今年も8月15日、終戦記念日がやってきました。
クラシック美術館では、現在「着物で”時代”を見てみよう-昭和のきものたち-」という企画展の中で、
戦争柄の着物を展示しています。
男物の長襦袢
昔から男物の長襦袢には、珍しい柄や奇をてらったような柄を用いることが、外から見えない部分のお洒落のひとつでありました。
中には時事的な柄もあり、そのようなものの一つとして戦争柄も存在しました。
落下傘模様の銘仙
国産品の絹を用い、実用性の高い着物(比較的安価、普段着扱い、商品にならない繭や繊維の有効利用となるなど)であった銘仙は、戦時中の「質実剛健」の気風に合うともいわれ、統制がおよぶのが比較的遅かったそうです。
親しみある華やかなイメージの大きい銘仙も、戦争の時代にのみこまれた歴史をもっています。
忘れてはならないことだと思いました。
子どもも着物にも戦争柄があります。
戦艦やかわいらしく描かれた動物や兵隊さんが染められています。
現代では考えられないような柄、当時はどのようなものだったのでしょうか。
男の子の着物には、立身出世を願うものも多く、そんな意味合いや、モチーフとして「かっこいいもの」という意味があったかもしれません。
当時の人々の本当の気持ちは、今の私たちにとって想像することしかできませんが、暮らしの中に溶け込んでいた戦争のこと、関心を持ち、考え続けていきたいと思います。
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