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投稿の詳細: 小河原村から福島村お湯樽受取文書

2022/12/21

小河原村から福島村お湯樽受取文書

14:50:30, カテゴリ:  

寒さも厳しさを増し、温かい温泉はとても気持ちが良いものです。
時代劇で、将軍にお湯を献上するシーンが出てくることがあります。もちろん記録に基づいてのことですが、今回は、吉池一彦家文書から、福島村が小河原村(共に松代藩領)からお湯樽を受け取った文書をご紹介します。


B-515
御湯樽弐本、慥ニ
受取申候、但右御樽
弐本所々たし
仕候、右之通リ兼而
御断仕候、以上
  九月十五日
      福嶋村 印
 小河原村


B-518
一御湯樽四樽、内弐樽
少々もうり候、右之通
慥ニ請取申候、已上
 九月廿五日
    亥ノ刻 福嶋村 印
   小河原村

【解説】
御用状の受取状と共に残されていた文書で、お湯樽の運搬及び受取の内容がわかります。松代領内の温泉地湯田中(湯田中村、佐野村、沓野村は松代藩領であった)から継送りでお湯樽を運んだものと思われます。湯樽に「御」がついていることから、藩主の御用と推測できます。ある藩主は、痔疾のため参勤交代の帰路を中山道から甲州街道に変更し、温泉療養をしたとされています。

松代にも温泉は古くからあり、江戸時代中期には温泉場も開設されていたようですが、わざわざ湯を運んできているのは良い効能があったのでしょうか。

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