信州須坂移住支援チーム

「須坂市に住んでよかった」 「須坂市に住んでみたい」と思える魅力的なまちを目指しています。

カテゴリ: インタビュー記事

2020/02/05

須坂おもしろ人物記vol.7「本気でやるから仕事は面白い!内装職人」

こんにちは!地域おこし協力隊の宮島麻悠子です。
須坂で活躍している方へのリレーインタビュー、今回は「睦美装飾」の保延友映さんです。

宮島:保延さんは須坂市外から移住されてきたそうですね。いつ頃、どちらからでしょう?

保延さん:12年前、山梨県の甲斐市から移住してきました。妻の実家が北相之島なのですが、子どもが生まれるタイミングで妻が地元に帰りたいと希望して。

宮島:自分には縁もゆかりもない須坂に来るのに、抵抗は無かったですか?

保延さん:仕事さえできれば大丈夫かな、という軽いノリで、即「いいよ〜」と言いました(笑)家業は兄が継いだので、自由の身でしたし。自分が30歳の時で、既に内装職人として10年キャリアがあったので、食っていける自信はあったんでしょうね。でも、移住する1年ほど前からハウスメーカーなど40社くらいに自分のプロフィール・経歴書を送って、「仕事請けられますアピール」はしていました。どこかの会社に就職する気は無かったので、最初からフリーランスの職人として仕事をするつもりでした。

宮島:移住前からしっかり準備されていたんですね!手に職があると、移住の際も仕事の心配が少ないですね。移住してみて須坂はどうですか?

保延さん:町並みに趣があるのがいいですね。自分が生まれ育った所は特に観光らしい物がなかったので。あとは、とにかく人のつながりがあったかい!溶けこむには時間がかかったけど(笑)仕事も人のつながりで請けることが多いんです。みんなよく気にかけてくれて、優しいですね。

宮島:それは私も思います!ところで、内装職人というのは具体的にどんなお仕事をされているのですか?

保延さん:建物の内装仕上げ全般をやっていますが、壁紙が一番得意とするところですね。他にも、床貼り、窓周り、カーテン、ブラインド、ふすま、障子など手掛けています。住宅が9割くらいで、残りは店舗などですね。20歳の頃から父の内装会社に入って修行してきました。

この日の現場はとある新築住宅
壁の下地をひたすら平らにする作業は、キレイな仕上りに欠かせない大事な工程

宮島:そうなんですね。仕事は好きですか?

保延さん:僕、仕事大好きなんですよ!どうやったらキレイになるか考えて、施工の過程でキレイになっていくのが楽しいです。もちろんお客さんに喜んでもらえるのが一番嬉しいけれど、ハウスメーカーやリフォーム会社などから受注する仕事ってユーザーであるお客さんとなかなかコミュニケーションをとる機会が無いんですよね。本当はプランニングの段階でもっと色々提案したいんです。最近本物のデニム地でできた壁紙とか面白い素材も出てきてるんですよ。デニム風プリントじゃなくて、岡山で生産されたガチのデニム(笑)普通の壁紙に比べたらだいぶ割高だけど、もし本当にデニム好きなお客さんがいたら、ぜひ提案したいですね。今後はお客さんから直発注できる仕事も増やして行きたいと思っています。

宮島:デニムの壁紙、好きな人にはすごい魅力的ですね!では、仕事で大変だと思うことはありますか?

保延さん:人手が足りなくて体力的にきつい時があります。人材育成もやっていきたいけれど、こういう職人的な仕事って今の働き方改革に逆行する部分があるから敬遠されがちなんですよね。でも、この仕事の楽しさを子どもたちにも知ってもらいたくて、昨年わーくわくすざか(商工会議所青年部主催の子ども向け職業体験イベント)にも参加しました。今後はDIYワークショップなどもやっていきたいです。

宮島:まずは仕事の魅力を知ってもらうことが次世代を育てる一歩になるんでしょうね。仕事で大事にしていることは何ですか?

保延さん:とにかく「誠実に、プロとして仕事をする」ということです。父からもずっと「どんな仕事でもまじめにやっていれば必ず誰かが見ていてくれるし、信頼がついてくる」と聞かされてきました。やはりプロとしてお金をいただくからには最高の仕事をしなければと思っています。

宮島:どんな職種でもそこは共通していますね。ちなみに、ご自身の人生に大きく影響を与えた人や出来事はありますか?

保延さん:います!内装屋さんの親方だったのですが、とにかく豪快な人。一昨年、63歳の若さで他界してしまいました。自分の家を建てる時にあるハウスメーカーのモデルハウスに行ったのですが、そこの壁紙が今まで見たことが無いくらいキレイに貼ってあったんです。あまりに感動したのでハウスメーカーの方に誰が貼ったのか聞いたのですが、名前は教えてもらえなくて。でもある時、自分が施工していた現場の向かいでそのハウスメーカーの工事をやっていたので、「もしかしているかな?」と思ったらいたんです!いそいそ名刺を持っていって、「自分も内装職人をやっているので、もし人手が足りなかったら呼んでください」と挨拶しました。その縁で時々一緒に仕事させてもらいましたね。
めっちゃ仕事もするけどめっちゃ遊ぶ人で、「人生楽しく生きろや!」が信条。腕のいい職人だったのでいつも忙しくしていましたが、ちょっと仕事が空くとバイクで屋久島まで行っちゃったり、山登りも好きでよく連れて行ってもらいました。
この人には仕事の仕方と遊び方、両方教えてもらいましたね。

宮島:すごく粋な方ですね。格好いいです!!しかしながら、仕事も遊びも「本気だから面白い」ってのはありますよね。

保延さん:そうそう。本気でいい物を作りたいと思っている会社さんとの仕事は本当に楽しいです。今はそういう会社さんばかりとお付き合いできているので、恵まれていますね。

宮島:色々と楽しいお話をありがとうございました!次の方をご紹介いただけますか?

保延さん:アート サロン グレイスの笹岡理絵さん。
以前NBSまつりの職業体験に笹岡さんがブース出店しており、子どもが参加したのがきっかけで知り合いました。
わーくわくすざかにもご協力いただいています。

宮島:ありがとうございます。
というわけで次回はアート サロン グレイスの笹岡理絵さんに決定しました。
次回もお楽しみに!!

★バックナンバーはこちらのサイト内でもご覧いただけます
The secrets of SUZAKA 信州・すざかのないしょ話

(須坂市地域おこし協力隊 宮島麻悠子)

2019/11/20

【移住者受入れ協力求人企業紹介】楠ワイナリー株式会社

<須坂しごとラボVol.29>
楠ワイナリー「人々を幸せにするワイン造りを」
代表者名:楠 茂幸
従業員数:4名
創  業:2010年(平成22年)、ワイナリー開設は2011年11月
事業内容:ブドウ栽培と自社栽培ブドウを用いたワイン造り及び販売

楠ワイナリーは須坂市仁礼地区の一角に位置し、温かい木目の壁と色鮮やかな紫の看板が印象的な建物です。須坂市唯一のワイナリーで、季節によって里山の新緑や紅葉が身近に味わえる場所にあります。
須坂市出身の醸造家として、またブドウ栽培家として楠ワイナリーの代表を務める楠 茂幸社長は現在61歳。ワイナリーを起業するまでの経過や社員の働き方について話を聞きました。

●理系出身からワイン醸造家の道へ
楠社長は1958年生まれ。元々実家は農家というわけではありませんでしたが、生まれ育った須坂市の自然豊かな環境が現在のワイン造りの原点にもなっているようです。
「幼い頃から果樹畑に囲まれた環境で育ったこともあり、ゆくゆくは自然が多くある地元の須坂市で暮らすことを考えていました。少年時代の日本は高度経済成長期の真っ只中。時代の影響もあってテクノロジーに関わりたいと思う気持ちが芽生え、須坂高校を卒業後し東北大学工学部へ進学しました。若い頃は未だ見ぬ世界への憧れから、海外にも目を向けていました。大学卒業後は東京の貿易会社と航空機リース会社に勤務し、シンガポールに10年間駐在した経験もあります。42歳の時、20年間のサラリーマン生活を終え、病気で倒れた父の看病に専念するため、ふるさと須坂に戻りました」
父親が亡くなった後、楠社長はワイン醸造学とブドウ栽培学を学ぶためにオーストラリアの大学に留学しワイン造りへの第一歩を踏み出しました。

●2020年で10年目を迎えます
楠社長は2004年から故郷の須坂市で新規就農し、ワインぶどうの栽培を手掛けることになりました。最初は畑もないところからの出発だったそうです。努力の積み重ねにより、2010年(52歳)に楠ワイナリー株式会社を設立、翌年ワイナリーを開設しました。ブドウ畑も徐々に規模を広げながら栽培と醸造を行い、現在は数々の賞を受賞するワイナリーへと成長を遂げています。
「農業とは無縁の中で育ちましたが、もともとワインは好きで興味がありましたし自分がやりたかったことでした。ワイン造りはサイエンスに基づく芸術だと言いますが、自分が大学時代に学んだことと通じるものがあると思います。来年(2020年)は会社設立から10年の節目を迎えます。現在はワインの他りんご栽培も手掛けシードル造りも行っています。今後も高品質で人々に喜ばれるワインやシードル造りを目指していきます」


ブドウ畑

工場内の様子


ショップ内

●社員の働き方と求める人材
「楠ワイナリーのショップ定休日は水曜日と木曜日ですが、社員は畑の作業等で出勤します。春以降から10月頃までが特に忙しい時期になります。フランス種のブドウは病気になりやすいため、心を配りながら栽培を行っています」
「求める人材は、ワインが好きな方またブドウの栽培に携わりワインの勉強をしたいという方がいいですね。何よりも熱意がある方でソムリエなどの資格や経験があれば尚良いです。ワイナリーでの仕事はブドウの栽培からワイン造り、販売までをトータルして行います」
楠ワイナリーは年に4~5回、収穫会やマルシェなどのイベントを開催し多くのお客様で賑わいます。日頃も北は北海道、南は九州まで日本各地からワイナリーの情報を得たお客様がお店にいらっしゃるそうです。ワイン造りへの情熱に加え、接客が得意という方もこの仕事に向いているかもしれません。

●幸せを届けるワイン造り
楠ワイナリーで造られたワインはこれまで数々の賞に輝いており、2016年に軽井沢で開催されたG7交通大臣会議の歓迎レセプションでは「シャルドネ2014樽熟成」が採用されました。楠社長のこれまでの熱意と努力によって日本のワイナリーから世界のワイナリーへと発展を遂げています。
また、東京や名古屋などのレストランが企画するイベントで楠ワイナリーのワインをお客様に提供したいと声もかかるそうです。
店舗の一角には、地元の仁礼小学校の生徒たちが寄せた見学お礼メッセージが飾られていました。「大人になったらワインを飲んでみたいです」という子どもらしい可愛いコメントが多い中、「ワインは人を幸せにすることがわかりました」という感想には私も感動してしまいました。

楠ワイナリーがある仁礼地区は見晴らしも良く、多くの自然に囲まれながら働ける最高のロケーションです。ブドウ栽培から醸造、販売までを行い、お客様と直接関わることでも大きなやりがいを得られるはずです。
人々に幸せを届けたい、人々に喜んでもらえるワイン造りに携わりたいという方は信州須坂移住支援チームまでどうぞご相談ください。

◆採用情報と応募について
楠ワイナリーでは、自社でブドウの栽培からワイン造りと販売までを行っています。高品質のワイン造りを目標に、それを支えるブドウ作りを畑の拡大とともに挑戦し続けています。資格や経験のある方はもちろん、ワインへの熱意がある方を求めています。会社説明・見学会も随時受け付けていますのでお気軽にお問合せください。

<お問合せ先>
楠ワイナリー株式会社
〒382-0033
長野県須坂市亀倉123-1
電 話 026-214-8568
FAX 026-214-8578
https://www.kusunoki-winery.com/

★Iターン移住で働く社員もいます
楠ワイナリーに就業して約2年になる岩崎正知さんは、2018年2月に東京から須坂市へ転入され、念願の移住を果たしました。岩崎さんはワインソムリエの資格を活かして働いています。

・岩崎さんの移住体験談はこちらをご覧ください
https://blog.suzaka.jp/ijushien/2018/07/19/p35246

★その他の移住者受け入れ協力求人企業の記事はこちら
https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/info.php?id=248
★移住支援信州須坂モデルとは
https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/talk.php?id=185
★移住体験ツアー随時開催中!ご希望の事業所をご案内します
https://www.city.suzaka.nagano.jp/kurasuzaka/event.php?id=113

(須坂市移住・定住アドバイザー 豊田貴子)

須坂おもしろ人物記vol.6「困難も楽しく乗り切る!塗装職人」

こんにちは!地域おこし協力隊の宮島麻悠子です。
須坂で活躍している方へのリレーインタビュー第五号は、「miyabi-paintworks 株式会社 雅塗装」の代表取締役「竹内智義さん」です。

宮島:現在南小河原町で塗装業を営んでおられますが、昔からこちらで塗装の仕事をされていたのですか?

竹内さん:現在の会社を作ったのは父です。元々塗装職人として会社勤めをしていましたが、長野オリンピック後に独立しました。ちなみに祖父も塗装職人だったんですよ。

宮島:代々塗装職人をされていたのですね。子どもの頃はプラモデルに色を塗ったり、塗装に興味はあったのですか?

竹内さん:いやー全然!リトルリーグに入っていて、野球に夢中でした。何か作ったりするよりは、とにかく外で遊ぶ方が好きでしたね。

宮島:そうでしたか!でも今や国家資格である一級建築塗装技能士ほか、複数の資格を取得されるまでになっていますよね。一級建築塗装技能士はどんな試験をするのですか?

竹内さん:学科と実技試験がありまして、実技試験では板に下地を塗り、鉛筆で指定された図形を描いて、指定の色に塗料を調色し、きれいに塗る、という一連の作業をします。合格すれば、一定のレベル以上の技術を持っていることが証明される、ということですね。

宮島:きれいに塗るのも技術が必要だと思いますが、調色もすごく難しそうですよね。特に既存の塗装壁面の一部を塗り直す場合。例え元々の塗装の色番が分かっていたとしても、経年変化で色が微妙に変わっていたりしたら、色番の情報は役に立たず、現場で合わせるしかないですよね。

竹内さん:そうですね。乾くと色が「昇る」と塗装職人は表現するのですが、顔料が表面に上がってくるので色が濃くなるんです。既に塗ってある色に合わせる場合、乾いた状態に合わせて調色すると結果的に色が濃すぎてしまうので、色が昇るのを見越して淡めにしておきます。

宮島:なるほど。そのさじ加減も職人技ですね。ところで、仕事をしていて「嬉しいこと」は何ですか?

竹内さん:やはりお客さんから「やっぱりプロは違うね!」と喜んでいただけることですね。あとは、若い従業員が褒められるのは特に嬉しいです。お客さんから「一生懸命やってくれましたよ」という言葉をもらえるのは格別です。もちろん若いとはいえお客さんにとってはプロの職人なので、良い仕事をするのは当たり前ですし、自分含め上司が仕上がりをきちんとチェックした上でお客さんに確認してもらうという前提ですが。

宮島:自分が指導した後輩が褒められるのは本当に嬉しいことですよね。では逆に仕事で「大変・難しいと感じること」は何ですか?

竹内さん:仕上がりのイメージをお客さんに正確に伝えることですね。色や質感というのは「感性」なので、人によってイメージするものが違うんです。どれだけ事前に見本を見せて確認していても「思っていたのと違った」と言われてしまうことは残念ながらあります。

宮島:これは難しいですね。。特にベージュなどは、人によってかなりイメージにブレがありそうです。どうしたら良いんでしょう。。

竹内さん:なるべく大きいサイズの塗装見本を事前に確認してもらったり、パソコンのモニター上で仕上りのシミュレーションを見てもらったりしています。でも結局、実際塗られた状態を見ないと分からないので、1度目の塗装が完了したタイミングで最終確認してもらい、修正点があれば2度目の塗装で調整します。(塗装では通常2度または3度同じ色を塗り重ねます)

宮島:そこまでやれば間違いなさそうですね。ちなみに、「これだけは他の塗装屋さんに負けない!」という点はありますか?また、仕事の上で大事にしていることは何ですか?

竹内さん:お客さんの立場に立って仕事するという点では、誰にも負けたくないと思っています。また、以前勤めていた塗装の会社は規模が大きくて、公共工事なども請け負っていました。塗装屋さんによっては「屋根専門」だとか限られた分野しかやらない所もありますが、色々な経験を積んできたという自負はあるので、塗装できる物になら何でも塗装できます。

仕事で大事にしているのは「楽しむこと」ですね。仕事に限りませんが、何かしていたら次々に課題が出てくるんです。
でも、そこでネガティブな気持ちになるよりも「どうやって攻略してやろうか」と考えた方がいい仕事につながりますから。

宮島:前向きに課題に取組むことで自身の成長にもなりそうですね。ところで、竹内さんは須坂商工会議所青年部でも様々な活動をされていますよね。9月に開催された職業体験わーくわくすざかでは、実行委員長も務められました。自分の会社を経営しながらこのようなイベントの企画・運営をするのは大変そうですね。

竹内さん:大変ですが、他の人の仕事を見る機会はなかなか無いですし、自分の仕事をどう見せるか考える場にもなるので、自分たちの学びになるんですよ。特にお子さん相手だと、どう分かりやすくするか・興味を持ってもらうかが難しいです。青年部は同世代の経営者が集まっているのですが、色々な考えの人がいるので、何か一つのことをしようとする時すり合わせが大変な時もあります。でも言いたいことを言い合える仲間がいるのは有難いですね。

宮島:それは同世代の集まりの良い点ですね!貴重なお話をありがとうございました。次の方をご紹介いただけますか?

竹内さん:睦美装飾の保延友映(ほのべともあき)さん。青年部のメンバーで、山梨から奥さんの実家がある須坂に移住されてきた方です。

宮島:ありがとうございます。というわけで次回は睦美装飾の保延友映さんに決定しました。
次回もお楽しみに!!

(須坂市地域おこし協力隊 宮島麻悠子)

2019/11/05

須坂温泉の愉快な仲間たちvol.6「須坂まるかじり市出品者で移住して5年の田中果樹園さん」

地域おこし協力隊の早川航紀(はやかわこうき)です。
今回は、令和元年6月須坂温泉に新しくできた農産物直売所【須坂まるかじり市】で、旬のフルーツや須坂産の魅力ある商品を販売していただいている田中果樹園の田中哲さんをご紹介いたします!


(田中夫妻、家族5人で須坂に移住)

田中さんとの出会いは【須坂まるかじり市】のオープン前。元々須坂の山の方でヤギや羊、鶏を飼っている面白い移住者がいると噂には聞いており、是非須坂温泉に商品を置いてほしいとアプローチをしに伺いました。

●これ以上登ったら山に入っちゃうよ…という所で古民家とヤギを発見
須坂市豊丘という名前の通り景観が素晴らしく、また特産品である野沢菜やトウモロコシが美味しい土地に田中さん家はありました。【須坂まるかじり市】に須坂産の特産品を置きたいので協力して欲しい旨を伝えたところ、「同じ移住者として応援してるよ!」と快く快諾してくれたのを覚えています。そして、その足で田中さんの畑や鶏舎等を見学させていただきました。

●有害鳥獣ハンターとして天性の才能を発揮
元々、畑や果樹園が多い須坂では山から下りてくる猪や鹿、ハクビシンなどの小動物が悪さをすることが問題となっており、田中さんも昨年に狩猟免許を取得。新人ハンターだとは思えない程、畑に悪さをする有害鳥獣を捕獲し、豊丘地区の治安を守ってくれています。
毎朝メルマガのように捕獲報告をくれます。(笑)


(こんな感じで写真が送られてきます)

●田中果樹園自慢の商品
田中果樹園で大切に育てられたヤギの乳から作られた「ヤギミルク石鹸」は肌に優しい!デザインが可愛い!と【須坂まるかじり市】でもリピーターの方もいる人気商品です。また、ぶどうの品種「黄玉」でつくったレーズン「RAISIN」は田中さんが納得いくまで試作し完成した自慢の商品です。噛めば噛むほど「黄玉」の豊かな味が染み出してキャンディのようにずっと口に入れておきたくなる逸品です。


(人気のヤギミルク石鹸)

●田中果樹園の新たな取り組み
家族で大切に育てた果物を色々な形で味わってもらいたいとの思いで、2019年の今年は新作のジュース2種「AKIBAE」「grape juice」を新発売。今後、須坂市豊丘に動物達ともっと触れ合える場所をつくりたい、ジビエ料理を提供できるお店をつくりたいと常に好奇心旺盛で行動力のある姿はとても素敵です!


(奥様がデザインしたとのこと)

●須坂に移住して5年、住み心地はどうですか?~インタビュー~
須坂は雨も少なく、温暖で程よく乾燥していて暮らしやすいです。魅力的に思うのが須坂は「田舎すぎず、都会すぎないところ」。山もあって川もあって町もある。思い付きで行動するのに何でもできるところが最高です。移住のきっかけは友人にもらった長野県産のりんごの味。豊かな須坂で大切に育てた野菜や果物は本当に格別なので、もっともっとたくさんの人に食べてほしいです。移住者も多く、地元の方も優しいので困ったことがあってもたいていなんとかなりますよ。

須坂温泉古城荘 公式ホームページ
https://kojousou.co.jp/

(須坂市地域おこし協力隊 早川航紀)

2019/09/05

須坂おもしろ人物記vol.5「創業1902年!伝統を守りつつ革新に挑戦する老舗お寿し屋さん」

インタビュー第四号は、お寿し屋さん「松風」のご主人「丸山敦史さん」です。

宮島:まずお店の歴史をおさらいしてみたいと思います。
◎1855(安政2)年、須坂藩一万石・清水 伊助が料亭 松ヶ枝 開業。須坂藩御用達となる。
◎13代須坂藩主・堀 直虎の祐筆だった須坂藩士の野平 野平(のだいら やへい)の弟・為助が江戸上屋敷の料理人として仕えていたのち明治維新を迎え、須坂へ帰郷。
料亭「松ヶ枝」を継ぎ、著名人をはじめ生糸の仲買人などを迎えてきた。(現在は廃業)
◎1902(明治35)年、清水 為助の子・初代 丸山 儀兵衛が須坂初の寿し屋を開業。
太巻き寿し、鍋焼きうどんをはじめる。寿し屋として初めて須坂料芸組合に加盟が許される。
◎二代目が、寿し・割烹・仕出しを始め、冠婚葬祭といったら松風と言われる。
◎三代目が伝統を引き継ぎ、2002(平成14)年、現在の店に新築リニューアル。
◎四代目の丸山さんが信州須坂老舗百年會設立に携わり加盟。2014(平成26)年、長野県百年企業<信州の老舗>表彰を受賞。
開業は1902年とのことですが、それ以前から須坂の歴史に関わっていたのですね。そして、当初は鍋焼きうどんも出していたんですね。

丸山さん:創業時からお寿しがメインではありましたが、夏はかき氷、冬は鍋焼きうどんと、季節に合わせて色々出していたようです。

宮島:メニューはどんなものがあるのですか?

丸山さん:お寿司は決まったメニューがありますが、会席料理は目的と予算に合わせて毎回メニューを作ります。お祝い・法事・接待・会食でご利用いただくことが多いです。今もメニューにある特製太巻き寿しは創業時からの定番で、生糸の仲買人やおもてなしの場でよくお出ししていたようです。昔の須坂は生で食べられる新鮮な魚が入手しづらかったので、このような鮮魚を使わないお寿しが主流でした。他、お持ち帰りや出前もやっています。

宮島:創業当時の太巻きを今もいただくことができるのはすごいですね!丸山さんが幼少の頃、お店を継ぐことを意識されていましたか?

丸山さん:いや、全然(笑)お父さんからも「好きにしていいよ」と言われてましたし。でも結局高校を出てから東京の料理の専門学校に進みました。何で料理だったのかというと、他にやりたい事を見つけられなかったからです(笑)今みたいにインターネットなんて無かったから、進路を考えた時に、地元の企業とか公務員とか身近な職業は想像はつくけど、それ以外にどんな職業があるのかなんて知ることが無かった。家は料理屋だから、料理の仕事がどんなものかは知ってた。知ってる職業の中でどれがいいか考えた結果、料理がいいかな、となりました。

宮島:今の子はキャリア教育として職業体験をする機会もありますし、何よりインターネットで情報が格段に取りやすくなった。うらやましいですよね。東京にはしばらくいたんですか?

丸山さん:専門学校で調理師免許を取得してから、4年ちょっと東京の会席料理店などで働いていましたがお店を建替えることになったタイミングで実家に戻ってきました。お寿しに関してはそれまで修行したことが無かったので、お父さんから教わりました。

宮島:そうなんですね。仕事で大事にしていることは何でしょうか?

丸山さん:うーん、たくさんありすぎて何から話したらいいか。。
・まずは「質を落とさずにお客さまの要望に最大限応える」
限られた予算の中でも素材の使い方を工夫するなどしています。年配の方はあまりたくさんは食べられないから、ボリュームを抑えめにしたり、逆に若い方だと食べ応えも意識したりします。
・次に「メニューのバリエーションを増やすこと」
例えば、「鯛」という1つの食材でどれだけ多様な調理ができるか、「お椀」というカテゴリーでどれだけ新しいメニューができるかを追求しています。何度も足を運んでくださるお客さまには、毎回新しいメニューを味わって欲しいんです。
・会席は「季節の食材に合わせた料理をつくり、一番美味しい状態でお客さまに提供すること」
温かい料理は温かく、冷たい料理は冷たく、一品ずつご提供しています。
・お寿しは「代々受け継ぐ所は大事にした上で、お客さまに喜ばれるよう変化をつけること」
・お客さまの目に留まる掛物や器も、季節や目的(法事、節句など)に合わせて変化をつけています。
・「体調管理」も大事ですね。調理を全部一人でやっているので、自分が倒れたら休業することになってしまいます。
・あと、大事にしていることとはちょっと違うかもしれないけど、常に天気はものすごく気にしています。台風で漁ができなかったら仕入れられないですし、大雪で物流が遅れても影響が出ますから。

宮島:なるほど。仕事に対する真摯な姿勢をすごく感じます。ちなみに仕事は好きですか?

丸山さん:これは、、好きかどうかまだ分からない、が本音ですね。。。
100年続けていると、何でも自分の好き勝手にできるわけじゃないんですよね。これまでの歴史とか伝統から逸脱することはできないですし。でも嫌いではないんだと思います。

宮島:老舗の看板を背負って立つということは、好きだから続ける・イヤだから辞める、という問題ではないのでしょうね。でも常に新しいメニューを追求することを大事にしているあたりは、やはり好きでないとできないような気もします。色々お話聞かせていただきありがとうございました!次の方を紹介していただけますか?

丸山さん:雅ペイントワークスの竹内 智義さん。自分と同い年で、須坂商工会議所青年部でも一緒です。お店の塗装もやってもらってます。

宮島:ありがとうございます。というわけで次のインタビューは雅ペイントワークスの竹内 智義さんに決定しました。次回もお楽しみに!

(須坂市地域おこし協力隊 宮島麻悠子)

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