフトウェア開発、SIサポート業務、IT関連機器・各種パッケージソフトウェアの販売及び保守

須坂市には、精密空調機や冷却機などの産業機器や酪農機器を開発から製造・販売まで行っている須坂市最大企業のオリオン機械株式会社があります。
オリオングループは全部で29社あり、このうちソフトウェア開発やIT機器販売・SIサポート業務を展開しているのがオリオンシステム株式会社です。
1982年(昭和57年)に株式会社システムクリエイトとして設立し今年で38周年を迎えます。
2016年にオリオンシステム株式会社へ社名変更し、現在は大手メーカーをはじめとする企業のビジネスパートナーとして、オリオングループをITで支えている企業です。
2019年から社長に就任した山中義夫さんをはじめ総務部長の霜田さん、専務取締役の多賀さんに、オリオンシステムでの働き方について話を聞きました。

●設立から38年目を迎えます
オリオンシステム本社は須坂市の玄関口である須坂長野東インターチェンジ近くに立地しています。オリオングループをITで支え、システム開発からIT機器の提供、サポート、運用保守、インフラ構築までトータルで提供をしています。
今年(2019年)4月から社長を務めるのは、親会社のオリオン機械でこの3月まで総務部長を務めていた山中義夫氏(62歳)です。
オリオン機械在任中は、経理、経営企画、広報、社長秘書室を経験し、総務部長として、総務、人事、情報システムを統括するなど、管理部門の幅広い経験を経て社長に就任されました。2019年度の会社のスローガン「感動を呼ぶ仕事をしよう」は、社屋から望める感動的な美しい山々を背景に働くことができるオリオンシステムならではのスローガンかもしれません。

●オリオンシステムの働き方や社内の様子
現在のオリオンシステムの社員数は男性76人と女性7人の合計83人。女性の働き方にも理解をし、今後は増やしていきたいと山中社長は話します。
「年齢で言うと30代後半から40代が多いですね。逆に25~35歳の社員が少ないです。最年長では60歳の方がいます。再雇用で65歳まで働けます。北信地域の企業に対するIT機器販売やシステム開発請負のほか、親会社であるオリオン機械の基幹システムの開発を親会社とともに担当しており約10人が配置されています。他には30年来のお付き合いがある大手パートナー企業に30人が常駐しています。仕事の内容はフロントSE業務(システム提案、設計、構築等)、SIサポート業務(保守、リモート障害対応等)です。SIサポートの一環として24時間365日のサポートも対応しています。社員の居住地は、須坂市内のほか、20~30分で移動できる隣の長野市が多いですが、1時間ほどかかる飯山市からも通勤している社員もいます。若手社員はスキルを身に着けるため、東京・名古屋で勤務することもあります」

「今年は5人の新卒を採用しました。中途採用では昨年1人が入社しました。中途採用では現場での開発やSE業務の経験ある方であれば即戦力として活躍してもらえるのではないかと思います。オリオングループは社員を大切にする会社です。年間を通じて人材教育に力を入れており、節目には、グループ全体での経営理念研修も実施します」
「社内行事では、バーベキューやビアガーデンの親睦会や国内外への社員旅行、また須坂の夏を飾るカッタカタまつりの踊り連参加などがあります。研修行事とあわせて行いながら社内のコミュニケーションづくりを図っています」

●Uターン移住で働く社員
総務部長の霜田律子さんは須坂市出身。
東京で生活を送っていましたが、地元に戻った方が自分らしい人生を送れるかもしれないと考え、約10年の都会暮らしを終えUターンしました。
「東京では片道1時間半の通勤時間が当たり前でした。電車が次から次へと来るので時間を気にすることが薄れていました。都会は華やかですが殺伐とした感じでしたね」

専務取締役の多賀琢さんは隣接する長野市出身。昨年(2018年)7月に奥様と埼玉県からUターンしました。経験を活かしてオリオンシステムに転職し、ちょうど一年を迎えるところです。
「両親の世話も考え実家のある長野へ37年ぶりにUターンしました。とにかく長野は野菜など食べ物が美味しいです。ちょっと太ったかも。野菜は農産物直売所や行きつけのスーパーで購入します。長野に戻ってからは使える時間が増えました。自分で料理をする時間ができましたし、本を読む時間も増えました。」
「オリオンシステムは経営陣がきちんと社員に向き合う会社です。組織単位ではなく個人単位で社員の気持ちに寄り添う事を大事にします。都会の働き方のように能力を競うことより、チームで協調性を持ち「この仕事が楽しい」と言える社風に共感できる方が向いているのではないでしょうか。地道にキャリアを積めるような前向きな方に合う会社だと思います」

●希望する人材
山中社長は希望する人材について話してくれました。
「システムを作る仕事は経験値が大事なので年齢の固定をしていないです。少し前の時代のシステム言語が担当できる人は貴重ですね。年齢は関係なく、経験とノウハウを活かして即戦力となってくれる人を求めます」
まずは社員一人ひとりが幸福感を持って働けることが大事だと言います。オリオンシステムは、グループが掲げる「すべてはお客様のために」のスローガンのもと、お客様が満足できる製品づくりを目指しています。

見晴らしの良い応接室から見下ろすと赤い屋根の井上保育園と元気に遊ぶ園児たちの姿が。ビジネスパートナー企業がこのオリオンシステムを「リゾートオフィス」と言ったほど。見渡せば景色を遮るものはなく、広い空と美しい山々が心を和ませてくれます。
このリゾートオフィス「オリオンシステム」で経験豊富なあなたが即戦力となる姿を実現してみませんか。

◆採用情報と応募について
オリオンシステムは、システム開発からIT機器の提供、サポート、運用保守、インフラ構築までトータルで提供しています。また、企業に社員が常駐し24時間365日運用を保守するサポート業務も行っています。現在システムエンジニアやプログラマーを募集しています。経験のある方で前向きな方を歓迎します。会社説明および見学も随時受け付けていますのでお気軽にお問合せください。

<お問合せ先>
オリオンシステム株式会社
〒382-0047
長野県須坂市大字幸高279番地10
電 話 026-246-2998(代表)
FAX 026-248-0984
http://www.orionsystem.co.jp/index.html
担 当 : 霜田、森
E-mail: recruit@orionsystem.co.jp

★その他の移住者受け入れ協力求人企業の記事はこちら
https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/info.php?id=248
★移住支援信州須坂モデルとは
https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/talk.php?id=185
★移住体験ツアー随時開催中!ご希望の事業所をご案内します
https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/event.php?id=113

(須坂市移住・定住アドバイザー 豊田貴子)

2019/06/20

【移住者受入れ協力求人企業紹介】協和テクノ株式会社

<須坂しごとラボVol.27>
協和テクノ「目指すは日本の農業を守る会社」
代表者名:飯川暁則
従業員数:8名
創  業:昭和44年(平成8年社名変更)
事業内容:鳥獣害防除器具の製造・販売、電気柵や獣害フェンスの販売・施工、防音ボックスの製作

近年、日本ではサルやシカ、イノシシなど野生動物による農作物への被害が問題になっています。
須坂市も山際に耕作放棄地や遊休農地が広がるため、そこを通って里へ出没するケースがあります。
農業者は経済的な損失とともに、働く意欲が減退するという悪影響にまで及んでいます。
この問題を解決するため、電気柵の設置など鳥獣害対策に関わり活躍しているのが協和テクノ株式会社です。
市街地からも近く、須坂市を代表する里山「臥竜山」を目の前に眺める場所にあります。
飯川暁則社長に協和テクノの取り組みや希望する人材について話を聞きました。

●都会暮らしからUターンで家業へ
協和テクノは昭和44年(1969年)に創業し、今年(2019年)でちょうど50周年を迎えます。
2代目の飯川暁則社長は現在47歳。市内の若手経営者の勉強会にも積極的に参加しながら学び続ける社長です。 

「須坂市で生まれて高校まで過ごしましたが、卒業後は東京の専門学校へ進学し、以降ずっと都会で暮らしていました。須坂に戻った方がいいのかなと考えることもありましたが、離れて暮らしていた父親から「得意なパソコンを使ってホームページを作成してくれないか」と言われ、自分が会社に必要とされていることに気付き、29歳の時にUターンをしました」

●鳥獣対策のものづくりに携わるまで
「協和テクノの前身となる協和電工長野株式会社は、電子部品の下請け会社として父親が始めました。時代とともに景気が悪化し、中国経済の影響を受けるようになった頃、農業関係者から「畑から聞こえる獣対策用のガス爆音機がうるさいので何とかならないか」という相談を受けました。ここから鳥獣対策の研究が始まり、ガスの爆音に代わる機械を作ることになりました。鳥獣対策が始まった頃に父親が他界し、代替わりによって自分が社長になりました」

<自社製品から>サル・イノシシ・クマなど専用の撃退器

鳥獣害対策への取り組みが始まったところでの代替わりは、大変であったと同時に学びの多い時期だったと飯川社長は話してくれました。
「下請け仕事が激減し、鳥獣害製品もまだ立ち上げ段階だったこともあり、とにかく仕事がなくて見つけることに必死でした。まずは農業者が希望する鳥獣対策機器の製造に一生懸命取り組み、農家さん向けのホームセンターへ出向いて実演販売もしました。外に出て現場をまわったことで営業力を学ばせてもらったと思います。そんな中、防音ボックスの会社社長との出会いから、防音ボックスの製造も手掛けることになりました。鳥獣害対策の業務も徐々に北海道や沖縄までお客様の範囲が広がり、大きな農場用の電気柵の注文を受けるなど、ネット販売も機能し始めました。コツコツやってきたことでここまで繋ぐことができました」

●鳥獣害対策への取り組み
協和テクノの理念は「日本の農業の発展を支援していく企業」「地域社会、自然環境に貢献する企業」です。
須坂市では自然との共存を目指し農業者を守るため、地域住民・企業・市が連携し鳥獣害対策に取り組んでいます。
市内の山際の地域では協和テクノのサポートで電気柵の設置を順次進めています。
設置している電気柵は世界的にも効果が認められているガラガー社(ニュージーランド)の製品。協和テクノは、このガラガー社の販売代理店としての役割も担っています。
今後も須坂市では、設置した電気柵に加えて協和テクノが自社で開発・製造した遠隔監視システム機器『エフモスJr.』を順次設置することにしています。これは設置現場に行かなくてもスマホで電気柵の電圧確認ができるという優れものです。
このような取り組みができる企業の存在は近隣地域でも珍しいため、地元に貢献できる強みでもあります。


電気柵監視システム『エフモスJr.』

●好きな自然に関わって貢献できる仕事
静岡県出身の野田さん(41歳)は、地元静岡で働いたのち新潟県の専門学校を経て協和テクノに就職をしました。
現在は隣接する長野市で奥様と2人暮らし。就職してちょうど一年を迎えたところです。

「専門学校では自然関係の学科で雷鳥の生態調査について勉強していました。もともと自然が好きで登山やシャワークライミングなど仲間と楽しんで20年になります。自然ガイドの資格も取得しています。東京で開催していた獣害のリクルートイベントで飯川社長が声を掛けて下さったことがきっかけとなり、自分がこれまで関わってきた自然界への思いが重なって協和テクノに就職することになりました。現在は営業を担当していて製品を広めるのが役目です」
「せっかく苦労して作った農作物も鳥獣によって荒らされてしまうことはある意味「災害」でもあります。獣害によって農作物が作れなくなると農業者が家にこもってしまうというデータもあります。協和テクノの鳥獣害対策は、それを解決するための重要な仕事です。協和テクノは少人数で、相談事や自分の意見を直接社長に届けられるのが魅力です。信頼して仕事を任されていることは責任を感じますしやりがいもあります。社会に大きく貢献できる会社として、これからも県内のみならず他県にも知ってもらい、協和テクノの製品を広めたいです」

●日本の農業を守る人材
協和テクノは長野地域だけでなく全国各地で開催される展示会にも積極的に出展しています。
鳥獣被害が多い地域の農家さんと直接会って現場の声を聞くことも大切にしています。
「お客様一人ひとりの気持ちになって一生懸命製品づくりに取り組んでいます。製造も営業もそれぞれが集中して丁寧に、そしてスピード感を持ってサービスを行うことを目標にしています」
「希望する人材は、電気関係に詳しく電子回路が組めたりマイコンのプログラミングに興味がある人経験のある人が理想です。専門的な知識があれば製品づくりに直ぐ取り掛かれると思います。SEの知識だけでなく技術も必要になってくるかもしれません」
「とにかくいい会社ですよ」としみじみと心から話してくれました。


<来日したガラガー社との打ち合わせでお客様のニーズを伝えました>

豊かな自然に囲まれた須坂市で、協和テクノはアイデアと技術力をもとに農業者や住民が安心して暮らせる町づくりに貢献しています。
日本の農業を守るのは技術力と自然を愛するあなたの思いかもしれません。

◆採用情報と応募について
協和テクノは、ものづくりと販売の両面から日本の農業を守るサポート会社として地域社会や自然環境に貢献しています。働く人の意識や希望を尊重し、お互いに成長しあえる環境の中で楽しく働ける職場です。協和テクノでは機器の製造に関わる電子回路やプログラムに興味をお持ちの方、電気関係に詳しい方を募集しています。経験のある方はもちろん、お持ちのスキルが活かせるかご相談にも応じます。会社説明および見学も随時受け付けていますのでお気軽にお問合せください。

<お問合せ先>
協和テクノ株式会社
〒382-0028
長野県須坂市臥竜6丁目12番1号
電話 026-245-5438
FAX 026-245-5448
https://www.kyowatecno.jp/

★その他の移住者受け入れ協力求人企業の記事はこちら
https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/info.php?id=248
★移住支援信州須坂モデルとは
https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/talk.php?id=185
★移住体験ツアー随時開催中!ご希望の事業所をご案内します
https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/event.php?id=113

(須坂市移住・定住アドバイザー 豊田貴子)

須坂おもしろ人物記vol.4「真摯にお客さんと魚に向き合う鮮魚店主」

インタビュー第三号は、鮮魚店「坂詰商店」のご主人「坂詰久さん」です。

●創業130年以上の老舗鮮魚店

宮島:まずはお店のことをお伺いしたいと思います。
坂詰商店さんは創業して130年以上の鮮魚店とのことですが、ルーツはどちらなのでしょう?

坂詰さん:もともとは新潟の方から魚の行商に来ていた人が定着したのが始まりだと聞いています。自分が知っている中で一番古い人はひいおじいちゃんですね。長野県は海が無いから、北信で鮮魚店をやっている人はだいたい上越の方から来ているんですよ。


その日の朝仕入れたばかりのみずみずしい魚介類

宮島:小さい頃から鮮魚店で育ってきて、魚には興味はあったのですか?

坂詰さん:鮮魚店自体にはさほど興味は無くて、料理の方に関心がありました。でも結局料理の道には進まず、高校を出てすぐ上田の市場で働きました。1年目は青果で、2~5年目は鮮魚を担当し、現場で魚の目利き、流通などについて学びました。魚自体食べるのは好きですし、水族館も好きですよ。でも「これは脂がのってそう」とか「これは大きすぎてダメだな」とか、普通の人とは違う視点で見てしまいます(笑)

宮島:魚屋さんは見るところが違いますね!坂詰さんの好きな魚ベスト3を教えてください。

坂詰:1番は穴子、2番はイカ、3番はコハダ 
お寿司が好きなんです(笑) 穴子とイカは天ぷらも美味しいですね。
マグロは部位やモノによって善し悪しが激しいので、あまり上位ではありません。

●スーパーやコンビニが乱立する状況の中、鮮魚店が提供できる価値とは?

宮島:仕事する上で大切にしていることは何ですか?

坂詰さん:・第一は健康管理ですね。休めないので(笑)
・第二に情報収集。うちは取引の8割は飲食店への卸なのですが、今どんな魚の水揚げが多いか、これからどんな魚が市場に出てくるか、この魚はどこでどんな方法で捕られたか、価格の見込み、市場が休みになる年末年始やお盆のスケジュール、天気の変動には細心の注意を払って、最新の情報を取引先へ提供するよう心がけています。新鮮で質の良い商品を届けるのは当たり前。お客さんが欲しい情報を先回りして提供し、「かゆいところに手が届く」コミュニケーションができることがうちを使う「価値」だと感じてもらえるように。
・第三にお客さんとのコミュニケーション。配達に伺う時は必ず卸した商品の評価を尋ねるようにしています。「自分ではあまり自信がないのですが」と言いながら卸した商品が意外に良いこともありますし、逆の場合もあります。市場で働いていた間も魚の目利きは学んでいましたが、同じくらい日常の取引で学ぶことも多いです。

宮島:これからやりたい事はありますか?

坂詰さん:店を完全に鮮魚専門店にしたいですね。現状は鮮魚の他にも食料品全般を取扱っていますが、コンビニやスーパーが周囲に増えている中で同じような商品を売り続けるより、鮮魚に特化して差別化を図りたいと考えています。

宮島:須坂のいいところは何ですか?また、これからの須坂に期待することは?

坂詰さん:いいところは、まちを良くしようと頑張っている人が多いところ。そして個性的で面白い人も多いですね。期待することは、古くからの建物や文化が受け継がれながら「住みやすいまち」であること。須坂は近代化されるべき場所ではないですし、いわゆる観光地とも違うように感じます。臥竜公園や米子大瀑布などの素晴らしい自然はたくさんの人に知ってもらいたいですが、あくまでも住む人が「心地よい・ここに住んでいてよかった」と思えるまちであることが大事だと思います。

宮島:そうですね、まずはここに住んでいる人が幸せになって、それを魅力だと思う人が外部から訪れる、というのが本来の姿なのではないかと思います。貴重なお話をありがとうございました!
次にインタビューする方をご紹介いただきたいのですが、どなたが良いでしょう?

坂詰さん:お寿司・日本料理店「松風」の丸山敦史さん。こちらも創業100年以上の老舗です。彼は3つ年下なのですが自分のスタイルを持ってお店をやっている印象ですね。

宮島:ありがとうございます。というわけで次回はお寿司・日本料理店「松風」の丸山敦史さんに決定しました。次回もお楽しみに!!

(須坂市地域おこし協力隊 宮島麻悠子)

2019/06/05

須坂温泉の愉快な仲間たちvol.4「須坂に移住して40年!料理長の木葉原嘉昭さん」

地域おこし協力隊の早川航紀(はやかわこうき)です。
今回も、私の地域おこし活動の拠点「須坂温泉古城荘」を舞台に魅力ある様々な人を紹介していきます。第三今回は料理長の木葉原嘉昭さん。好きな食べ物はラーメン、チョコレート。

●元々は長野県の飯山市出身。須坂に移住した理由、住み心地を教えてください
当初親方との修行で転々と白樺湖などの観光地を回り、約40年前に須坂に移住、須坂を拠点に活動を始めました。約20年前より須坂温泉の料理長として今も現役でお客様の料理を作り続けています。須坂市は長野県の北信エリアの中でも雪が少なく、冬もそこまで寒くない為、住み心地が良いです。果物も有名ですが、水も悪くなく、米や野菜をつくっている農家さんも多く、味も良いです。一番気に入っているのは自然豊かで穏やかなところ。須坂に住む人々もせわしくなく、穏やかです。

●この地区でオススメの美味しいものを教えてください
今(5月下旬頃)が旬の「根曲竹(ねまがりたけ)」はとても美味しいです。信州味噌を塗って焼いて食べるもよし、この辺の定番の食べ方ですがサバの水煮缶と炊き込んだ味噌汁もオススメします。一番は山にサバの水煮缶を持っていき、採れたての根曲竹で作ると絶品ですよ。

●須坂温泉で提供される料理へのこだわりを教えてください
旬のもの、地元産のもので優先的にメニューをつくることでお客様に季節感や須坂ならではの味を楽しんでもらえるよう工夫しています。今の時期(5月下旬)はふき味噌、こしあぶらの天ぷらなど山菜メインです。須坂温泉を利用いただける地元のお客様には北陸から直送した新鮮な魚介類を、観光で利用いただけるお客様には地場産のものを多くつかうなどお客様のニーズによってメニューを考えています。

●2019年4月には厨房が新しくなり、本格的にランチメニューが始まりました!
オススメメニューを教えてください

どれもオススメですが、看板メニューは須坂特産の味噌を使った「みそラーメン」です。須坂の中村醸造場さん、糀屋本藤醸造舖さん、千日味噌さん(糀屋本藤醸造舖さんとの合わせ味噌)3種類のみそラーメンをお楽しみいただけます。是非食べ比べてみてください。「あんかけ焼きそば」も人気です。いずれもこだわりの手作り自家製スープを使用しています。

●最後に一言、PR
料理長として今後もお客様に満足していただける料理を作り続けていきたいと思います。
須坂温泉古城荘の厨房を「健康長寿開発拠点」として健康に良い薬膳料理の等の提供もしていきたいと考えています。自然を満喫し、温泉で癒され、身体に優しい料理を召し上がりに須坂温泉に遊びにきてください。

須坂温泉古城荘 公式ホームページ
https://kojousou.co.jp/

(須坂市地域おこし協力隊 早川航紀)

:: 次のページ >>

MBgu